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異教徒
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僕はこの異世界の異教徒であると考えたい。僕がこの異世界のセントビン大陸に来たのは二週間の前だった。
海が石垣島の海のようにきれいで、透きとおっていた。僕は確かに大学生で石垣島に単身で旅行をしていた。単に、友達がいないというわけではないが、一人旅をしたくなったというのは嘘ではない。東京の日常を忘れたいがために石垣島に来たというわけだ。石垣島は同じ日本と思えないほどに非日常を味わせてくれた。僕自身、沖縄に就学旅行に来たことはあるが、沖縄と石垣島は異なっているようだった。僕は、石垣島を散策しながら、景観を眺めて、この日は終わった。
今日宿泊する緑庵という宿はひっそりとたたずんでいた。
「こんばんは、予約をしていた三木島千秋です。」
出てきた女将さんは、予約帳をみながら、探している。この時期は繁忙期らしく、どの宿も開いていなかった。僕自身も、この旅行を計画する際に、やっと、予約を取れた一件だった。
「うーん。申し訳ありませんが、三木島さんの予約は、とれていないですね」
「へぇ。ちょっと待ってください。予約とれていないって、本当ですか?」
女将さんは、予約帳を凝視している。何とも言えない雰囲気が流れた。過去の経験則から、この場合の対処法は慣れている。
「あのー。ないなら、他を探してみますよ」
いつものお決まりの波風を立てずに、怒らずに。こういうことが、僕らしく、僕が自己主張が乏しい人間ということなのかもしれない
「本当に申し訳ありません。」
僕はため息をつきながら、この宿を出た。満天の星空を見ながら、忘れることにした。
「どうしようか」
行くあてもなく、この石垣島を彷徨っていた。ふと、この石垣島に来た目的を思い出し、海に向かった。
海のさざめきを聴きながら、僕はたそがれていた。もう、夜の11時近くなのに、僕みたいな観光客の姿はなく、この海岸は波の音だけだった。僕はあおむけになった。僕の人生はこの十九年間、同じような日々を繰りかえして、同じような生活を繰り返していた。石垣島に来たのも、この日常から抜け出すために重要なことだったのだと思いたいけど。
「来たけど、なんも変わらないわ。東京のことを思い出して、この海の静けさも満天の星空も何かを忘れさせない」
一人旅を始めてまもなく、順調ではなかったということだ。今日歩き疲れたしまったのか、眠気が押し寄せてしまった。砂浜の上で僕自身は眠ってしまった。
海のさざ波が聞こえる。石垣島の海岸で寝てしまった僕は、ふと誰かにほっぺをたたかれて、起床した。
「あんた、こんなところにいたら風邪をひくよ」
大きな体で日焼けした体で、ぼろぼろの着物に身を包んだおじさんが立っていた。
「おはようございます。今何時ですか?」
「12時だべ」
おじさんは、漁業の網を片手にもち、けだるそうに答えた。僕は眠い目をこすりながら、この人はあきらかに日本人じゃない風貌ではないと思った。
「あのー、日本語、達者な方ですね。何年くらい、日本にいらっしゃるんですか?」
僕は素朴の疑問をぶつけてみた。でも、おじさんは、振り返りながら仰天しながらこちらをじろじろ見た。
「 何言ってんだ? おめぇ、ここは、セントビン王国の離れ小島、ステビア島じゃねぇか。」
「セントビン王国?、ステビア島?・・・・・・いやいやいやいや、日本でしょここは。おじさんに日本語も伝わってるみたいだし」
おじさんは頭を抱えながら、ため息をした。
「おめぇコモリア病にかかったんか、かわいそうに。意味の分からねぇ、ことを言ってやがる」
可哀そうな眼で僕を見たおじさん。僕は、自分自身がおかしくなったのじゃないかと思った。たしかにまわりは、日本では見られない人間ばかりだ。
「どっ、ドッキリでしょうか?」
「いいや。お前のふざけたことを付き合ってる暇はねぇが、病気なら仕方ねぇ。教会に連れて行ってやる」
豪腕の腕で、僕を軽々とかつきあげたおじさんは、歩き始めた。
「ちょっと待ってくださいよ。教会ですか?病気じゃないですってば。」
「そうだ。教会だ。おめえみたいに、いかれちまったやつでも、教会のシスター様なら、治してくださる。ありがたい話だ」
教会?いまいちこの状況をつかめていない。ここでは、病気の人を教会に連れていくのか?
そもそも、俺は、日本ではない場所に来たということなのか。
「セントビン王国って、王政の国なんですか?」
とりあえず、情報収集をしてみることにした。他に聞くこともあるけども。
「おめぇ。そんなことも忘れちまったのか?そうさ。この島は、現国王のセントビン・キール様の植民地さ。俺は、見た目どおり、漁業をしている漁師さ。まあ、この島だけじゃ生きていけないから、早めに植民地になってよかったと思う。中には、独立を考えている奴もいるがな。それは、ごく少数だ」
僕は考えながら、石垣島からこの異世界に来てしまったことを嘆いた。植民地政策をしているセントビン王国は、この世界のどのくらいの国なのか。次々と疑問が浮かび上がってくる。
「あのーおじさん」
「おじさん?ああ、名前を言っていなかったな。アルベルト・ゴーンだ。アルベルトでいいぞ」
「僕も名乗っていなかったですね。三木島千秋です。チアキでお願いします」
「三木島千秋?へんてこな名前だな。でも、名前を覚えているなら、良かった。ついたぞ、教会に」
平屋ばっかりの街並みであったが、そこには荘厳な教会があった。ヨーロッパで見る教会のように素晴らしく大きな教会であった。
「シスター様、コモリア病にかかっちまったみてぇなんだ。かわいそうだから、助けてやれねぁかな」
アルベルトが大きなドアをノックして問いかける。
大きなドアが開き、十字架を持った金髪の美少女が出てきた。白い服装に身を包みながら、可憐な声で、アルベルトに声をかけた。
「アルベルトさん、こんにちは。それは大変ですね。コモリア病は、死に至る病ですが、私の教会から与えられた力があれば、問題ないですよ。」
「それは、助かった。こいつなんだけど、千秋っていうんだ。コモリア病で脳がいかれちまって、この国のことも覚えてないらしんだ」
「千秋さんですね。私は、この教会のシスター、クレセリカ・ローデンです。今は、コモリア病を治すことが重要です。中の礼拝堂に入ってください」
クレセリカさんに案内されて教会の内部に入っていく。僕自身、コモリア病にかかったわけではないが、教会で病が治るのかという疑問から、場に流されていく。
「千秋さんには、神のご加護で、コモリア病を治していただきます。神に感謝し、ともに病に打ち勝ちましょう」
美少女の微笑みにふかくにもときめいてしまった。
「千秋。おめえ、シスターさんに色目をつかったな。やめとけやめとけ。半殺しになるぞ」
「アルベルトさん。面白いことを言ってくださいますね」
微笑みながらも威圧感をかけている。人は見た目によらないということだ。
「それでは、儀式をはじめます。この聖水を全身にかけてください」
僕は、渡された満杯の壺を凝視した。こんなに聖水をかけないといけないのか。
「クレセリカさん、この水の量は多くないですか?」
「いいえ、儀式に必要なことです」
「それでも...」
「速く聖水浴びないとぶち殺しますよ?」
シスターから、聞いてはいけない言葉を聞いてしまった。ぶち殺す?まさか、まさか?
「ちあき、おめえ、速くやっちまえ。シスターさんに二回目はねえぞ」
アルベルトの忠告で、余計に不機嫌になったクレセリカさん。明らかに不機嫌にしてしまったので、僕は仕方なく、聖水を全身に浴びる。
「(さっさっとやらねぇと、私のティータイムがなくなっちゃうじゃない。)それでは、こちらに来てください」
クレセリカさんの内心の声は、ただ漏れだったが、あえてつっこまない。僕の空気を読む力が最大限ダメだと言っている。
「神と仰せられる我々の神、セリュー様、あわれなこの羊を助けたまえ。」
俺は、安らかな光に包まれた。温かい光の中で癒されるかと思ったら、突然、僕は光の中から出されて、床に叩きつけられた。
「痛ってぇ、どうなってるんだよ」
僕は抗議の声をあげたが、それよりも、呪文を唱えたクレセリカ
、アルベルトはこの世のものを見たものではない顔をしていた。
「・・・・・大変だ。異教徒だ!」
大きな声をあげてアルベルトは、騒ぎ始めた。クレセリカさんもしりもちをして震えながら、こちらを見ている。
「異教徒?」
確かに、僕自身、無神論者だけども。そんなに、騒ぐことなのか。
「千秋さん、あなたのような方をこの教会にいてはいけません。アルベルトさん、さっさと連れていってください」
クレセリカさんは、震えた声で僕を凝視している。そんなにも珍しい?この場合、忌むべき存在なのか?
「それはねぇよ。シスターさん。悪意はなかったにしろ。異教徒を俺にだけに押しつけるのは」
アルベルトも血相を変えて、シスターさんにくいかかる。さっきの冗談をいっていたのは嘘のように。
「いいえ。これは教会としての命令です。あなたが連れて来たのだから、あなたが責任を持ちなさい」
「善意で助けてやった奴が異教徒だとわ。とんだ災難だ。仕方がない、千秋、行くぞ」
アルベルトは苦虫を噛み締めるような顔をして、先にいってしまった。僕はクレセリカさんの怯えた姿を一瞥して、教会を出ていった。
海が石垣島の海のようにきれいで、透きとおっていた。僕は確かに大学生で石垣島に単身で旅行をしていた。単に、友達がいないというわけではないが、一人旅をしたくなったというのは嘘ではない。東京の日常を忘れたいがために石垣島に来たというわけだ。石垣島は同じ日本と思えないほどに非日常を味わせてくれた。僕自身、沖縄に就学旅行に来たことはあるが、沖縄と石垣島は異なっているようだった。僕は、石垣島を散策しながら、景観を眺めて、この日は終わった。
今日宿泊する緑庵という宿はひっそりとたたずんでいた。
「こんばんは、予約をしていた三木島千秋です。」
出てきた女将さんは、予約帳をみながら、探している。この時期は繁忙期らしく、どの宿も開いていなかった。僕自身も、この旅行を計画する際に、やっと、予約を取れた一件だった。
「うーん。申し訳ありませんが、三木島さんの予約は、とれていないですね」
「へぇ。ちょっと待ってください。予約とれていないって、本当ですか?」
女将さんは、予約帳を凝視している。何とも言えない雰囲気が流れた。過去の経験則から、この場合の対処法は慣れている。
「あのー。ないなら、他を探してみますよ」
いつものお決まりの波風を立てずに、怒らずに。こういうことが、僕らしく、僕が自己主張が乏しい人間ということなのかもしれない
「本当に申し訳ありません。」
僕はため息をつきながら、この宿を出た。満天の星空を見ながら、忘れることにした。
「どうしようか」
行くあてもなく、この石垣島を彷徨っていた。ふと、この石垣島に来た目的を思い出し、海に向かった。
海のさざめきを聴きながら、僕はたそがれていた。もう、夜の11時近くなのに、僕みたいな観光客の姿はなく、この海岸は波の音だけだった。僕はあおむけになった。僕の人生はこの十九年間、同じような日々を繰りかえして、同じような生活を繰り返していた。石垣島に来たのも、この日常から抜け出すために重要なことだったのだと思いたいけど。
「来たけど、なんも変わらないわ。東京のことを思い出して、この海の静けさも満天の星空も何かを忘れさせない」
一人旅を始めてまもなく、順調ではなかったということだ。今日歩き疲れたしまったのか、眠気が押し寄せてしまった。砂浜の上で僕自身は眠ってしまった。
海のさざ波が聞こえる。石垣島の海岸で寝てしまった僕は、ふと誰かにほっぺをたたかれて、起床した。
「あんた、こんなところにいたら風邪をひくよ」
大きな体で日焼けした体で、ぼろぼろの着物に身を包んだおじさんが立っていた。
「おはようございます。今何時ですか?」
「12時だべ」
おじさんは、漁業の網を片手にもち、けだるそうに答えた。僕は眠い目をこすりながら、この人はあきらかに日本人じゃない風貌ではないと思った。
「あのー、日本語、達者な方ですね。何年くらい、日本にいらっしゃるんですか?」
僕は素朴の疑問をぶつけてみた。でも、おじさんは、振り返りながら仰天しながらこちらをじろじろ見た。
「 何言ってんだ? おめぇ、ここは、セントビン王国の離れ小島、ステビア島じゃねぇか。」
「セントビン王国?、ステビア島?・・・・・・いやいやいやいや、日本でしょここは。おじさんに日本語も伝わってるみたいだし」
おじさんは頭を抱えながら、ため息をした。
「おめぇコモリア病にかかったんか、かわいそうに。意味の分からねぇ、ことを言ってやがる」
可哀そうな眼で僕を見たおじさん。僕は、自分自身がおかしくなったのじゃないかと思った。たしかにまわりは、日本では見られない人間ばかりだ。
「どっ、ドッキリでしょうか?」
「いいや。お前のふざけたことを付き合ってる暇はねぇが、病気なら仕方ねぇ。教会に連れて行ってやる」
豪腕の腕で、僕を軽々とかつきあげたおじさんは、歩き始めた。
「ちょっと待ってくださいよ。教会ですか?病気じゃないですってば。」
「そうだ。教会だ。おめえみたいに、いかれちまったやつでも、教会のシスター様なら、治してくださる。ありがたい話だ」
教会?いまいちこの状況をつかめていない。ここでは、病気の人を教会に連れていくのか?
そもそも、俺は、日本ではない場所に来たということなのか。
「セントビン王国って、王政の国なんですか?」
とりあえず、情報収集をしてみることにした。他に聞くこともあるけども。
「おめぇ。そんなことも忘れちまったのか?そうさ。この島は、現国王のセントビン・キール様の植民地さ。俺は、見た目どおり、漁業をしている漁師さ。まあ、この島だけじゃ生きていけないから、早めに植民地になってよかったと思う。中には、独立を考えている奴もいるがな。それは、ごく少数だ」
僕は考えながら、石垣島からこの異世界に来てしまったことを嘆いた。植民地政策をしているセントビン王国は、この世界のどのくらいの国なのか。次々と疑問が浮かび上がってくる。
「あのーおじさん」
「おじさん?ああ、名前を言っていなかったな。アルベルト・ゴーンだ。アルベルトでいいぞ」
「僕も名乗っていなかったですね。三木島千秋です。チアキでお願いします」
「三木島千秋?へんてこな名前だな。でも、名前を覚えているなら、良かった。ついたぞ、教会に」
平屋ばっかりの街並みであったが、そこには荘厳な教会があった。ヨーロッパで見る教会のように素晴らしく大きな教会であった。
「シスター様、コモリア病にかかっちまったみてぇなんだ。かわいそうだから、助けてやれねぁかな」
アルベルトが大きなドアをノックして問いかける。
大きなドアが開き、十字架を持った金髪の美少女が出てきた。白い服装に身を包みながら、可憐な声で、アルベルトに声をかけた。
「アルベルトさん、こんにちは。それは大変ですね。コモリア病は、死に至る病ですが、私の教会から与えられた力があれば、問題ないですよ。」
「それは、助かった。こいつなんだけど、千秋っていうんだ。コモリア病で脳がいかれちまって、この国のことも覚えてないらしんだ」
「千秋さんですね。私は、この教会のシスター、クレセリカ・ローデンです。今は、コモリア病を治すことが重要です。中の礼拝堂に入ってください」
クレセリカさんに案内されて教会の内部に入っていく。僕自身、コモリア病にかかったわけではないが、教会で病が治るのかという疑問から、場に流されていく。
「千秋さんには、神のご加護で、コモリア病を治していただきます。神に感謝し、ともに病に打ち勝ちましょう」
美少女の微笑みにふかくにもときめいてしまった。
「千秋。おめえ、シスターさんに色目をつかったな。やめとけやめとけ。半殺しになるぞ」
「アルベルトさん。面白いことを言ってくださいますね」
微笑みながらも威圧感をかけている。人は見た目によらないということだ。
「それでは、儀式をはじめます。この聖水を全身にかけてください」
僕は、渡された満杯の壺を凝視した。こんなに聖水をかけないといけないのか。
「クレセリカさん、この水の量は多くないですか?」
「いいえ、儀式に必要なことです」
「それでも...」
「速く聖水浴びないとぶち殺しますよ?」
シスターから、聞いてはいけない言葉を聞いてしまった。ぶち殺す?まさか、まさか?
「ちあき、おめえ、速くやっちまえ。シスターさんに二回目はねえぞ」
アルベルトの忠告で、余計に不機嫌になったクレセリカさん。明らかに不機嫌にしてしまったので、僕は仕方なく、聖水を全身に浴びる。
「(さっさっとやらねぇと、私のティータイムがなくなっちゃうじゃない。)それでは、こちらに来てください」
クレセリカさんの内心の声は、ただ漏れだったが、あえてつっこまない。僕の空気を読む力が最大限ダメだと言っている。
「神と仰せられる我々の神、セリュー様、あわれなこの羊を助けたまえ。」
俺は、安らかな光に包まれた。温かい光の中で癒されるかと思ったら、突然、僕は光の中から出されて、床に叩きつけられた。
「痛ってぇ、どうなってるんだよ」
僕は抗議の声をあげたが、それよりも、呪文を唱えたクレセリカ
、アルベルトはこの世のものを見たものではない顔をしていた。
「・・・・・大変だ。異教徒だ!」
大きな声をあげてアルベルトは、騒ぎ始めた。クレセリカさんもしりもちをして震えながら、こちらを見ている。
「異教徒?」
確かに、僕自身、無神論者だけども。そんなに、騒ぐことなのか。
「千秋さん、あなたのような方をこの教会にいてはいけません。アルベルトさん、さっさと連れていってください」
クレセリカさんは、震えた声で僕を凝視している。そんなにも珍しい?この場合、忌むべき存在なのか?
「それはねぇよ。シスターさん。悪意はなかったにしろ。異教徒を俺にだけに押しつけるのは」
アルベルトも血相を変えて、シスターさんにくいかかる。さっきの冗談をいっていたのは嘘のように。
「いいえ。これは教会としての命令です。あなたが連れて来たのだから、あなたが責任を持ちなさい」
「善意で助けてやった奴が異教徒だとわ。とんだ災難だ。仕方がない、千秋、行くぞ」
アルベルトは苦虫を噛み締めるような顔をして、先にいってしまった。僕はクレセリカさんの怯えた姿を一瞥して、教会を出ていった。
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