あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

mio

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七章 学園生活 1-2

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 顔を上げたのはいいものの、そのあとどうしたらいいかわからない。
 立ち上がってもいいのかな?

「どうする、このままここで話すか?
 それとも移動するか?」

「どちらでもいいのですが、長居はいたしませんよ」

「そなたは相変わらずだな。
 まあ、今日は可愛い客人もいることだし、移動するか」

 そういうと、国王様は席から立ちあがりどこかに移動しようと歩き出した。
 再び横目で先生の方を見ると、先生も立ち上がり歩き出そうとしていた。
 これはついていけばいいのかな?

「あの、どこに行くのですか?」

「そうですね、もう少し小さい部屋、ですかね。
 そこですと机も椅子もありますし、謁見の間よりも楽ではないかと」

 もしかして、気を使ってもらったのかな?
 それはありがたいな。

 目的の場所は近かったらしく、すぐに部屋へと入っていく。
 それにしても、本当に細かいところで作りが凝っているな。
 ここの扉にも彫刻が施されていて綺麗だ。

「茶を用意させる。
 少し待ってくれ」

「その間に話を進めてしまっていいですか?」

「せっかちな奴だ。 
 まあ、聞こう」

 そういうと、席の一角に国王様が座り、その向かいに先生が座る。
 この場合私はどこに座ればいいのかな?

「ああ、ここに座ってください」
 
 そういって先生が示したのは、隣の席。
 ここに座ればよかったのか。

「はい」

「あまり礼儀など気にしなくてもよいぞ。
 後々慣れてくればよいのだ」

「は、はい。
 ありがとうございます」

 そっと国王様の方を見てみると、こちらを見て微笑んでいる。
 本当に、優しい人で良かった。

「それで、なんの話だったか……」

「まさか、よく確認もせずに謁見の許可書を出したのですか!?」

「いや、その……。
 そなたなら無駄なことを言ってこないのはわかっているし、何よりオリベルト嬢に会ってみたかったしな」

「そんな信頼はいりません!
 きちんと確認してください」

「す、すまない……」

 こ、国王様が先生に謝った……。
 先生強くないか!?
 
「それにしても、魔術師の証を見せれば問題なく王城に入れただろうに、わざわざ許可証を送らせるとは、な」

 国王様が鋭い瞳で先生の方を見るが、先生は何も言わない。
 何かあるのかな?

「そんなに、嫌か」

 先生の反応に国王様は少し寂しそうな顔をしていた。

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