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第四幕 逃避行
お尋ね者
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ナジャの街を出て1週間経った。
急いで出発した方が良いというハルさんの判断は正しかった。あの翌日から雪が降り始め、あっという間に周囲は銀世界になった。
俺たちはぎりぎりのタイミングで雪の少ない森林地帯に逃げ込めたため、雪で歩けないということはなかったが、出発が1日遅れたら街を出られなかったかもしれない。
とはいえ森の中でも雪が深いところはある。上からドサッと落ちてくる落雪も要注意だ。俺たちは雪の少ないところを選んで少しずつ進むしかなかった。もちろん街道なんて歩けない。地図を見ながら人目につかない安全なルートをたどる。
しかしこの魔笛団謹製の地図は優秀だ。地元の人間も知らないような森の中の裏道まできちんと載っている。歌術を使っても大丈夫なエリアかどうか、土着の危険な魔物がいないか、そういったことも書き込まれている。
集落についても、レジスタンスに好意的なところかどうかが点数表示されている。ちなみに西ノ村は5段階評価で3点、つまり特に拒否的でもないが、好意的でもないという評価だ。四つ辻の集落は2点で、あまり好意的ではない。ナジャの街は5点だ。魔笛団に対して好意的な人が多かったのもうなずける。
あの白狼のいた森は歌術を使っても大丈夫な『フリーエリア』にはなってるが、『眷属級の危険な魔獣生息域』ということで立ち入り禁止のマークがついてる。なるほどなあ、よく調べられている。
ただ、地図で評価が3点ぐらいの集落でも、今の俺にとっては危険だ。一度だけ街道沿いの村に入って街道掲示板を確認したが、やはり俺に関する新たな手配書が貼り出してあったんだ。
『下記の者は、王の禁を破り呪われた術を使って多くの人々を殺害した極超悪人である。見かけた場合は、最寄りの番所にすぐに報告すること。情報提供者には最大で20万ドラの報奨金を支払う。またこの者を殺害した者には100万ドラ、生け捕りにした者には120万ドラを支払う』
ちなみに1ドラ=10円ぐらいの感じだから、だいぶランクアップしてしまった。生死は問わないということになってる。もう立派な賞金首だ。
そしてその後に続くのがこれ。
『その者の特徴。黒髪の若者で中肉中背。肌の色はやや濃く、顔の彫りは浅く平面的で醜男。ただし変装している可能性あり。言葉に奇妙な訛りあり』
平面的なだけじゃなくって『醜男』までついてしまった。失礼な。
「ソウタは醜男なんかじゃないよ! ソウタは格好いいもん!」
ニコは憤慨してくれたが、相変わらず平面的ってところは否定してくれないんだな。
さらに俺の罪状が書いてある。
1.世話になった下宿先の夫婦を殺害し、その娘を人質として連れ去った。
2.逃亡する際、村に放火した。
3.追跡した多くの兵を殺害した。
4.警備兵を数名殺害し、ナジャの拘置所から脱獄した。
俺はジゴさんナギさんを殺害し、ニコを誘拐したことになってる。それだけじゃなく、村に放火したらしい。無茶苦茶だ。黙呪兵は確かに殺したが、あれは正当防衛だ。警備兵なんて触れてもいない。冤罪どころかでっち上げだ。
しかしハルさんによると、こういうのが黙呪王のやり方だそうだ。こうやって歌い手をどんどん悪者にして追い詰めて行く。こんなことを書かれるとそれだけで気分的にも凹んでくるが、それも精神攻撃の一種なんだろう。
俺の手配書の横にはハルさんの手配書も貼り出されていた。俺の脱獄を助け、警備兵数名を殺害したことになってる。ハルさんだって警備兵は殺してない。ツタでぐるぐる巻きにしただけだ。
ただ、その懸賞額は俺よりだいぶ安い。殺害で30万ドラ、生け捕りで40万ドラとなってる。俺の約3分の1か。
「何でアタシの方はこんなに安いわけ? 失礼しちゃうわね」
ハルさんは言うが、某海賊物語みたいに懸賞額が実力を示しているわけじゃないだろう。俺の懸賞額が高いのは、黒髪に対する黙呪王の恐れが込められてるだけだ。
ニコは、誘拐された人質という扱いで手配の対象にはなってない。その点だけは良かった。
街道の方がある程度除雪されてて歩きやすいんだが、こんな手配書があちこちに貼り出されていたら、顔を隠していてもうかつに街道や集落には近づけない。結局、こんな森の中を進まざるを得ないわけだ。
それでも南へ南へ歩いているせいかだいぶ雪の量は少なくってきた。おまけに今日は朝からお天気で、木立の開けた場所を歩いていると日差しが暑く感じられるぐらいだ。
俺たちが今、目指しているのは、ナジャの街からずーっと南に行ったところにある小さい集落『ボナ・キャンプ』だ。ここの5段階評価は『5+』、超・好意的っていうより、そもそもレジスタンス組織のキャンプらしい。
しばらく安全な場所に逗留し、これからの計画をいろいろ考え、しっかり準備をして体勢を整えましょう、っていうことだ。
「もうすぐでまたフリーエリアに入るわ。川を渡ったところでお昼にして、歌術の練習もしましょうか」
「はーい」
「了解です」
ここ数日、俺たちはフリーエリアに入る度に歌術の練習をしている。テントを張って泊まるのもフリーエリアだ。魔物の感知エリア内でも双歌術なら大丈夫なんだが、それでは使える歌術が限られるしあまり練習にならない。
行く手に現れた川には簡単な吊り橋がかかっているが、踏み板が腐ってぼろぼろになってしまっている。しかも流れは結構急だ。これじゃ危なくて渡れない。
「うふふ、アタシの出番ね」
俺とニコを制してハルさんがずいっと前に出た。橋のたもとにぱらぱらっと黒い粒を播き、両手をかざし、もうおなじみになった歌を歌った……あ、いつもとちょっと歌詞が違うな。
「芽を出し芽を出し、伸びて伸びて、いっぱい伸びて、たくましくなって、向こう岸まで渡れ渡れ~♪」
にょきにょきと芽を出したツタは、あっという間に古い吊り橋に絡みつきながら向こう岸まで伸び、みるみる幹が太くなって見事に橋を補強、というより新たに橋をかけ直したようになった。
俺たちは青々と茂ったツタを踏み、ツタにつかまりながら無事に向こう岸まで渡ることができた。この歌術、本当に便利だ。
「この歌術は何ていうの?」
ニコが尋ねるとハルさんは得意げに語り出した。
「よくぞ訊いてくれたわね。これは『蔦歌』っていうのよ。両手でやってるから、正確に言うと『双蔦歌』ね。あなたたち、なかなか訊いてくれないから、いつ自分から言おうかと思ってたのよ」
「その懐から出して播いてるのはツタの種ですよね?」
俺も訊いてみた。
「そうよ。ただ、一言でツタと言っても種類はいろいろあるの。左の内ポケットに入れてるのは正真正銘のツタで、ブドウっぽい実がなるやつ。右に入ってるのはクズの仲間ね。こっちは豆っぽい実がなるわ。それぞれツルの柔らかさや太さ、成長の早さが違うから、目的によって使い分けてるのよ。お尻のポケットには別の種も持ってるわ」
へええ、いくつか使い分けてるんだ。みんな同じツタだと思ってた。
「私も練習したらできるようになるかな?」
ニコは目を輝かせている。お花とか育てるのが好きだったしな。
「うーん……それがねえ……」
珍しくハルさんは口ごもった。
「この歌術はエルフの血をひいた者が、自身で収穫した種を使わないとうまくいかないの。だからちょっとニコには難しいかもしれないわ」
エ、エルフ! いるのか、この世界にも。っていうか、ハルさんはエルフなのか!
そういえば確かにひょろっとしてるもんな。耳が尖ってたら分かったんだろうけど、いつもアフロヘアで耳が隠れてるから、全然分からなかった。
俺が口をあんぐり開けて見てたからだろう。
「なあに? エルフの耳が見たいの?」
そう言いながらハルさんはアフロヘアをかき分けて耳を見せてくれた。その耳は、間違いなくエルフの耳だった。先端が尖って少し外に向かって広がっている。アフロはこの耳を隠すためなのか。これまで全然気がつかなかった。
「若い頃はね、この耳、切り落としてやろうかと思うぐらい嫌だったけど、今は自分の誇りよ。ただね、今でもこの耳を見るとあることないこと言う人がいるからね、普段は隠してるのよ」
そうか、アフロヘアは耳を隠すためだったのか。あ、ひょっとして俺、すごく失礼なことしちゃったか?
「すいません……エルフってこっちの世界では初めて聞くし、よく分ってなくって」
必死で言い訳した。
「ふふふ、別に謝らなくってもいいわよ。ソウタはエルフの歴史を知らないのよね?」
「え、ええ」
エルフの歴史……いったいどんな歴史なんだろう。ただちょっと簡単に訊けそうな雰囲気ではない。ニコも何となく黙り込んでしまっている。
「後で教えてあげるわ。知っておいた方が良いことだしね。でも今は、まずお昼にしましょうよ」
ちょうど辺りは木立が途切れて日が射している。良い具合に大きな倒木があってベンチになってくれそうだ。ここで小休止だな。
ここはもうフリーエリアだ。普通に歌術を使っても何も起こらない。俺が震刃で枯れ木を切って薪を作り、ニコが炎歌で火を着けた。ハルさんは水の歌術を歌ってきれいな水を出してくれた。
干し肉に野菜スープ、それにパンという質素な昼食だが、これはこれで結構美味しい。
急いで出発した方が良いというハルさんの判断は正しかった。あの翌日から雪が降り始め、あっという間に周囲は銀世界になった。
俺たちはぎりぎりのタイミングで雪の少ない森林地帯に逃げ込めたため、雪で歩けないということはなかったが、出発が1日遅れたら街を出られなかったかもしれない。
とはいえ森の中でも雪が深いところはある。上からドサッと落ちてくる落雪も要注意だ。俺たちは雪の少ないところを選んで少しずつ進むしかなかった。もちろん街道なんて歩けない。地図を見ながら人目につかない安全なルートをたどる。
しかしこの魔笛団謹製の地図は優秀だ。地元の人間も知らないような森の中の裏道まできちんと載っている。歌術を使っても大丈夫なエリアかどうか、土着の危険な魔物がいないか、そういったことも書き込まれている。
集落についても、レジスタンスに好意的なところかどうかが点数表示されている。ちなみに西ノ村は5段階評価で3点、つまり特に拒否的でもないが、好意的でもないという評価だ。四つ辻の集落は2点で、あまり好意的ではない。ナジャの街は5点だ。魔笛団に対して好意的な人が多かったのもうなずける。
あの白狼のいた森は歌術を使っても大丈夫な『フリーエリア』にはなってるが、『眷属級の危険な魔獣生息域』ということで立ち入り禁止のマークがついてる。なるほどなあ、よく調べられている。
ただ、地図で評価が3点ぐらいの集落でも、今の俺にとっては危険だ。一度だけ街道沿いの村に入って街道掲示板を確認したが、やはり俺に関する新たな手配書が貼り出してあったんだ。
『下記の者は、王の禁を破り呪われた術を使って多くの人々を殺害した極超悪人である。見かけた場合は、最寄りの番所にすぐに報告すること。情報提供者には最大で20万ドラの報奨金を支払う。またこの者を殺害した者には100万ドラ、生け捕りにした者には120万ドラを支払う』
ちなみに1ドラ=10円ぐらいの感じだから、だいぶランクアップしてしまった。生死は問わないということになってる。もう立派な賞金首だ。
そしてその後に続くのがこれ。
『その者の特徴。黒髪の若者で中肉中背。肌の色はやや濃く、顔の彫りは浅く平面的で醜男。ただし変装している可能性あり。言葉に奇妙な訛りあり』
平面的なだけじゃなくって『醜男』までついてしまった。失礼な。
「ソウタは醜男なんかじゃないよ! ソウタは格好いいもん!」
ニコは憤慨してくれたが、相変わらず平面的ってところは否定してくれないんだな。
さらに俺の罪状が書いてある。
1.世話になった下宿先の夫婦を殺害し、その娘を人質として連れ去った。
2.逃亡する際、村に放火した。
3.追跡した多くの兵を殺害した。
4.警備兵を数名殺害し、ナジャの拘置所から脱獄した。
俺はジゴさんナギさんを殺害し、ニコを誘拐したことになってる。それだけじゃなく、村に放火したらしい。無茶苦茶だ。黙呪兵は確かに殺したが、あれは正当防衛だ。警備兵なんて触れてもいない。冤罪どころかでっち上げだ。
しかしハルさんによると、こういうのが黙呪王のやり方だそうだ。こうやって歌い手をどんどん悪者にして追い詰めて行く。こんなことを書かれるとそれだけで気分的にも凹んでくるが、それも精神攻撃の一種なんだろう。
俺の手配書の横にはハルさんの手配書も貼り出されていた。俺の脱獄を助け、警備兵数名を殺害したことになってる。ハルさんだって警備兵は殺してない。ツタでぐるぐる巻きにしただけだ。
ただ、その懸賞額は俺よりだいぶ安い。殺害で30万ドラ、生け捕りで40万ドラとなってる。俺の約3分の1か。
「何でアタシの方はこんなに安いわけ? 失礼しちゃうわね」
ハルさんは言うが、某海賊物語みたいに懸賞額が実力を示しているわけじゃないだろう。俺の懸賞額が高いのは、黒髪に対する黙呪王の恐れが込められてるだけだ。
ニコは、誘拐された人質という扱いで手配の対象にはなってない。その点だけは良かった。
街道の方がある程度除雪されてて歩きやすいんだが、こんな手配書があちこちに貼り出されていたら、顔を隠していてもうかつに街道や集落には近づけない。結局、こんな森の中を進まざるを得ないわけだ。
それでも南へ南へ歩いているせいかだいぶ雪の量は少なくってきた。おまけに今日は朝からお天気で、木立の開けた場所を歩いていると日差しが暑く感じられるぐらいだ。
俺たちが今、目指しているのは、ナジャの街からずーっと南に行ったところにある小さい集落『ボナ・キャンプ』だ。ここの5段階評価は『5+』、超・好意的っていうより、そもそもレジスタンス組織のキャンプらしい。
しばらく安全な場所に逗留し、これからの計画をいろいろ考え、しっかり準備をして体勢を整えましょう、っていうことだ。
「もうすぐでまたフリーエリアに入るわ。川を渡ったところでお昼にして、歌術の練習もしましょうか」
「はーい」
「了解です」
ここ数日、俺たちはフリーエリアに入る度に歌術の練習をしている。テントを張って泊まるのもフリーエリアだ。魔物の感知エリア内でも双歌術なら大丈夫なんだが、それでは使える歌術が限られるしあまり練習にならない。
行く手に現れた川には簡単な吊り橋がかかっているが、踏み板が腐ってぼろぼろになってしまっている。しかも流れは結構急だ。これじゃ危なくて渡れない。
「うふふ、アタシの出番ね」
俺とニコを制してハルさんがずいっと前に出た。橋のたもとにぱらぱらっと黒い粒を播き、両手をかざし、もうおなじみになった歌を歌った……あ、いつもとちょっと歌詞が違うな。
「芽を出し芽を出し、伸びて伸びて、いっぱい伸びて、たくましくなって、向こう岸まで渡れ渡れ~♪」
にょきにょきと芽を出したツタは、あっという間に古い吊り橋に絡みつきながら向こう岸まで伸び、みるみる幹が太くなって見事に橋を補強、というより新たに橋をかけ直したようになった。
俺たちは青々と茂ったツタを踏み、ツタにつかまりながら無事に向こう岸まで渡ることができた。この歌術、本当に便利だ。
「この歌術は何ていうの?」
ニコが尋ねるとハルさんは得意げに語り出した。
「よくぞ訊いてくれたわね。これは『蔦歌』っていうのよ。両手でやってるから、正確に言うと『双蔦歌』ね。あなたたち、なかなか訊いてくれないから、いつ自分から言おうかと思ってたのよ」
「その懐から出して播いてるのはツタの種ですよね?」
俺も訊いてみた。
「そうよ。ただ、一言でツタと言っても種類はいろいろあるの。左の内ポケットに入れてるのは正真正銘のツタで、ブドウっぽい実がなるやつ。右に入ってるのはクズの仲間ね。こっちは豆っぽい実がなるわ。それぞれツルの柔らかさや太さ、成長の早さが違うから、目的によって使い分けてるのよ。お尻のポケットには別の種も持ってるわ」
へええ、いくつか使い分けてるんだ。みんな同じツタだと思ってた。
「私も練習したらできるようになるかな?」
ニコは目を輝かせている。お花とか育てるのが好きだったしな。
「うーん……それがねえ……」
珍しくハルさんは口ごもった。
「この歌術はエルフの血をひいた者が、自身で収穫した種を使わないとうまくいかないの。だからちょっとニコには難しいかもしれないわ」
エ、エルフ! いるのか、この世界にも。っていうか、ハルさんはエルフなのか!
そういえば確かにひょろっとしてるもんな。耳が尖ってたら分かったんだろうけど、いつもアフロヘアで耳が隠れてるから、全然分からなかった。
俺が口をあんぐり開けて見てたからだろう。
「なあに? エルフの耳が見たいの?」
そう言いながらハルさんはアフロヘアをかき分けて耳を見せてくれた。その耳は、間違いなくエルフの耳だった。先端が尖って少し外に向かって広がっている。アフロはこの耳を隠すためなのか。これまで全然気がつかなかった。
「若い頃はね、この耳、切り落としてやろうかと思うぐらい嫌だったけど、今は自分の誇りよ。ただね、今でもこの耳を見るとあることないこと言う人がいるからね、普段は隠してるのよ」
そうか、アフロヘアは耳を隠すためだったのか。あ、ひょっとして俺、すごく失礼なことしちゃったか?
「すいません……エルフってこっちの世界では初めて聞くし、よく分ってなくって」
必死で言い訳した。
「ふふふ、別に謝らなくってもいいわよ。ソウタはエルフの歴史を知らないのよね?」
「え、ええ」
エルフの歴史……いったいどんな歴史なんだろう。ただちょっと簡単に訊けそうな雰囲気ではない。ニコも何となく黙り込んでしまっている。
「後で教えてあげるわ。知っておいた方が良いことだしね。でも今は、まずお昼にしましょうよ」
ちょうど辺りは木立が途切れて日が射している。良い具合に大きな倒木があってベンチになってくれそうだ。ここで小休止だな。
ここはもうフリーエリアだ。普通に歌術を使っても何も起こらない。俺が震刃で枯れ木を切って薪を作り、ニコが炎歌で火を着けた。ハルさんは水の歌術を歌ってきれいな水を出してくれた。
干し肉に野菜スープ、それにパンという質素な昼食だが、これはこれで結構美味しい。
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