11 / 13
姉と妹
しおりを挟む
堕胎手術後のアフターケアはとても重要である。教科書通り言えば、指示された薬をしっかり服薬し、異変があれば医師に相談。
そして、罪悪感に苛まれないようにパートナーとしっかりとコミュニケーションをとる、といったところだ。
リリーのや部屋を訪れると、よくローラが部屋にいることがある。年も近い二人だから仲も良い様子だ。
年下のはずのローラが、まだ本調子ではないリリーの対して姉のように振る舞うのは、見ていて微笑ましい。聞くと、娼婦としてはローラの方が先輩ということだ。
リリーの術後は良い。患部よりの出血もなく、顔色も良い。生理不順などの心配もあるが、その辺りは長い目で経過観察が必要である。
心の傷はそんなに簡単には癒えないだろう。そして癒えてはいけない。
夜、リアーヌとアリスが尋ねてきた。私がこの世界に来て20日が経つ。片手にはマクロからの差し入れの酒がある。年配メンバーで飲もうということらしい。
リアーヌはもう疥癬自体の症状は収まっている。ダニや掻き壊しによる炎症も収まりつつある。
明日から、客を取れるようになるのだと言う。・・・それを止めるようなことは出来ない。
しかし、美人の二人に囲まれて飲んでいると、キャバクラみたいだな。リアーヌにこの世界にキャバクラはあるかと尋ねる。そのような施設はない、とのことだ。
触れもしない女と、ただ飲んで何が楽しいの?と聞かれてしまった。
ええ?、女性から見るとキャバクラってそう見えるんだぁ。キャバクラの良さをこの二人に伝えられるほど、キャバクラには精通してはいないが、良いビジネスチャンスになるかもしれない。
「先生、リリーのことありがとうね。」
「うん。」
「それでさ、先生。お願いしたいことがあるんだけど。」
きっと言いにくいことを言いに来たにであろう。アリスがイレーヌを制して、話し出す。
「私達にも子供が出来たら、先生に頼んでいいかい?」
「うん。」
ローラが「姉」で、リリーが「妹」。
アリスが「姉」で、イレーヌが「妹」。
彼女達のことはまだまだ知らないのだ。
「うん。いいよ。」
それは「先生」である、私の務めだ。
そして、罪悪感に苛まれないようにパートナーとしっかりとコミュニケーションをとる、といったところだ。
リリーのや部屋を訪れると、よくローラが部屋にいることがある。年も近い二人だから仲も良い様子だ。
年下のはずのローラが、まだ本調子ではないリリーの対して姉のように振る舞うのは、見ていて微笑ましい。聞くと、娼婦としてはローラの方が先輩ということだ。
リリーの術後は良い。患部よりの出血もなく、顔色も良い。生理不順などの心配もあるが、その辺りは長い目で経過観察が必要である。
心の傷はそんなに簡単には癒えないだろう。そして癒えてはいけない。
夜、リアーヌとアリスが尋ねてきた。私がこの世界に来て20日が経つ。片手にはマクロからの差し入れの酒がある。年配メンバーで飲もうということらしい。
リアーヌはもう疥癬自体の症状は収まっている。ダニや掻き壊しによる炎症も収まりつつある。
明日から、客を取れるようになるのだと言う。・・・それを止めるようなことは出来ない。
しかし、美人の二人に囲まれて飲んでいると、キャバクラみたいだな。リアーヌにこの世界にキャバクラはあるかと尋ねる。そのような施設はない、とのことだ。
触れもしない女と、ただ飲んで何が楽しいの?と聞かれてしまった。
ええ?、女性から見るとキャバクラってそう見えるんだぁ。キャバクラの良さをこの二人に伝えられるほど、キャバクラには精通してはいないが、良いビジネスチャンスになるかもしれない。
「先生、リリーのことありがとうね。」
「うん。」
「それでさ、先生。お願いしたいことがあるんだけど。」
きっと言いにくいことを言いに来たにであろう。アリスがイレーヌを制して、話し出す。
「私達にも子供が出来たら、先生に頼んでいいかい?」
「うん。」
ローラが「姉」で、リリーが「妹」。
アリスが「姉」で、イレーヌが「妹」。
彼女達のことはまだまだ知らないのだ。
「うん。いいよ。」
それは「先生」である、私の務めだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
13
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる