指揮者に恋した元吹奏楽部員の後味悪い話

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大学

手を貸して

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失恋、むちゃ食いで太る、人と会いたくない。

夜中まで眠れず、キットカットをとにかく食べて睡魔がきたら寝て。そして昼近くにまた起きる。
とにかくイライラする。でもこのままでは良くない。だれか助けてほしい。

そして思い出したが、大学の最初の頃に「何かしんどいことがあったら、カウンセラーの紹介もできる」と言っていたこと。カウンセラーへの問い合わせのメールを入力しては送信する勇気が出ずに消し、、を繰り返し。なんとかメールを送った。

メールには今のしんどい状況、でも失恋のことは書けずに「過食してしまう」ということだけを書いた。失恋のことは、あまり言いたくなかった。


****

1日もしないうちに、カウンセラーから返信がきた。

「もし来れそうならカウンセリング室に来て話を聞かせてくれませんか?」

そのカウンセリングは場所を、大学構内と、キャンパスから3駅離れたところが選べて、私は大学の人とは会わずに済む後者を希望した。チアリーディングの勧誘みたいなことはこりごりだから。

とりあえず初回のカウンセリング予約をした。人生で初めてカウンセリングというものを受ける。
まさかカウンセリングを受けることになるなんて。しかも学生価格とはいえ有料である。

でもとにかく、誰かに助けて欲しかった。


****

予約日。

朝に起きることができなくなっていたので、夕方の時間に予約していた。感じの悪い人だったら嫌だなぁと思いつつ、部屋の中に入った。無事に時間に間に合い、カウンセラーと会った。
家族とコンビニ以外の人と久しぶりに喋った。



結果的に、とても良いカウンセラーだった。このあと大学卒業までお世話になることになる。
最初は2週間に一回。それを数ヶ月繰り返し、そのあとは月に一回。

カウンセリングを受けたからって、むちゃ食いがすんなり治ったりや、もちろん失恋からの復活愛なんて劇的なことはなかった。

でも、時には泣きながらカウンセラーに話すことで、整理がついてきた。



つづく~
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