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第百五十話前編 教育
レオ様が卒業され生徒会長はエドワードが任されました。
私はビアード公爵夫妻に補佐官試験を受験したいと話すと驚きながらも王族のためになるなら好きにするようにと受け入れてくれました。
そして今年は武術大会参加の許可が出ました。エイベルが卒業したのでビアードの力を見せつけるために頑張りましょう。
イナリアが大きくなるまではビアード公爵令嬢として武門貴族の令嬢をまとめます。エイベルがビアード公爵夫人を選ぶまでは夫人達も。
ルーン公爵の都合に合わせてルーン公爵邸に治癒魔法を教わりに通っています。
ティアラ・ルーン公爵令嬢の家庭教師を頼まれました。イナリアの教育もあり迷っていましたが私はビアード公爵夫人のように甘く優しく見守ることはできません。お茶会に参加したいと言うので騒がずに座ってられるならという約束をした上で参加させました。テーブルの上に乗りあげようとしたイナリアを水魔法で拘束して椅子に座らせたことに後悔はありません。
イナリアの不満を聞いたビアード公爵夫人に厳し過ぎると諫められましたが…。
イナリアを叱るたびにビアード公爵夫人に諫められ決めました。
イナリアの教育に私は必要ないので求められるルーン公爵令嬢のために頑張ろうと思います。
よく考えれば娘の教育は親がするもの。姉が出しゃばる必要ありませんわ。おかげでスッキリしましたし、肩の荷が下りました。協力を求められた時だけ関わりましょう。
生前もエドワードの教育は頑張ってません。兄の過干渉は弟にとっては嫌なものとリオも言ってましたわ。確かに私もリオのお説教も小言も好きではありませんでしたわ。
ルーン公爵家に家庭教師をお引き受けすると伝えると歓迎のお手紙をもらいました。
ルーン公爵邸に行くとティアラが迎えてくれました。
「お姉様、先生に?」
「私でよろしければ。優しくしませんよ」
「お願いします」
上手に挨拶のできたティアラの頭を撫でると手を伸ばすので抱き上げるとニコリと笑う顔は可愛いです。
「住み込みで構わない。王宮もうちなら近い。エドワードと行けばいい」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
用意していただいた部屋は生前使っていた部屋とは違います。
ですが部屋に飾ってあるルーンの紋章も青が基調の部屋も落ち着きます。
ベッドにごろんと寝転がると力が抜けました。
イナリアがビアード公爵家の愛情深い方々に優しく育てられればいいですわ。イナリアやビアード公爵夫妻の非常識に冷笑も失笑も我慢する必要がなくなることに安堵しますわ。見なければ気になりません。
ロキも付いて来ましたがいいんでしょうか?ロキはエドワードと仲が良いですし本人のしたいようにさせましょう。ローナ達には学園で会えますものね。
ティアラの歓迎に負けてしまい休養日はルーン公爵邸にお世話になる日が始まりました。
学園に戻り畑に行くとネリアがいました。手に持っている見覚えのある苗に嫌な予感がします。これは歩く木が育った苗ですわ。
「これを育てると大きくなるって」
「セリアから受けとってはいけません。怪しい物を育ててはいけません。それは私が返します」
「殿下が」
「レオ様からもいけません」
「レティシア様、僕が」
「お願いします」
ロキにネリアの説得を任せましょう。ネリアは私の言葉に頷くんですがあまり伝わっている感じがありません。ネリアから苗を受け取りセリアの研究室でお茶をしていたレオ様に返しました。お忍びで学園に来ているのは知っていますが…。
二人に苗を返して部屋を出るとエドワードに会いました。
「探した。意見を聞きたい」
エドワードから書類を渡されました。思い付きに驚くも名案だと関心しました。
「明確な処罰の提示はいいことだと思います。いつまでも在学されても困ります」
「学園に在学できるのは特例がなければ20歳まで。反対は黙らせればいい」
「今年できちんと基盤を作り上げましょう」
「優しい殿下はいない。うるさい大臣達も。せっかくだから平民初の生徒会長を選出してみようか。悔しがるかな」
「ロキは今年卒業するのが残念です。役員の中では、いずれはきっと」
「罰則の規定は今年中に定着させるよ」
「さすがエディ。殿下達より頼りになりますわ」
頼もしいエドワードに笑みがこぼれます。護衛を撒いてお忍びに出かけた両殿下とは大違い。ロキやお友達と親しそうに話すエドワードを眺めるのも一緒に学園を歩けるのも嬉しい事です。生徒会長になってからエドワードが活き活きとしてますわ。
学園で一番大きな大樹に登るのはお気に入りです。風が気持ち良く木の下では訓練に励む学生達を眺めるのも楽しい時間です。魔力の気配に顔を上げると抱きしめられました。
「お疲れ様です」
「会いたかった」
リオの風の結界に包まれました。近づく顔に目を閉じると口づけられます。人に見えないならいいでしょう。甘くて優しい口づけに思考がぼんやりしないように気をつけます。次第に深くなる口づけに頬をつねります。学園で不謹慎ですわ。
「駄目?」
「もう子供ではありません」
「二人になりたい」
「リオ次第ですわ」
「ビアード公爵にはまだ届かない。今年は武術大会に参加していいって」
すでに聞いているんですが、わざわざ伝えにきてくれたことに驚きました。
「ありがとうございます」
「充実した学園生活を。ビアードは大丈夫だ」
リオの腕に抱かれながら報告に耳を傾けます。
イナリアの教育から手を引いた時間はティアラの指導に使います。まだ幼いので遊びながらですが。ティアラは聞き分けがいいので手がかかりません。
***
王子直属の補佐官選考試験が行われると発表され話題になりました。ルーン公爵が用意してくれた資料を使い必死に勉強しています。そして私が受験すると知ったマートン様が賑やかになりました。
「ビアード様は立場がわかりませんの?」
「おっしゃる意味がわかりません」
「婚約者がいながら殿下にお近づきになりたいなんて」
「王族の役に立つように努めるのは当然ですわ」
「気品のカケラもないのに、どうしてマール様なのよ!!」
「声を荒げるのはいけませんわ。両公爵が決めましたので」
「まがいものは節操のないこと」
「マートン様、いつまでも子供でいられませんわ。言葉に気をつけないと後悔しますよ」
非常識な令嬢を見ているとイナリアが心配になります。ビアード公爵夫妻は求める水準が低いかもしれません。
私がビアードで教わった教養はルーンとは比べものにならないほど劣っていました。
もちろんマール公爵家よりも劣ります。
――――エイベルがポンコツなのは許しましょう。
必要なことは教えましたが社交は一切頼りになりません。期待していないので鍛えるつもりはありません。イナリアが生まれてから見る目が変わりました。騎士としては尊敬できても―――。思考を放棄しましょう。
もうすぐ成人するのに非常識なマートン様の言葉を聞き流します。
平等の学園なので今は相手にするのはやめましょう。
エドワードが成人後二年経っても卒業できない生徒には強制的に退学にする制度を作っています。無知な者が権力を持つのは恐ろしいこと。エドワードは学園で貴族をふるいにかけるつもりです。
卒業試験は筆記だけでは甘いでしょうか?
ぼんやりとマートン様を眺めていると私は大事なことを忘れていたのを思い出した。
イナリアに会うつもりはありませんが、休養日にビアード公爵邸に帰らないといけませんわ。
私はビアード公爵夫妻に補佐官試験を受験したいと話すと驚きながらも王族のためになるなら好きにするようにと受け入れてくれました。
そして今年は武術大会参加の許可が出ました。エイベルが卒業したのでビアードの力を見せつけるために頑張りましょう。
イナリアが大きくなるまではビアード公爵令嬢として武門貴族の令嬢をまとめます。エイベルがビアード公爵夫人を選ぶまでは夫人達も。
ルーン公爵の都合に合わせてルーン公爵邸に治癒魔法を教わりに通っています。
ティアラ・ルーン公爵令嬢の家庭教師を頼まれました。イナリアの教育もあり迷っていましたが私はビアード公爵夫人のように甘く優しく見守ることはできません。お茶会に参加したいと言うので騒がずに座ってられるならという約束をした上で参加させました。テーブルの上に乗りあげようとしたイナリアを水魔法で拘束して椅子に座らせたことに後悔はありません。
イナリアの不満を聞いたビアード公爵夫人に厳し過ぎると諫められましたが…。
イナリアを叱るたびにビアード公爵夫人に諫められ決めました。
イナリアの教育に私は必要ないので求められるルーン公爵令嬢のために頑張ろうと思います。
よく考えれば娘の教育は親がするもの。姉が出しゃばる必要ありませんわ。おかげでスッキリしましたし、肩の荷が下りました。協力を求められた時だけ関わりましょう。
生前もエドワードの教育は頑張ってません。兄の過干渉は弟にとっては嫌なものとリオも言ってましたわ。確かに私もリオのお説教も小言も好きではありませんでしたわ。
ルーン公爵家に家庭教師をお引き受けすると伝えると歓迎のお手紙をもらいました。
ルーン公爵邸に行くとティアラが迎えてくれました。
「お姉様、先生に?」
「私でよろしければ。優しくしませんよ」
「お願いします」
上手に挨拶のできたティアラの頭を撫でると手を伸ばすので抱き上げるとニコリと笑う顔は可愛いです。
「住み込みで構わない。王宮もうちなら近い。エドワードと行けばいい」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
用意していただいた部屋は生前使っていた部屋とは違います。
ですが部屋に飾ってあるルーンの紋章も青が基調の部屋も落ち着きます。
ベッドにごろんと寝転がると力が抜けました。
イナリアがビアード公爵家の愛情深い方々に優しく育てられればいいですわ。イナリアやビアード公爵夫妻の非常識に冷笑も失笑も我慢する必要がなくなることに安堵しますわ。見なければ気になりません。
ロキも付いて来ましたがいいんでしょうか?ロキはエドワードと仲が良いですし本人のしたいようにさせましょう。ローナ達には学園で会えますものね。
ティアラの歓迎に負けてしまい休養日はルーン公爵邸にお世話になる日が始まりました。
学園に戻り畑に行くとネリアがいました。手に持っている見覚えのある苗に嫌な予感がします。これは歩く木が育った苗ですわ。
「これを育てると大きくなるって」
「セリアから受けとってはいけません。怪しい物を育ててはいけません。それは私が返します」
「殿下が」
「レオ様からもいけません」
「レティシア様、僕が」
「お願いします」
ロキにネリアの説得を任せましょう。ネリアは私の言葉に頷くんですがあまり伝わっている感じがありません。ネリアから苗を受け取りセリアの研究室でお茶をしていたレオ様に返しました。お忍びで学園に来ているのは知っていますが…。
二人に苗を返して部屋を出るとエドワードに会いました。
「探した。意見を聞きたい」
エドワードから書類を渡されました。思い付きに驚くも名案だと関心しました。
「明確な処罰の提示はいいことだと思います。いつまでも在学されても困ります」
「学園に在学できるのは特例がなければ20歳まで。反対は黙らせればいい」
「今年できちんと基盤を作り上げましょう」
「優しい殿下はいない。うるさい大臣達も。せっかくだから平民初の生徒会長を選出してみようか。悔しがるかな」
「ロキは今年卒業するのが残念です。役員の中では、いずれはきっと」
「罰則の規定は今年中に定着させるよ」
「さすがエディ。殿下達より頼りになりますわ」
頼もしいエドワードに笑みがこぼれます。護衛を撒いてお忍びに出かけた両殿下とは大違い。ロキやお友達と親しそうに話すエドワードを眺めるのも一緒に学園を歩けるのも嬉しい事です。生徒会長になってからエドワードが活き活きとしてますわ。
学園で一番大きな大樹に登るのはお気に入りです。風が気持ち良く木の下では訓練に励む学生達を眺めるのも楽しい時間です。魔力の気配に顔を上げると抱きしめられました。
「お疲れ様です」
「会いたかった」
リオの風の結界に包まれました。近づく顔に目を閉じると口づけられます。人に見えないならいいでしょう。甘くて優しい口づけに思考がぼんやりしないように気をつけます。次第に深くなる口づけに頬をつねります。学園で不謹慎ですわ。
「駄目?」
「もう子供ではありません」
「二人になりたい」
「リオ次第ですわ」
「ビアード公爵にはまだ届かない。今年は武術大会に参加していいって」
すでに聞いているんですが、わざわざ伝えにきてくれたことに驚きました。
「ありがとうございます」
「充実した学園生活を。ビアードは大丈夫だ」
リオの腕に抱かれながら報告に耳を傾けます。
イナリアの教育から手を引いた時間はティアラの指導に使います。まだ幼いので遊びながらですが。ティアラは聞き分けがいいので手がかかりません。
***
王子直属の補佐官選考試験が行われると発表され話題になりました。ルーン公爵が用意してくれた資料を使い必死に勉強しています。そして私が受験すると知ったマートン様が賑やかになりました。
「ビアード様は立場がわかりませんの?」
「おっしゃる意味がわかりません」
「婚約者がいながら殿下にお近づきになりたいなんて」
「王族の役に立つように努めるのは当然ですわ」
「気品のカケラもないのに、どうしてマール様なのよ!!」
「声を荒げるのはいけませんわ。両公爵が決めましたので」
「まがいものは節操のないこと」
「マートン様、いつまでも子供でいられませんわ。言葉に気をつけないと後悔しますよ」
非常識な令嬢を見ているとイナリアが心配になります。ビアード公爵夫妻は求める水準が低いかもしれません。
私がビアードで教わった教養はルーンとは比べものにならないほど劣っていました。
もちろんマール公爵家よりも劣ります。
――――エイベルがポンコツなのは許しましょう。
必要なことは教えましたが社交は一切頼りになりません。期待していないので鍛えるつもりはありません。イナリアが生まれてから見る目が変わりました。騎士としては尊敬できても―――。思考を放棄しましょう。
もうすぐ成人するのに非常識なマートン様の言葉を聞き流します。
平等の学園なので今は相手にするのはやめましょう。
エドワードが成人後二年経っても卒業できない生徒には強制的に退学にする制度を作っています。無知な者が権力を持つのは恐ろしいこと。エドワードは学園で貴族をふるいにかけるつもりです。
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