9 / 10
第1章 Experimental Body
#8 任務の内容
しおりを挟む
「____今回の任務は、4人で行ってもらうよ。」
『…どうして、4人なんですか?』
今回の任務は、実験体11人の内の4人が任命されるという、彼女達からしたら大掛かりな任務。
基本、任務は1~2人が主である為、4人という大人数にドゥンケルハイトは手を挙げて質問する。
「今回の依頼は、屋敷に侵入するのだけれど…ある指定の時刻に指定の場所で殺してもらいたい、という要望があってね。その時間帯に指定された場所へターゲットを連れてくる潜入担当が2人。」
「そして、ターゲットを暗殺する暗殺担当が2人、という訳なんだよ。更に、担当する実験体も依頼者が指定しているんだ。…実験の成果を知りたいらしくてね。」
『なるほど…ありがとうございます。』
博士の説明を聞き、ドゥンケルハイトは納得さたらしく、深々と腰を折りながら礼の言葉を述べると彼の言葉を待つ。
博士は咳払いを1つすると、この任務を担当する実験体を発表する為に口を開いた。
「_____今回の任務を担当するのは、偵察組がルシエとアイ。そして、暗殺組がユウとブランカの4人だよ。」
『……は?』「にゃ…!?」
博士の発表が終わると同時に声を上げたのは、先程喧嘩をしていたユウとブランカだった。
ユウは目を見開き、先程の発表が嘘ではないかと疑い、ブランカは思わず立ち上がるとユウを指差す。
「こいつと一緒なんて嫌にゃあ!」『……俺だって嫌だ。』
「依頼者の要望なんだから、我慢すること。…実験体である君らに拒否権がないのは、分かっている事だろう?」
2人の抗議の声を聞き、博士は少しばかり困った顔をするのだが___次に発せられた言葉に2人とも言葉を呑み込む。
実験体である以上、博士の言葉に逆らう事は不可能なのだから。
「…それに、前々から君達の仲の悪さは何とかしなければと思っていたんだ。良い機会だし仲良くするんだよ。」
『…………』「はーい、にゃ…」
2人は未だ納得していないが渋々返事をすると、話の腰を折ってしまったので直ぐに黙り、途中で終わってしまった博士の説明を聞くのだった。
「_______という訳だ。何か質問はあるかい?」
「…いいえ、ありません。」「ないにゃあ」
『…俺も、アイもない。』
任務の内容説明が終わり、博士は質問があるかどうか4人に尋ねるが、各々特に質問等は無いために首を横に振る。
「なら、今日はここまで。各自部屋に戻るように。」
質問等がない事を確認すると、博士はにこりと柔らかな笑みを浮かべたまま実験体にそう告げる。
その言葉と共に、実験体達は各々立ち上がり、会話や博士に挨拶をしてから大広間を後にし始める。
段々と人が少なくなっていく大広間で、ルシエも部屋を後にしようと立ち上がるのだが_____
『___ああ、ルシエ。君は着替えたら私の部屋に来るように。』
「…かしこまりました。」
その前に博士がルシエに声をかけ、彼女は人形の様に素直に頷くと彼に一礼し、大広間を後にしたのだった。
扉から出ても、景色は先程と変わらず白で埋めつくされており、ブーツの音を響かせ彼女は自室へと向かい歩き出す。
長い廊下を歩き、「E_0237 Lucie」と書かれたネームプレートがぶら下がっている扉を開けると中に入った。
部屋は1人用にしては広く、同じく白で統一されているのだが、彼女の私物らしき物が至る所に置かれていた。
扉から入って左手の隅には様々な色や形の人形。反対側の隅には綺麗な装飾が施された分厚い本の数々。
奥は白で統一された簡素なベッドとクローゼット。その反対側には未完成のジグソーパズル。
余りにも物に統一性がなく、アンバランスな空間。
違和感しか感じないそんな部屋が彼女の自室らしく、ルシエは真っ白なクローゼットへと向かうと、血の付着したドレスを脱ぎ始めた。
『…どうして、4人なんですか?』
今回の任務は、実験体11人の内の4人が任命されるという、彼女達からしたら大掛かりな任務。
基本、任務は1~2人が主である為、4人という大人数にドゥンケルハイトは手を挙げて質問する。
「今回の依頼は、屋敷に侵入するのだけれど…ある指定の時刻に指定の場所で殺してもらいたい、という要望があってね。その時間帯に指定された場所へターゲットを連れてくる潜入担当が2人。」
「そして、ターゲットを暗殺する暗殺担当が2人、という訳なんだよ。更に、担当する実験体も依頼者が指定しているんだ。…実験の成果を知りたいらしくてね。」
『なるほど…ありがとうございます。』
博士の説明を聞き、ドゥンケルハイトは納得さたらしく、深々と腰を折りながら礼の言葉を述べると彼の言葉を待つ。
博士は咳払いを1つすると、この任務を担当する実験体を発表する為に口を開いた。
「_____今回の任務を担当するのは、偵察組がルシエとアイ。そして、暗殺組がユウとブランカの4人だよ。」
『……は?』「にゃ…!?」
博士の発表が終わると同時に声を上げたのは、先程喧嘩をしていたユウとブランカだった。
ユウは目を見開き、先程の発表が嘘ではないかと疑い、ブランカは思わず立ち上がるとユウを指差す。
「こいつと一緒なんて嫌にゃあ!」『……俺だって嫌だ。』
「依頼者の要望なんだから、我慢すること。…実験体である君らに拒否権がないのは、分かっている事だろう?」
2人の抗議の声を聞き、博士は少しばかり困った顔をするのだが___次に発せられた言葉に2人とも言葉を呑み込む。
実験体である以上、博士の言葉に逆らう事は不可能なのだから。
「…それに、前々から君達の仲の悪さは何とかしなければと思っていたんだ。良い機会だし仲良くするんだよ。」
『…………』「はーい、にゃ…」
2人は未だ納得していないが渋々返事をすると、話の腰を折ってしまったので直ぐに黙り、途中で終わってしまった博士の説明を聞くのだった。
「_______という訳だ。何か質問はあるかい?」
「…いいえ、ありません。」「ないにゃあ」
『…俺も、アイもない。』
任務の内容説明が終わり、博士は質問があるかどうか4人に尋ねるが、各々特に質問等は無いために首を横に振る。
「なら、今日はここまで。各自部屋に戻るように。」
質問等がない事を確認すると、博士はにこりと柔らかな笑みを浮かべたまま実験体にそう告げる。
その言葉と共に、実験体達は各々立ち上がり、会話や博士に挨拶をしてから大広間を後にし始める。
段々と人が少なくなっていく大広間で、ルシエも部屋を後にしようと立ち上がるのだが_____
『___ああ、ルシエ。君は着替えたら私の部屋に来るように。』
「…かしこまりました。」
その前に博士がルシエに声をかけ、彼女は人形の様に素直に頷くと彼に一礼し、大広間を後にしたのだった。
扉から出ても、景色は先程と変わらず白で埋めつくされており、ブーツの音を響かせ彼女は自室へと向かい歩き出す。
長い廊下を歩き、「E_0237 Lucie」と書かれたネームプレートがぶら下がっている扉を開けると中に入った。
部屋は1人用にしては広く、同じく白で統一されているのだが、彼女の私物らしき物が至る所に置かれていた。
扉から入って左手の隅には様々な色や形の人形。反対側の隅には綺麗な装飾が施された分厚い本の数々。
奥は白で統一された簡素なベッドとクローゼット。その反対側には未完成のジグソーパズル。
余りにも物に統一性がなく、アンバランスな空間。
違和感しか感じないそんな部屋が彼女の自室らしく、ルシエは真っ白なクローゼットへと向かうと、血の付着したドレスを脱ぎ始めた。
0
あなたにおすすめの小説
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる