Shining Rhapsody 〜神に転生した料理人〜

橘 霞月

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転生〜統治(仮題)

お邪魔虫襲来

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翌日、新たにリリエルを加え5人となったオレ達学園組は、今日も元気に登校している。今日の授業は座学。魔法の授業であったが、1年生は基本のみとなっている為、オレが学ぶ事は無い。だが、授業は一応受けておくべきだろう。そう自分に言い聞かせてはいるが、、退屈である事は確かだった。いや、退屈であるべきだ。

現在、オレは視線を感じている。と言っても、先生や生徒では無い。教室からの視線ではなく、屋外からの視線なのだ。1年生の教室は4階にあるのだが、周辺には内部を伺えるような建物は無い。にも関わらず、オレは視線を感じている。

長々と説明したが、答えは至ってシンプルだ。窓の外に学園長がいる。屋上からだろうか?ロープを腰に巻き、逆さまにぶら下がって窓に貼り付いている。蜘蛛の魔物でも出たのかと思いたかったが、アレは学園長だ。呼吸を荒くして、オレを見ている。気になって授業に集中出来ない。授業を受ける必要が無いという事実は、この際有耶無耶にしよう。

流石にクラスの者達も気付いたようで、授業に集中出来なくなっているようだ。先生は困った顔をしているが、見て見ぬフリを決め込む算段らしい。ここは、オレがビシッと指摘しよう。

「先生!」
「・・・・・何ですかぁ?」
「窓の外に不審者がいるので、通報もしくは排除して頂きたいのですが?」
「・・・・・いいですか?私は雇われている身です。その私が雇い主に対して、何か出来ると思いますか?この学園は、破格の給金を頂けるんです。先生は、今の生活を失いたくはありません!・・・ルーク君が養ってくれるなら別ですけど。」

最後は声が小さくて聞き取れなかった。まぁ、先生の口調が変わっていたので、間違い無く本心だろう。教師としてどうかと思うが、誰でも自分が可愛いというのは理解出来る。

窓に貼り付いている学園長は、フレイヤ先生の言葉を聞き調子に乗りだした。変顔をして舌を出している。あっかんべーというヤツだ。このままヤツを調子に乗せてはいけない。ついには服を脱ぎ、お尻をこちらに向けて叩いている。オレは特に短気では無いが、今回の学園長には頭にきた。先生に別の提案をしてみようか。

「先生!!」
「・・・・・力にはなれませんよ?」
「ストレス発散の為に、窓の外へ向けて魔法を放っても良いでしょうか!?」
「・・・・・仕方ありませんね。特別に許可します!」

先生がニヤリと笑みを浮かべたので、オレも笑みを返す。言っておくが、オレは先生にも若干頭にきている。この魔法を使えば、先生に対しても仕返し出来るだろう。オレは魔力操作を全開にし、周辺の確認を行う。屋外には学園長しかいない!さぁ、目を凝らして見るがいい!!窓を全開にして、学園長に告げる。

「これはオレからの、心を込めた贈り物だ。オレをおちょくった罰、存分に味わってくれ。

・・・氷よ来たれ
その身は我が剣となり
その身は我が盾となりて
我が力を糧とし我が命をきけ」

「え?詠唱?何の魔法?」
フレイヤ先生が疑問を口にしている。賢者の称号を持っていても、何でも知っている訳ではないようだ。

「我が力を纏いて
白銀と化せ
その身は守護を
その身は滅びを」

「だ、誰か!ルーク様を止めて下さい!!これは禁呪です!!!」
「「「「「「「「「「禁呪!?」」」」」」」」」」
聖女は禁呪を使えるという話だったので、エミリアにはわかったようだ。他の全員も驚いている。学園長は逃げようとしているが、上にも下にも行けず慌てている。

「世界を埋め尽くす氷よ
天を覆いし白銀よ
その全てを「すまんかったぁ!」・・・ちっ!」

残念ながら、あと少しの所で学園長が謝罪してきた。皆にも止められてしまったので諦めるしかない。

「本当に悪かったのじゃ!」
「そう思うなら、魔法の1発くらいは撃たせてくれてもいいんじゃないか?」
「あんな魔法を食らったら死んでしまうのじゃ!」
「オレの、いや、世界の為にも死んでくれ!」
「なんじゃと!?じゃが、そんな冷たい言葉も良いのじゃ・・・。」

学園長が顔を赤らめモジモジし始めた。付き合い切れないので、放っておいてオレは自分の席に戻る。幼女をいじめる趣味は無い。変態さんなら尚更である。

「ルーク君!?貴方、禁呪が使えるのね?」
「・・・先生、何の事ですか?」
「・・・なら、さっきの詠唱は何かしら?」
「あれは・・・ウォーターボールです!」
「「「「「「「「「「そんな訳あるか!?」」」」」」」」」」

全員が、息の合ったツッコミを披露してくれた。皆が仲よさそうで良かったよ。なんて冗談を言っている場合じゃない。この後、皆から追及されて正直に話す事となってしまった。もっと控えめな魔法を放っておけば良かったのだろうが、本当に学園長が死んでしまうので、これが落とし所なんだと自分に言い聞かせる事にする。

結局授業どころではなくなり、この日は帰宅するのみとなったのだが、学園長に呼び止められた。

「ルークよ、生徒会長がお主に会いたがっておった。すまんが、会いに行ってくれんかのぅ?」
「生徒会長?いや、面倒なんだけど・・・。それに、用があるなら自分から来ればいいんじゃないか?」
「一般の生徒は、特待生クラスまでは来れんのじゃよ。まぁ、生徒会長は特別なんじゃが、あ奴はそういう事を嫌っておるからのぅ。お主が行ってくれぬと言うなら、私が連れて来るが・・・どうする?」

何の話かわからない以上、皆の前で会うよりも個別に会って話を聞いた方が良いのだろうか?と思ったが、嫁さん達がいるので2人きりという状況は有り得ない。それならば此処に来てもらった方が良いだろう。

「悪いけど、此処に連れて来て貰えないかな?いや、時間を考えると食堂の方がいいな。」
「食堂じゃな?良し!すぐに連れて来るから待っておるのじゃ!!」

目にも止まらぬスピードで走り去った学園長は一先ず良しとして、オレは嫁さん達と食堂へ向かう。生徒会長か・・・オレ、何かしたっけ?
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