あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

mio

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七章 学園生活 1-2

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「お父様への用事は無事に終わりましたの?」

「はい!」

「それは良かったわ!
 今日は天気もいいし、庭園でお茶しましょう。
 きれいな花も咲いているのよ」

 庭園までを案内しながら、ルカさんが楽しそうに話しかけてくる。
 学園で話しているときよりもテンションが高そう。
 そんなにも私が遊びに来たのが嬉しいのかな?
 
「それはとても楽しみです」

 いつのまにか周りにはルカさん付きと思われる侍女の方が何人かいて、そんなルカさんの様子をほほえましそうに見ている。
 
「王城はとても広いのですね。
 ルカさんが案内してくださらなかったら間違いなく迷子になってしまいます」

「そうですわね、こちらの方は私たちの住まいとなっていますから、多少複雑にもできていますわ。
 さすがに初めの方は迷子になってしまいますわ」

 ああ、やっぱり王族が住まう場所とあって配慮があるのか。
 この国でも暗殺とかそういう危険性が付きまとっているのかな?

「ここですわ!」

 ルカさんが手で示した方を見てみると、見事に花が咲いている。
 
「わぁ、きれいです!」

「そうでしょう? 
 庭師が季節ごとに花を植え替えてくださるからここからの眺めはいつも素敵ですの」

 嬉しそうにルカさんはそう紹介してくれた。
 きっとここはルカさんのなかでもお気に入りの場所なのだろうな。
 庭が見渡せるように、今いるテラスは少し段が上になっていて端の方には庭に降りるための階段が付いていた。
 テラスにはもうお菓子が用意されていて、あとは紅茶を入れればもうお茶会を始めることができる。
 
「さあ、お菓子をいただきましょう!
 もし後で時間が余りましたら、お庭におりましょう。
 紅茶を入れてくださらない?」

「かしこまりました」

 側で控えていた侍女の一人が、ルカさんの言葉に素早く紅茶を入れてくれる。
 その横でルカさんがこのお菓子がおいしいとか、これがお気に入りとかお菓子の紹介をしてくれる。
 基本的には令嬢が大きな口を開けるのははしたないとされているため、お菓子は一口サイズに作られているか、ケーキのようにフォークを使って食べるものとなっている。
 
「これが特におすすめなのですわ。
 よろしければいただいて? 
 ちょうど紅茶も入ったようですし」

「はい、いただきますね」

 最初に口にしたのはマカロンのようなもの。
 やっぱりとてもおいしい。
 紅茶のほうも先ほどいただいたものと同じようにおいしかった。
 
 二人でにこやかにお茶会をしていると、そこを通りかかる人がいた。

「ルカ? 
 客人が来ているのか?」
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