9 / 186
第一章
第六話 追憶令嬢と庭師
おはようございます。レティシア・ルーンです。
今日も未来の平穏、穏やか、気楽な生活のために頑張りますわ。
今日から早起きを始めました。
シエルはまだ来ません。まだ窓の外は薄暗く一人で出歩くのは許されないので日記を書きましょう。
日記に大道芸、バイオリン、フルートと書きました。
昨日は奇跡が起こりましたわ。
お母様に15年目にして初勝利です。
ノックの音が聞こえたので急いで日記を閉じて片付けます。
「お嬢様、いつから起きてましたの!?」
シエルの咎める声に笑みを浮かべます。
「さっきです。朝の景色が見慣れなくて、見てただけ」
「しっかりお休みされないなら、庭師の所にお連れしませんよ」
「よく眠れたから大丈夫!!元気です。心配してくれてありがとう」
シエルが支度を整えてくれたので出発です。体調管理は淑女の嗜みですわ。
使用人とすれ違いますがこんなに早くからお仕事してますのね。
「おはよう。お勤めごくろうさま」
「おはようございます。ありがとうございます。お嬢様、今日は早いですね」
「お散歩に」
「気を付けていってらっしゃいませ」
「ありがとう。内緒にしてくださいね」
「かしこまりました」
どんどん共犯者が増えていきますわ。皆が暖かい笑顔で挨拶を返してくれます。
庭園に着きましたわ。こんなに広い庭園で、庭師に会えるのでしょうか・・?庭師の名前は知っていますが作業しているのを見た記憶はありません。
「シエル、庭師はどちらに?」
「この時間なら」
シエルの後について歩くと見つけました。エプロンと帽子を被って話している二人組。孫とおじい様が見えます。おじいさまのほうは、確かベンでしたっけ?
「おはようございます。お嬢様」
「おはよう。邪魔しないから、傍で見学してもいい?」
「かまいませんよ。もしなにかご用があれば遠慮なく、声をおかけください」
「どうして、いつも庭園が美しいのか教えてください。」
「奥深い質問ですね」
「私もいつか素敵な庭園を作れるようになりたいです。お母様には内緒」
「お前、庭師になりたいの?」
話しかけてきた背の高い少年の頭をペチンと叩いた、ベンが無理やり頭をさげさせています。
「コラ!!言葉に気を付けないと連れてこないからな。お嬢様申しわけありません。ダン、黙れ。謝罪しなさい」
ベンの低い声に深く頭を下げさせられているダン。
「謝罪は不要です。頭をあげて。構いませんわ」
「後で言って聞かせますんで、ご容赦ください」
「子供のしたことよ。責めたりしません。大丈夫だから、心配しないで。頭をあげてください」
「ありがとうございます。お嬢様、彼はダン。庭師見習いです」
「レティシア・ルーンです。よろしくお願い致します」
「ルーン?お嬢様?こんなところに、お嬢様が庭師希望?」
後ろの圧が・・。シエルが怖くて振り向きたくありません。
でもうちにこんな、若くて教育不足で働いてるってことは訳ありですよね。命令しましょう。ここにいるイレギュラーは私ですので。
「シエル、ベン、今は無礼は全て見逃しますわ。言葉の意味わかりますよね?」
「ありがとうございます」
頭を下げるベン。
シエルが無言で不服を訴えておりますが譲りませんわ。礼儀に厳しいルーンの使用人としては許されませんが、平民の子供に求めませんわ。お客様や両親の前でないなら見逃しますよ。シエルは気にせずに本来の目的を。
「ベン、私は庭師の仕事について知りたいの。作業をしながらで、構わないから教えてくれますか?」
「かしこまりました。庭師は樹木や草花の特性、土、水の流れ、日当たりや季節などを考慮し主の意向に沿った庭園を作り、維持するのが役目です」
「庭師は誰でもなれますか?」
「根気強さを持っている者ならば。センスも必要ですが、それは経験で補えます。ダンのように地属性の者は歓迎されますが」
「手入れに魔法を使うから?」
「手入れに魔法は使いませんよ。お嬢様、植物を育てるには何が必要かわかりますか?」
「水と光と土?」
「正解です。人と同じく栄養が必要です。庭師の間では、地属性の者は大地の精霊に愛されるので、土が良質になりやすいと言われています。植物の手入れをすることで、大地の精霊の寵愛をうけられるという説もあるので、ダンのように本人が望めば幼いうちから現場に来ることが許されています。庭師間の言い伝えなので、事実かどうかはわかりませんが」
「どうして魔法で手入れしないの?」
「私は魔法に詳しくないのですが、自然の理ですかね。例えば、この苗に花がつくように魔法をかけると、過剰な栄養によりすぐに開花しますが、花びらは小ぶりになります。急激な成長はストレスなのか生命力を消耗するのか、理由は不明です。枯れるのも早く種もつけません。自然の摂理を歪める代償ですかね。正規の庭師であれば、魔法で庭を手入れすることはありません」
「奥深いのね。ありがとう。ベンまた来てもいいかしら?」
「もちろんです」
「ありがとう。ベン、今日はマール公爵夫人にブーケをお渡ししたいから用意してもらってもいいかしら?」
「もちろんです。どんなお花がいいですか。せっかくなのでお嬢様が選ばれませんか」
「いいの!?」
「はい。選んでいただければ包みますよ」
「これと、これと」
色とりどりの花が咲いています。
指さした花をベンが切っていきます。
黄色にオレンジに白の花。ベンが切ってくれた花を見ながら悩みます。いつも用意していただく美しい花束はできません。いつもは色と花を何種類か指定してあとはお任せで用意してもらってました。
「寂しいですか?」
「演劇と同じです。主役と主役を際だてせる脇役、これらを足せばいかがでしょう?」
ベンを見上げるといくつか小さい花を足して可憐なブーケが出来上がりました。
「素敵!!ありがとう。包み方を教えてください」
「作業場は汚いので、お嬢様をお入れできません。後日道具を用意するので、今日はご勘弁ください」
「わかりました。私もいつか自分で作れるようになるかしら」
「お嬢様は勤勉ですね。お嬢様が庭師の仕事を覚えてしまったら不要な私たち解雇されてしまいます」
「解雇なんてしないから、就職先は探さないでね」
「安心いたしました。」
ベンと二人で話していると、シエルがいません。
見渡すと離れた場所でダンにお説教してますわ。見なかったことにしましょう。きっと隠れているつもりですわ。
使用人に礼儀を教えるのも仕事ですものね…。私が許すと言っても、お説教禁止の命令は出してませんもの。
「また来ます。今日はありがとう」
「お嬢様、いつでも歓迎ですが、晴れた日と明るい時間にお願いします。夜間は危険なのでお控えください。ブーケは後でシエルに渡します」
「ありがとう。心配性ね。わかりましたわ。シエル、戻りますよ。シエル、どこですの?」
シエルがお澄まし顔で近づいてきました。顔色の悪いダンのことは知らないフリをしましょう。
「お嬢様、お待たせしました。どうでした?」
「楽しかったわ。また晴れた日にきましょう。そろそろ行かないとまずいですね」
有意義な時間でしたわ。地属性、羨ましいですわ。
私は自分の水属性に不満があるわけではないですよ。地属性に利点があるなら、きっと水属性にも長所があるはずですわ。
水魔法は勉強しましたが、水属性については深く学びませんでしたわ。学園に入学したら調べてみましょう。幾つになっても人生は勉強ですわね。
今日も未来の平穏、穏やか、気楽な生活のために頑張りますわ。
今日から早起きを始めました。
シエルはまだ来ません。まだ窓の外は薄暗く一人で出歩くのは許されないので日記を書きましょう。
日記に大道芸、バイオリン、フルートと書きました。
昨日は奇跡が起こりましたわ。
お母様に15年目にして初勝利です。
ノックの音が聞こえたので急いで日記を閉じて片付けます。
「お嬢様、いつから起きてましたの!?」
シエルの咎める声に笑みを浮かべます。
「さっきです。朝の景色が見慣れなくて、見てただけ」
「しっかりお休みされないなら、庭師の所にお連れしませんよ」
「よく眠れたから大丈夫!!元気です。心配してくれてありがとう」
シエルが支度を整えてくれたので出発です。体調管理は淑女の嗜みですわ。
使用人とすれ違いますがこんなに早くからお仕事してますのね。
「おはよう。お勤めごくろうさま」
「おはようございます。ありがとうございます。お嬢様、今日は早いですね」
「お散歩に」
「気を付けていってらっしゃいませ」
「ありがとう。内緒にしてくださいね」
「かしこまりました」
どんどん共犯者が増えていきますわ。皆が暖かい笑顔で挨拶を返してくれます。
庭園に着きましたわ。こんなに広い庭園で、庭師に会えるのでしょうか・・?庭師の名前は知っていますが作業しているのを見た記憶はありません。
「シエル、庭師はどちらに?」
「この時間なら」
シエルの後について歩くと見つけました。エプロンと帽子を被って話している二人組。孫とおじい様が見えます。おじいさまのほうは、確かベンでしたっけ?
「おはようございます。お嬢様」
「おはよう。邪魔しないから、傍で見学してもいい?」
「かまいませんよ。もしなにかご用があれば遠慮なく、声をおかけください」
「どうして、いつも庭園が美しいのか教えてください。」
「奥深い質問ですね」
「私もいつか素敵な庭園を作れるようになりたいです。お母様には内緒」
「お前、庭師になりたいの?」
話しかけてきた背の高い少年の頭をペチンと叩いた、ベンが無理やり頭をさげさせています。
「コラ!!言葉に気を付けないと連れてこないからな。お嬢様申しわけありません。ダン、黙れ。謝罪しなさい」
ベンの低い声に深く頭を下げさせられているダン。
「謝罪は不要です。頭をあげて。構いませんわ」
「後で言って聞かせますんで、ご容赦ください」
「子供のしたことよ。責めたりしません。大丈夫だから、心配しないで。頭をあげてください」
「ありがとうございます。お嬢様、彼はダン。庭師見習いです」
「レティシア・ルーンです。よろしくお願い致します」
「ルーン?お嬢様?こんなところに、お嬢様が庭師希望?」
後ろの圧が・・。シエルが怖くて振り向きたくありません。
でもうちにこんな、若くて教育不足で働いてるってことは訳ありですよね。命令しましょう。ここにいるイレギュラーは私ですので。
「シエル、ベン、今は無礼は全て見逃しますわ。言葉の意味わかりますよね?」
「ありがとうございます」
頭を下げるベン。
シエルが無言で不服を訴えておりますが譲りませんわ。礼儀に厳しいルーンの使用人としては許されませんが、平民の子供に求めませんわ。お客様や両親の前でないなら見逃しますよ。シエルは気にせずに本来の目的を。
「ベン、私は庭師の仕事について知りたいの。作業をしながらで、構わないから教えてくれますか?」
「かしこまりました。庭師は樹木や草花の特性、土、水の流れ、日当たりや季節などを考慮し主の意向に沿った庭園を作り、維持するのが役目です」
「庭師は誰でもなれますか?」
「根気強さを持っている者ならば。センスも必要ですが、それは経験で補えます。ダンのように地属性の者は歓迎されますが」
「手入れに魔法を使うから?」
「手入れに魔法は使いませんよ。お嬢様、植物を育てるには何が必要かわかりますか?」
「水と光と土?」
「正解です。人と同じく栄養が必要です。庭師の間では、地属性の者は大地の精霊に愛されるので、土が良質になりやすいと言われています。植物の手入れをすることで、大地の精霊の寵愛をうけられるという説もあるので、ダンのように本人が望めば幼いうちから現場に来ることが許されています。庭師間の言い伝えなので、事実かどうかはわかりませんが」
「どうして魔法で手入れしないの?」
「私は魔法に詳しくないのですが、自然の理ですかね。例えば、この苗に花がつくように魔法をかけると、過剰な栄養によりすぐに開花しますが、花びらは小ぶりになります。急激な成長はストレスなのか生命力を消耗するのか、理由は不明です。枯れるのも早く種もつけません。自然の摂理を歪める代償ですかね。正規の庭師であれば、魔法で庭を手入れすることはありません」
「奥深いのね。ありがとう。ベンまた来てもいいかしら?」
「もちろんです」
「ありがとう。ベン、今日はマール公爵夫人にブーケをお渡ししたいから用意してもらってもいいかしら?」
「もちろんです。どんなお花がいいですか。せっかくなのでお嬢様が選ばれませんか」
「いいの!?」
「はい。選んでいただければ包みますよ」
「これと、これと」
色とりどりの花が咲いています。
指さした花をベンが切っていきます。
黄色にオレンジに白の花。ベンが切ってくれた花を見ながら悩みます。いつも用意していただく美しい花束はできません。いつもは色と花を何種類か指定してあとはお任せで用意してもらってました。
「寂しいですか?」
「演劇と同じです。主役と主役を際だてせる脇役、これらを足せばいかがでしょう?」
ベンを見上げるといくつか小さい花を足して可憐なブーケが出来上がりました。
「素敵!!ありがとう。包み方を教えてください」
「作業場は汚いので、お嬢様をお入れできません。後日道具を用意するので、今日はご勘弁ください」
「わかりました。私もいつか自分で作れるようになるかしら」
「お嬢様は勤勉ですね。お嬢様が庭師の仕事を覚えてしまったら不要な私たち解雇されてしまいます」
「解雇なんてしないから、就職先は探さないでね」
「安心いたしました。」
ベンと二人で話していると、シエルがいません。
見渡すと離れた場所でダンにお説教してますわ。見なかったことにしましょう。きっと隠れているつもりですわ。
使用人に礼儀を教えるのも仕事ですものね…。私が許すと言っても、お説教禁止の命令は出してませんもの。
「また来ます。今日はありがとう」
「お嬢様、いつでも歓迎ですが、晴れた日と明るい時間にお願いします。夜間は危険なのでお控えください。ブーケは後でシエルに渡します」
「ありがとう。心配性ね。わかりましたわ。シエル、戻りますよ。シエル、どこですの?」
シエルがお澄まし顔で近づいてきました。顔色の悪いダンのことは知らないフリをしましょう。
「お嬢様、お待たせしました。どうでした?」
「楽しかったわ。また晴れた日にきましょう。そろそろ行かないとまずいですね」
有意義な時間でしたわ。地属性、羨ましいですわ。
私は自分の水属性に不満があるわけではないですよ。地属性に利点があるなら、きっと水属性にも長所があるはずですわ。
水魔法は勉強しましたが、水属性については深く学びませんでしたわ。学園に入学したら調べてみましょう。幾つになっても人生は勉強ですわね。
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は激怒した
松本雀
恋愛
悪役令嬢は激怒した。
必ず、かの厚顔無恥な簒奪者を排除せねばならぬと決意した。
ローザリンデ・フォン・シュヴァルツェンベルクには、政治のことはわからぬ。流行のドレスにも疎い。けれど悪には人一倍敏感であった。なにせ、自分が悪役令嬢だったからである。
◇
悪役令嬢ローザリンデは、王太子に断罪され辺境に追放された。
だが薬草園を耕す日々は存外悪くなく、「悪役令嬢時代より充実してるわ」と満足していた——はずだった。
ある日、社交界に新たな悪役令嬢が君臨し、自分が「先代」呼ばわりされていると知り大激怒。悪役令嬢の座を賭けて王都に殴り込む。
完璧な縦ロール、完璧な高笑い、完璧な紅茶のかけ方。何もかもが洗練された現役悪役令嬢クラリッサを相手に、高笑い対決、ドレスの威圧感対決、嫌味対決と、誰も得をしない真剣勝負が幕を開ける。
力押しの元悪役令嬢と技巧派の現役悪役令嬢。戦いの果てに二人が見つけるものとは……?
「仲睦まじい夫婦」であるはずのわたしの夫は、わたしの葬儀で本性をあらわした
ぽんた
恋愛
サヤ・ラドフォード侯爵夫人が死んだ。その葬儀で、マッケイン王国でも「仲睦まじい夫婦」であるはずの彼女の夫が、妻を冒涜した。その聞くに堪えない本音。そんな夫の横には、夫が従妹だというレディが寄り添っている。サヤ・ラドフォードの棺の前で、夫とその従妹はサヤを断罪する。サヤは、ほんとうに彼らがいうような悪女だったのか?
※ハッピーエンド確約。ざまぁあり。ご都合主義のゆるゆる設定はご容赦願います。
好感度0になるまで終われません。
チョコパイ
恋愛
土屋千鶴子(享年98歳)
子供や孫、ひ孫に囲まれての大往生。
愛され続けて4度目の転生。
そろそろ……愛されるのに疲れたのですが…
登場人物の好感度0にならない限り終わらない溺愛の日々。
5度目の転生先は娘が遊んでいた乙女ゲームの世界。
いつもと違う展開に今度こそ永久の眠りにつける。
そう信じ、好きなことを、好きなようにやりたい放題…
自覚なし愛され公女と執着一途皇太子のすれ違いラブロマンス。
【完結】竜人が番と出会ったのに、誰も幸せにならなかった
凛蓮月@騎士の夫〜発売中です
恋愛
【感想をお寄せ頂きありがとうございました(*^^*)】
竜人のスオウと、酒場の看板娘のリーゼは仲睦まじい恋人同士だった。
竜人には一生かけて出会えるか分からないとされる番がいるが、二人は番では無かった。
だがそんな事関係無いくらいに誰から見ても愛し合う二人だったのだ。
──ある日、スオウに番が現れるまでは。
全8話。
※他サイトで同時公開しています。
※カクヨム版より若干加筆修正し、ラストを変更しています。
私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。
火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。
王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。
そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。
エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。
それがこの国の終わりの始まりだった。
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
やり直し令嬢は本当にやり直す
お好み焼き
恋愛
やり直しにも色々あるものです。婚約者に若い令嬢に乗り換えられ婚約解消されてしまったので、本来なら婚約する前に時を巻き戻すことが出来ればそれが一番よかったのですけれど、そんな事は神ではないわたくしには不可能です。けれどわたくしの場合は、寿命は変えられないけど見た目年齢は変えられる不老のエルフの血を引いていたお陰で、本当にやり直すことができました。一方わたくしから若いご令嬢に乗り換えた元婚約者は……。
【完結】都合のいい女ではありませんので
風見ゆうみ
恋愛
アルミラ・レイドック侯爵令嬢には伯爵家の次男のオズック・エルモードという婚約者がいた。
わたしと彼は、現在、遠距離恋愛中だった。
サプライズでオズック様に会いに出かけたわたしは彼がわたしの親友と寄り添っているところを見てしまう。
「アルミラはオレにとっては都合のいい女でしかない」
レイドック侯爵家にはわたししか子供がいない。
オズック様は侯爵という爵位が目的で婿養子になり、彼がレイドック侯爵になれば、わたしを捨てるつもりなのだという。
親友と恋人の会話を聞いたわたしは彼らに制裁を加えることにした。
※独特の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。