例えばこんな社会

olria

文字の大きさ
1 / 1

罪を犯したら女になる社会

しおりを挟む
昔々ある次元世界に、糞みたいなことしか考えられない糞みたいな神様がいた。
そいつは魚に足を与えて、地上の生き物には足をなくしたりとやりたい放題だった。地上に住むすべての生き物の足がなくなったため肉食動物でも草食動物でも関係なく地面でうねうねと動くだけとなった。そんな猟奇的な光景を作っておいて糞みたいな神は爆笑していた。
そんなことをしていた神だったが、たまたま別の次元世界を観測して、そこにいる知的生命体に興味を持つことになった。そして足もない陸地の動物にあり得ない進化をさせてから強制的に人間にさせた。
だがただで済むわけがない。奴はすべての個体は生まれる時は男の子にし、連中が罪を犯すと女の子に変えるようにした。一体どうやってそんな仕組みが作れたのかは誰も知らない。じゃあそもそもどうやって生まれたのかも謎でしかないが、何とか出来たのできっとあの糞みたいな神は糞みたいな奴であっても神であることは間違いないということなのだろう。
そして連中はなぜか滅ばずにいる。
それは多分陸に食料が溢れていたせいだろう。
カタツムリのような動作でしか動けないほかの動物を狩って食べればよかったんだから。
そして最初の男が罪を犯した。一人でより多くの食糧を食べるよう嘘をついた。それからの変化は劇的なものだった。いかつい体つきが徐々に丸みを帯びて行って、当然最初の時代だから服何ぞ着ているわけでもない。そのまま周りにいた男共がこれまた本能で探し当てた穴に突っ込んで、レイプの始まりだ。しかしそうしたらどうか。レイプなんてするものならそれも罪判定されて女に替わる。
一人の嘘つきに群がっていた連中が次々と女に替わる。阿鼻叫喚の地獄絵図、と言うよりなんて名前のエロゲだそれみたいなシチュエーションで、まだ幼かった子供たちだけが無事だった。そしてそいつらはむらむらが収まらずに男の子たちをレイプし始めた。
なんてことをするんだこの神は。だが誰も奴の暴走を止められない。月に自分の顔とか描いてて、地上から見上げた月は神の野郎の眩しいまでの笑顔。
そんな感じで最初の世代の次の世代が生まれたのだ。歴史的な瞬間である。
ここでの教訓を生かし、皆は共産主義を試みることとなった。時代が進んでも進んでも誰も私有財産なんぞを持ちたいとは思わない。そうしたら待っているのは罪による問答無用の強制的な性転換。それは別にいいかもしれないと思うかもしれないが、罪を犯す奴ほど性欲に支配される。そして性欲が大きければ大きいほど多くを求めるので、結局男をレイプしては繰り返される出産ラッシュ。
もう無理だと、奴らがお手上げとなるのは言うまでもない。
それと組み合わせ的に需要と供給が間に合わなくなる。多くを持とうと思えば女に替わり、それで男を独占しようと思えば体が持たないし男がそもそも相手にしてくれない場合は力でどうにかするしかないが、殆どの男性には力で叶わない。
しかも力でどうにかしようとして、相手が酷く反抗的で逆上して襲い掛かろうとしたら奴も男から女に替わる。
おら、レイプだごらぁ、と襲い掛かって、なんだとゴラァと反撃されてはそれが過剰防衛とみなされては女に替わる。
しかもしかも、男性ホルモンがないとそんな攻撃的なレイプなんていくら心を奮い立たせ居ようと出来なくなるものだ。
おかしい。
世界は狂った神によってつくられたはずなのに、人から愛の神だのなんだと言われている神が生まれた時点から年号を使っている連中よりよほど平和的になったぞ。
しかし誰もが罪を犯さないように気をつかってても状況は奴らを滅びに向かわせてはくれない。
あれもこれも男性ホルモンのせいにすればいいが、要は何かしらの黒い感情からの黒い気持ちが表れて黒いことをしてしまうってことだ。
しかも一度でもそうなってしまえば後戻りはできない。
むしろ増える時は男性が一人や二人で、集団の構成員のすべてが女性になる場合もあった。奴らはなぜそうなったのか。それは貨幣を投入したのが原因だった。やはり経済なんて罪の源で間違いない。人に何かをさせる権利を数字で表現してそれを交換対象とする。それが貨幣経済の本質なので、暗い欲望が噴出するのはある意味当然のことだったと言えよう。
それで集団が一人の男を搾り取りすぎた結果、男は死亡。その集団もその代で絶滅となったわけだ。
そんな感じでこの狂った世界での人類は犯罪率は驚異的な低さを保っていて、しかも犯罪的な結果をもたらすすべての思想や宗教的概念、考え方、イデオロギーなどは何もかも生まれてすぐに排除されるようになった。
それはそうだ。集団が悪に傾きやすくなると男が減って、結局その集団全体がゆっくりと滅びに向かう。他からさらってくればいいのではないかって?
いくら人同士での個体差はあると言っても、男女での力さは集団になれば覆すことが不可能に近い。
しかも相手がそのさらいに来た連中に対して暴力的に反抗した場合、それが度を過ぎればそいつらも女になってしまうから意味がない。
それで女同士の同性愛が流行るようにはなっても、集団の反映とは繋がらない。
どうにもならない。
しかしこの世界にも問題はあった。平和になりすぎて誰もが罪を犯さない理想的な体制を築くことに成功したら今度は女性の数が足りなくなって、その集団も滅んでしまう。
じゃあどうなるか。程よく罪を犯せるようなシステムと程よく罪を犯せなくてもいい社会となるのである。
それでも結局は共産主義社会となるわけだが。貨幣があると男女比がやはり女性に極端なまでに傾いてしまうから。
そしてこの共産主義社会では貨幣がないし交換をせずに互いが必要な時に互いを助け合うように出来ているので、規模を大きくすることは出来ない。やはり集団の規模が大きくなりすぎると集団の中で軋轢が、不和が生まれてはそれが解消されないまま時間だけ過ぎて、そうなるとやはり不満や不安に駆られた人たちが犯罪的な思考に落ちやすいわけだ。
じゃあどうなるか。やはりこの場合も男性の数が減って、集団になって大きくなっているからと女性でもどうにかごり押しして周りの部族のような集団を占領するとどうなるか。
これもまた占領された部族の中から被征服民としての差別を経験するので、反抗的な思考から犯罪に走りやすくなる。
ちなみに今更だが、この罪の基準と言うのは極めて簡単で、他者の意思に反して他者に不快感を与えたらその度合いと関係なく罪とみなされ、潜在的に不快感を与えるような、自らが勝手に物事を判断して進もうとしたらなんでも罪とみなされ、他人に肉体的または感情的な痛みを意図して与える場合でも罪とみなされるなど、言うなれば優しくない人間が優しくなくするだけで罪となるようなもので。
こんな意味不明な仕組みをどうやって遺伝子に取り入れたのかはやはり謎でしかないが。
面白いことに一つの集団がそんな感じで世界のほぼすべてを女性だけの力で占領しかけた時があった。
だがまあ、やはりと言うべきか。変に人口比が世界的に女性に極端に傾いて終わりだ。
当然ながらどっかの転生したかなんだか知らんが、バカな男の子がハーレムだヒャッハーと騒いだって無駄である。そんな指向性を持ってる時点で将来的に女になるのは確定的なので。しかもずっと男性でいられる人たちは全員が人柄のいい優しい人たちで、浮気なんぞするものなら、それでもう女性になってしまうわけだから。
淫らな生活は同性との関係でならいけなくもないだろうけど。それがいいならいいかもしれないが。
そんなこんなでこの世界での人類はこれらのことがあったわけだから増えず減らず。一定の人口を維持することになった。いくら安定的になったとはいえ、集団の中では常に悪い考えといい考えが生まれ、どちらかに傾くと人口が減るわけだ。完璧なバランスの上に立つのは、不完全な人類には最初から無理な話。
それでも戦争はない。戦争があったら全員女性になって集団ごと終わりであることは歴史が証明している。
貨幣経済もない。これもまた同じ。
中庸こそが美徳とされる。
内面の平和とささやかな日常的な不和だけがある世界。
だが決まって女の性格は比較的に悪く、男は極端なまでに優しい。
じゃあいがみ合うようになるのではないか。そうでもない。そもそも罪を犯しているから女になって当然などとほざくやつがいたらそんな決定論的な思考を持つだけで、それが事実であっても罪とみなされ女になるわけだから。
ある意味、理想的な社会と言えなくもないのかもしれない。
そんな社会に住みたいとは思わないが。

しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...