あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

mio

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十一章 学園生活1-3

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 そして一日で体調が回復すると、次の日にはちゃんと学園に行きました。ルカさんには思いっきり心配をかけてしまったので非常に申し訳ない。

 そのまま多少はセーブしつつも同じように生徒会も魔法も頑張ることに。一応そのあとは体調を崩すことはありませんでした! 今まで魔力量が多いのが嫌でしかなかったけれど、ここにきてなかなか役に立ってくれている。おかげでスムーズに魔法陣を覚えることができている。

「どうにか、テストの前にこれをすべて終わらせたいのですが……」

 今日の分の魔法陣を覚え終わると、いつものようにお茶とお菓子を用意してくれる。なんだかこの応対にも慣れてきてしまった。いや、本当においしいんだよね。
 そんなことを考えながら、ぱらぱらと本をめくっていく。結構覚えたのは確かだがまだ残ってる……。うれしいような、つらいような。

「そんなに焦らなくていいのですよ?
 まあ、確かにこのペースでやっていけは終わるでしょうが」

 先生は苦笑しながら正面の席に座る。こうして終わった後にゆっくりと話をするのもルーティンだ。この時間を取り始めて、思わぬ話を先生から聞くこともできてなかなか楽しい。やっぱり大事だよね、会話って。

「そういえば、先日魔術師の試験があったのです」

「試験が?」

「はい。
 試験官としてその場にいたのですが、なんというか……」

 ここで言いよどむのは気になる。というか先生いつの間に試験管なんてやっていたんだろう。まって、ならもしかして私が試験受けるときも先生が試験管やっているかもしれないってこと? それはちょっと気まずい。

「もしかしたら今のあなたでも受かるのでは? と思ってしまいました」

「そこまでですか?」

 ええ、と線背はうなずく。でも、受けてきた人がひどくても全員受からないだけなのでは? と口にするとそうもいかないのですよね、と答える。どうやら、数人は必ず受かるように調整されているらしい。な、なるほど。だから私でも受かるのではないかって言っていたのね。

「ひとまず、油断しないように頑張ります」

「そうですね」

 うん、今日もお茶がおいしい。





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