実験体達は完成品となる夢をみるか?

愛憎少女

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第1章 Experimental Body

#8 任務の内容

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「____今回の任務は、4人で行ってもらうよ。」

『…どうして、4人なんですか?』

今回の任務は、実験体11人の内の4人が任命されるという、彼女達からしたら大掛かりな任務。
基本、任務は1~2人が主である為、4人という大人数にドゥンケルハイトは手を挙げて質問する。

「今回の依頼は、屋敷に侵入するのだけれど…ある指定の時刻に指定の場所で殺してもらいたい、という要望があってね。その時間帯に指定された場所へターゲットを連れてくる潜入担当が2人。」

「そして、ターゲットを暗殺する暗殺担当が2人、という訳なんだよ。更に、担当する実験体も依頼者が指定しているんだ。…実験の成果を知りたいらしくてね。」

『なるほど…ありがとうございます。』

博士の説明を聞き、ドゥンケルハイトは納得さたらしく、深々と腰を折りながら礼の言葉を述べると彼の言葉を待つ。
博士は咳払いを1つすると、この任務を担当する実験体を発表する為に口を開いた。


「_____今回の任務を担当するのは、偵察組がルシエとアイ。そして、暗殺組がユウとブランカの4人だよ。」

『……は?』「にゃ…!?」

博士の発表が終わると同時に声を上げたのは、先程喧嘩をしていたユウとブランカだった。
ユウは目を見開き、先程の発表が嘘ではないかと疑い、ブランカは思わず立ち上がるとユウを指差す。

「こいつと一緒なんて嫌にゃあ!」『……俺だって嫌だ。』

「依頼者の要望なんだから、我慢すること。…実験体である君らに拒否権がないのは、分かっている事だろう?」

2人の抗議の声を聞き、博士は少しばかり困った顔をするのだが___次に発せられた言葉に2人とも言葉を呑み込む。
実験体である以上、博士の言葉に逆らう事は不可能なのだから。

「…それに、前々から君達の仲の悪さは何とかしなければと思っていたんだ。良い機会だし仲良くするんだよ。」

『…………』「はーい、にゃ…」

2人は未だ納得していないが渋々返事をすると、話の腰を折ってしまったので直ぐに黙り、途中で終わってしまった博士の説明を聞くのだった。




「_______という訳だ。何か質問はあるかい?」

「…いいえ、ありません。」「ないにゃあ」
『…俺も、アイもない。』

任務の内容説明が終わり、博士は質問があるかどうか4人に尋ねるが、各々特に質問等は無いために首を横に振る。

「なら、今日はここまで。各自部屋に戻るように。」

質問等がない事を確認すると、博士はにこりと柔らかな笑みを浮かべたまま実験体にそう告げる。
その言葉と共に、実験体達は各々立ち上がり、会話や博士に挨拶をしてから大広間を後にし始める。
段々と人が少なくなっていく大広間で、ルシエも部屋を後にしようと立ち上がるのだが_____

『___ああ、ルシエ。君は着替えたら私の部屋に来るように。』


「…かしこまりました。」

その前に博士がルシエに声をかけ、彼女は人形の様に素直に頷くと彼に一礼し、大広間を後にしたのだった。



扉から出ても、景色は先程と変わらず白で埋めつくされており、ブーツの音を響かせ彼女は自室へと向かい歩き出す。
長い廊下を歩き、「E_0237 Lucieルシエ」と書かれたネームプレートがぶら下がっている扉を開けると中に入った。

部屋は1人用にしては広く、同じく白で統一されているのだが、彼女の私物らしき物が至る所に置かれていた。
扉から入って左手の隅には様々な色や形の人形。反対側の隅には綺麗な装飾が施された分厚い本の数々。
奥は白で統一された簡素なベッドとクローゼット。その反対側には未完成のジグソーパズル。

余りにも物に統一性がなく、アンバランスな空間。
違和感しか感じないそんな部屋が彼女の自室らしく、ルシエは真っ白なクローゼットへと向かうと、血の付着したドレスを脱ぎ始めた。
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