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3章 Dedicated to an angel
#番外編 少女達のお風呂事情
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ルリアの食事が終わり、カミーユは食器を片付ける為、屋敷の調理場に食器を置いた後、彼女がいる家へと戻る。
家の扉を開け、目の前に映る光景に思わずカミーユは目を見開いた_____
「_____やだ、…!おみずこわいもん…!」『すぐ終わるから我慢しましょー…?』
カミーユの視界に映るのは、ベッドに腰掛け、涙をぽろぽろと零しながら駄々を捏ねているルリアと、そんな彼女の機嫌を取ろうとしている2人のメイドの姿だった。
どうしてルリアが泣いているのかが分からず、彼女は混乱の色を顔に浮かべる。
「あ、あの…お嬢様はどうして泣いているんですか…?」
『ん?ああ、そっか。来たばかりだからこの状況初めてだもんな…』
とりあえず話を聞こうと、近くにいたジェシカに近寄り尋ね、ジェシカは少し困った様な顔を浮かべた。
『私達魔女は魔法があるから、その魔法で身体を清潔に保てるだろ?でも吸血鬼は魔法が無いからお風呂に入らないとなんだけど……彼女達は弱点の1つに水があるんだよ。まあ、お湯は平気らしいけど。』
「______それにルリア様は、私達とは違ってあまり動いたりはしないから、入浴は数日に1度にしているのだけど、本能的な恐怖があるみたいでたまにこんな風になってしまうのよ。」
途中まで述べたジェシカの言葉に続けるかの様に、部屋の奥から出てきたジャンヌは腰にあるエプロンで手を拭きながら、今の状況を教えるのだった。
「水は張ったから、後はお湯にするだけよ。」
『んじゃあ、ちょっとやってくるか。…あ、カミーユはルリア様の機嫌とりよろしくな?』「わ、私に出来ますかね……?」
そして簡潔に伝えると、ジェシカは袖を軽く捲りながらそう呟き、カミーユにそう告げる。
"ルリアの機嫌とりが自分に務まるのか" と、カミーユは心配そうな顔をしながら尋ねるのだが、ジェシカは何も言わず部屋の奥に入ってゆく。
____だが、カミーユを見つめていたその顔は、信頼しているのか笑みを浮かべていたのだった。
その笑みを見、彼女は意を決したのか泣いているルリアに近付くと、彼女と目線を合わせる。
「え、えと…お嬢様…?お風呂、入りましょう…?」
「こわいからやだ…!」
そう述べてもルリアは人形を抱きしめ、断固として首を縦に振ろうとはせず、カミーユは困った表情を浮かべるフェイの方を向く。
「い、何時もはどんな風に入れてるんですか…?」
『えーと…入ったら好きなお菓子をあげるんだけど…今日はそれもだめみたいなんだよねー…』
「んーと……あ、じゃあ、お嬢様。バラは好きですか?」
フェイの言う何時もの方法さえ駄目らしく、彼女はどうしようかと考え、ある方法を思いつくと、そう問いかける。
問いかけられたルリアは、意味が分からないと表す様に首を傾げながらも小さく頷く。
「じゃあ、お風呂にたくさんバラを入れませんか?きっと楽しいと思いますよ?」
「おふろに…バラ…?」
カミーユの提案を聞き、ルリアは数度瞬きをしながらその言葉繰り返す。けれど、彼女を見つめる瞳は輝いていた。
「どうです?お風呂に入らないと見れませんよ?」
「………はいる…」『じゃあ私バラ用意してくるねー!』
暫しの間、ルリアの反応を待っていたのだが、彼女が頷くと同時にフェイは立ち上がり、明るい声でそう言いながら部屋を後にした。
「…こんな状態のルリア様を簡単に頷かせるなんて、貴方凄いわね。」
『終わったぜー?どうなったんだ?』
「カミーユのお陰で入る事に決めてくれたわ。」『おぉ!やっぱりカミーユは凄いな!』
カミーユは頷いたルリアの頭を撫でていたのだが、ジャンヌとジェシカに褒められ恥ずかしいのか顔を赤く染める。
『よし!あたしらも仕事が終わったら入ろうぜ!屋敷のお風呂すっごい広いから楽しいぞ?』
「えっ!?入っても大丈夫なんですか…?」
『へーきへーき!セリーヌ様は優しいから、自由に入ってもいいって言われてるんだ!』
「バラ持ってきたよー!」
ジェシカは明るい笑みを浮かべながらそう提案し、突然の事にカミーユは驚くがその言葉を聞くと納得する。その間に両手に大量のバラの花弁を抱えたフェイが部屋に入り、時折花弁を落としながら奥の方へと消えてゆく。
そして、花弁を入れ終わったのか奥から出てくると、ジャンヌはルリアの方に近付き彼女を立たせる。
『フェイもお風呂入るだろ?』「入るー!」
『ジャンヌは…』「ルリア様の入浴が終わったら行くわ。…さ、ルリア様。行きましょう。」
そう述べると、ジャンヌはルリアを部屋の奥へと連れてゆき、残った3人は各々仕事を終わらす為に部屋から出ていくのであった。
家の扉を開け、目の前に映る光景に思わずカミーユは目を見開いた_____
「_____やだ、…!おみずこわいもん…!」『すぐ終わるから我慢しましょー…?』
カミーユの視界に映るのは、ベッドに腰掛け、涙をぽろぽろと零しながら駄々を捏ねているルリアと、そんな彼女の機嫌を取ろうとしている2人のメイドの姿だった。
どうしてルリアが泣いているのかが分からず、彼女は混乱の色を顔に浮かべる。
「あ、あの…お嬢様はどうして泣いているんですか…?」
『ん?ああ、そっか。来たばかりだからこの状況初めてだもんな…』
とりあえず話を聞こうと、近くにいたジェシカに近寄り尋ね、ジェシカは少し困った様な顔を浮かべた。
『私達魔女は魔法があるから、その魔法で身体を清潔に保てるだろ?でも吸血鬼は魔法が無いからお風呂に入らないとなんだけど……彼女達は弱点の1つに水があるんだよ。まあ、お湯は平気らしいけど。』
「______それにルリア様は、私達とは違ってあまり動いたりはしないから、入浴は数日に1度にしているのだけど、本能的な恐怖があるみたいでたまにこんな風になってしまうのよ。」
途中まで述べたジェシカの言葉に続けるかの様に、部屋の奥から出てきたジャンヌは腰にあるエプロンで手を拭きながら、今の状況を教えるのだった。
「水は張ったから、後はお湯にするだけよ。」
『んじゃあ、ちょっとやってくるか。…あ、カミーユはルリア様の機嫌とりよろしくな?』「わ、私に出来ますかね……?」
そして簡潔に伝えると、ジェシカは袖を軽く捲りながらそう呟き、カミーユにそう告げる。
"ルリアの機嫌とりが自分に務まるのか" と、カミーユは心配そうな顔をしながら尋ねるのだが、ジェシカは何も言わず部屋の奥に入ってゆく。
____だが、カミーユを見つめていたその顔は、信頼しているのか笑みを浮かべていたのだった。
その笑みを見、彼女は意を決したのか泣いているルリアに近付くと、彼女と目線を合わせる。
「え、えと…お嬢様…?お風呂、入りましょう…?」
「こわいからやだ…!」
そう述べてもルリアは人形を抱きしめ、断固として首を縦に振ろうとはせず、カミーユは困った表情を浮かべるフェイの方を向く。
「い、何時もはどんな風に入れてるんですか…?」
『えーと…入ったら好きなお菓子をあげるんだけど…今日はそれもだめみたいなんだよねー…』
「んーと……あ、じゃあ、お嬢様。バラは好きですか?」
フェイの言う何時もの方法さえ駄目らしく、彼女はどうしようかと考え、ある方法を思いつくと、そう問いかける。
問いかけられたルリアは、意味が分からないと表す様に首を傾げながらも小さく頷く。
「じゃあ、お風呂にたくさんバラを入れませんか?きっと楽しいと思いますよ?」
「おふろに…バラ…?」
カミーユの提案を聞き、ルリアは数度瞬きをしながらその言葉繰り返す。けれど、彼女を見つめる瞳は輝いていた。
「どうです?お風呂に入らないと見れませんよ?」
「………はいる…」『じゃあ私バラ用意してくるねー!』
暫しの間、ルリアの反応を待っていたのだが、彼女が頷くと同時にフェイは立ち上がり、明るい声でそう言いながら部屋を後にした。
「…こんな状態のルリア様を簡単に頷かせるなんて、貴方凄いわね。」
『終わったぜー?どうなったんだ?』
「カミーユのお陰で入る事に決めてくれたわ。」『おぉ!やっぱりカミーユは凄いな!』
カミーユは頷いたルリアの頭を撫でていたのだが、ジャンヌとジェシカに褒められ恥ずかしいのか顔を赤く染める。
『よし!あたしらも仕事が終わったら入ろうぜ!屋敷のお風呂すっごい広いから楽しいぞ?』
「えっ!?入っても大丈夫なんですか…?」
『へーきへーき!セリーヌ様は優しいから、自由に入ってもいいって言われてるんだ!』
「バラ持ってきたよー!」
ジェシカは明るい笑みを浮かべながらそう提案し、突然の事にカミーユは驚くがその言葉を聞くと納得する。その間に両手に大量のバラの花弁を抱えたフェイが部屋に入り、時折花弁を落としながら奥の方へと消えてゆく。
そして、花弁を入れ終わったのか奥から出てくると、ジャンヌはルリアの方に近付き彼女を立たせる。
『フェイもお風呂入るだろ?』「入るー!」
『ジャンヌは…』「ルリア様の入浴が終わったら行くわ。…さ、ルリア様。行きましょう。」
そう述べると、ジャンヌはルリアを部屋の奥へと連れてゆき、残った3人は各々仕事を終わらす為に部屋から出ていくのであった。
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