冒険パーティー【暁の渡り鳥】の村人は最強です

11章 タレク島の決戦！！

STORY187 ＶＳジョアファルア⑤

　一同は、異空間全体を激しく振動させるようなジョアファルアの魔力を受ける。だが、勝利を諦める者は一人としていない。

　「絶望せよ！　分身魔術コピー・ドール！」

　ジョアファルアは自らの分身体を大量に作り出す。

　「しゃらくせぇ！！　聖光剣技・光龍の演舞ライトドラゴン・ダンス！！」

　ゼルアルは襲いくるジョアファルアの分身体を必殺剣で屠ほふっていく。

　「大爆発魔術エクスプロージョン！　雷撃渦魔術ライトニング・トルネード！　光線渦魔術レイ・トルネード！」

　ウラボスも広域魔術を連続で詠唱発動する。

　（こやつら……仲間を得たことで気力が！？）

　みるみるその数を減らしていく分身体を見て、ジョアファルアは驚嘆した。

　（ならば、話は簡単じゃな。その仲間を葬り去ればよいだけ！　まずはあの猫妖精じゃ！！！）

　ジョアファルアはリャッカに狙いを定めて一気に間合いを詰める。

　それに対してリャッカは魔力を練る。

　「バカめ！　遅いわ！！」

　ジョアファルアの右手の槍がリャッカに向けられる。

　「死ね！！」

　槍の穂先がリャッカの頭部を狙って一直線に移動する。

　「させません！」

　グランザの戦斧がジョアファルアの槍を弾く。

　「ならば！」

　ジョアファルアは左手の槍をリャッカにくり出す。

　「はっ！！！」

　今度はリアーナのレイピアがジョアファルアの攻撃を阻止した。

　「ふざけおって！」

　ジョアファルアは苛立ったように歯軋はぎしりをする。

　「火炎矢魔術フレイム・アロー！　火炎渦魔術フレイム・トルネード！　大業火魔術ギガ・フレイム！」

　アリムルは得意の火炎魔術をジョアファルアに連続で撃ち込む。

　「小爆発魔術ボム！　小爆発魔術ボム！　大爆発魔術エクスプロージョン！！！」

　魔力を練り終えたリャッカが爆発系魔術を連続詠唱し、ジョアファルアを攻撃する。

　「おらぁ！　雷光剣技・雷尖貫通突きライトニング・ペネトレイト！！！」

　ゼルアルの強烈の一撃がジョアファルアを捉える。

　「剛力魔術パワー！　加速魔術クイック！　武具強化魔術ハイ・アームズ！」

　ウラボスは自身とリア・ファルの杖を強化し、凄まじい連続攻撃を打ち込み、最後の一撃でジョアファルアを弾き飛ばす。

　「リアーナ！　グランザ！」

　ウラボスが叫ぶ。

　「はい！」

　「全能力強化超魔術オールラウンド！」

　ウラボスの言葉の意味を理解し、ジョアファルアに対して迎撃態勢をととのえる。

　「剛力魔術パワー！　武具強化魔術ハイ・アームズ！」

　リャッカは魔術を連続詠唱する。グランザの腕力と武器、リアーナの武器がそれぞれ強化される。

　「「でやぁぁぁぁぁぁぁっ！！！」」

　グランザ槍と戦斧、リアーナのレイピアによる渾身の一撃がジョアファルアに大ダメージを与える。

　「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁっ！！！」

　ジョアファルアが絶叫し、身体が地面に崩れ落ちる。

　全員が連携し、ジョアファルアに激烈な連続攻撃を撃ち終える。ウラボス、リアーナ、リャッカ、グランザ、アリムル、ゼルアルはそれぞれ息づかいも荒く、体力・魔力が限界にきていることは明らかだった。