創造主は崩壊寸前の世界の王子に恋をする。

9

古代の神殿跡にて、俺たちは不思議な紋章に触れ、青く光る謎の力を感じていた。
　その光は、まるで世界の核へと繋がる道しるべのように思えた。

「これは……何なんだ？」

　俺の問いに、カイは真剣な表情で答えた。

「“設定の核”に関わる鍵かもしれない。でも同時に、これは警告でもある」

　彼の言葉に、背筋がぞくりとした。

「警告……？」

「この世界はもうすぐ、大きな変化を迎える。崩壊か、それとも再生か……」

　カイは遠くを見つめながら続けた。

「君が“創造主”として目覚める時が、近づいている」

　俺はその言葉を噛み締めた。
　覚悟を決めるしかない。

「……俺は、この世界をどうすればいい？」

「それを決めるのは、君自身だ」

　その時、不意に影が神殿の奥から現れた。

　黒いマントを羽織った人物が、冷たい瞳で俺たちを見据えていた。

「……“創造主”よ。君の決断を見守ろう」

　その声は低く、重く、運命の始まりを告げていた。