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設定資料&補足集
【登場人物一覧】還り着く場所・ツッコミ質問箱(1)
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作者が『還り着く場所』本編連載中に、自サイト上で小説を読む上での補助として、誰もがツッコミたくなったであろう設定や知っていると面白い設定を質問形式でまとめてみた記事のブログ上からの転載です。
■■■
■登場人物■
王豹史河
……作者が自サイト上で発表している別の創作作品『エンペラーズ・ハイ』に登場する主要キャラクター。そちらの主人公殿下の地球における親友で『かおす本舗』宇宙の案内役。作者の創作物では数少ない、正真正銘の一般人。
ジル・ド・レイ
……『悠久のレゾナンス』もとい『還り着く場所』主人公。余所の作品だと性癖四重苦だったりインスマウス顔だったり、軒並み悪役ポジションにいることが多いが、作者の創作世界においては一、二を争う常識人でぐう聖キャラ。
■■■
華麗なるツッコミその1
■歴史ものや戦記ものの宿命ですが、登場人物が多過ぎて、勢力図や個々の人間関係がよくわかりません
史河:うちの『エンペラーズ・ハイ』も他人の事を言えない話ですが、正直ジルさん達の話はヨーロッパ史に詳しくない僕には色々辛いです。
ジル:ああ、それについては大丈夫。作者も実は小説を書きながら勉強しているような状態だから。とても君の事を笑えるような立場ではない。
ちょうどいい機会だから、ここで『エンペラーズ・ハイ』や『ウルカヌスの柩』本編風に人物や世界情勢を整理してみようか。
■■■
↓■『還り着く場所』簡易まとめ■↓
〈登場人物〉
・主人公・
ジル・ド・レイ(ジル・ド・モンモランシー=ラヴァル)
……24歳。フランス王国の男爵で王家に仕える騎士。広大な所領を持つ大貴族。オルレアン市解放の功績により後に王国軍最高司令官である元帥となる。既婚者であるが政略結婚した妻とは上手くいっておらず、シノンで出会った〈救国の聖女〉ジャンヌと恋に落ちる。これにより愛と正義のワンダリングロードを歩む事になったドラスティックマイソウルな『聖なる怪物』。性癖四重苦と青髭はログアウトしました。
実写イメージは最近正真正銘の女性になった『キング・オブ・アンドロジニー』の称号で知られる某パリコレモデル。そりゃラ・イールさんの奥方扱いされても仕方がない。
……どうでもいいが、このサイトのヴァンパイア・サーガ主人公ズに対するスク〇イド主題歌の親和性は異常である。
・ヒロイン・
ジャンヌ・ダルク
……17歳。窮地に陥った国を救うべく、神託を携えて宮廷に現れた、伝説に謳われる奇跡の乙女。〈神の声〉を聴き、負け続きだったフランス軍に勝利を齎す。軍を導く神託を受ける他にも不思議な力を持つ神秘的な美少女。後見人となったジルに惹かれ、相思相愛となる。世間知らずゆえか、ちょっと毒舌。別名:フランスの城〇沙織。ブログでは聖女様というより完全に女王様である。「ジル!馬になりなさい!」←
・主人公の仲間・
ラ・イール(エチエンヌ・ド・ヴィニョル)
……年齢不詳(イメージは45歳前後)。戦場にその名を轟かす勇猛果敢な傭兵隊長。ジルとは懇意。強面だが人心の機微に長け、乙女とその騎士の仲を取り持つ気の良い人。ちょっと言動がお下品なのが玉にキズ。実写イメージはウルヴァリンの人。
ジャン・ド・アランソン(アランソン公ジャン二世)
……22歳。王家の血を引く公爵でシャルルとは従兄弟にあたる。ジャンヌの予言にて命を救われて以来、彼女の熱心な支持者になる。穏やかな性格だが勇敢な騎士でもあり、軍における人望は厚く、シャルルに危険視されている。後にシャルルとは完全に袂を分かち、対立しあうようになる。晩年の闇堕ちっぷりが史実の元帥に負けない位凄い人。
実写イメージはレゴラスの人あたり。
ジャン・ド・デュノワ(デュノワ伯ジャン)
……26歳。虜囚の身であるオルレアン公に代わり、街の防衛にあたっていた若き司令官。オルレアン公とは腹違いの兄弟で、当時はもっぱら〈私生児(バタール)ジャン〉と呼ばれていた。ジャンヌの起こした奇跡に触れて彼女の支持者になった戦友の一人。後にアランソンと共にシャルルと対立する。ジャンヌの復権裁判時にいかなる理由からかアランソンを告発して逮捕していたりもする。よほど『パイ☆乙』発言が気に入らなかったのだろうか……
ジャン・ドーロン
……年齢不詳(イメージは25歳前後)。シャルルから直接ジャンヌの護衛に就けられた優秀な騎士。この作品ではオネエキャラでジャンヌの恋の相談役。ジルがジャンヌの傍を離れた後も、彼女の副官として最後の戦いまで付き従った。乙女の死後に行われた復権裁判でも出廷し彼女の名誉回復の一翼を担っている。
アルテュール・ド・リッシュモン(ブルターニュ公アルテュール三世)
……35歳。ジルをはじめ、多くの軍属から尊敬を集めるフランス最高の将軍。アランソンの叔父にあたる。前任の大元帥であり、政治にも明るく、その高い能力から宮廷に対し多大な影響力を持つ。物語開始時点では政敵であるトレモイユによってシャルルの下から遠ざけられている。最終的にフランスの勝利で百年戦争を終結させる事に成功した最大の功労者で、本作のキーパーソンその1。
・主人公の敵対者たち・
シャルル・ド・ヴァロワ(シャルル七世)
……25歳。フランス王国ヴァロワ朝第5代国王。ブルゴーニュ派貴族とイングランド軍の結託により王都パリを追われ、辛酸を舐める日々に耐えていたフランスの正当なる王位継承者。オルレアンの解放に始まるジャンヌが齎した奇跡的勝利により、晴れてランスの地で即位を果たす。しかし猜疑心の強い性格が災いし、そこを取り巻きの貴族やプレラーティに付け込まれ、ジャンヌやジルを窮地に追い込む。
ジャンヌ様を中心軸に据えた創作物ではヘタレにされがちだが、実際はこの人も十二分に物語の主役を張れるだけの波乱万丈人生を送っている。このサイトでは当然のようにイケメン設定。
伊達に本国でサブレにはされてはいない。
ジョルジュ・ドゥ・ラ・トレモイユ
……46歳。シャルル王の下で宮廷を牛耳る筆頭侍従官(事実上の宰相)。ジルの叔父(※従兄弟という説も有)。『水戸黄門』における柳沢吉保ポジションにいるキャラで、いわゆるステレオタイプの悪徳政治家。当時の宮廷における権力闘争の勝利者であり、政敵であるリッシュモン伯を追放後、彼の後任に甥のジルを据える事でより己の立場を強化しようとしていた。
フランソワーズ・プレラーティ
……18歳。教皇庁直属の退魔師であると同時に、当時でも最高位の魔術師の一人。魔術の才能に関してだけならばまさに神童と呼んで差し支えない逸材だった。ただし人間性に関しては言わずもがな。
主人公にとっては不倶戴天の怨敵。見た目は少年からようやく青年の域に足を踏み入れたような幼く柔和な印象の持ち主だが、内面は非常に嗜虐的で陰湿。このサイトでは珍しい直球型の血も涙もないヴィラン。美少年と美青年が大好きで、本人も美少年なので色々と性質が悪い。ジルを趣味と実益を兼ねた究極の獲物として付け狙う。その活動の一環としてジャンヌを罠に嵌め、火刑台送りにした。
・主人公の親族・
ルネ・ド・ラ・シュズ
……21歳。ジルの弟。文武両道の兄に対し、あらゆる面で平凡な才能しか持たなかった為、ジルに対し強いコンプレックスと対抗意識を持つ。祖父であるクラン公が亡くなった後、彼の所領を相続する。このサイトでは珍しくデレ要素が全くないどころか主人公に対して呪詛しか吐いてこない嫌な兄弟。
カトリーヌ・ド・トアール
……それ以上でもそれ以下の存在でもないジルの妻という役目を負った女性。裕福なトアール家の所有する城塞や領地を狙うジャン・ド・クランによって無理矢理輿入れさせられた。史実でも影の薄い女性だが、このサイトでも存在が示唆されるだけで実際の出番はない。しかし旦那を差し置き、その弟としっかりやる事はやっている。
ジャン・ド・クラン
……ブルターニュ産軍人系モーレツ毒ジジイ。ジルの母方の祖父にあたり、両親が亡くなった後、兄弟の後見人となる。軍人としても領地の経営者としても優秀であったが、その美点以上に強欲で粗暴な面が目立つ為、ジルからは煙たがれていた。
家庭教師の男
……ラヴァル(レイ)家にジルが生まれる前後から出入りしていた神学博士。彼の代親にして師父にあたる。気性が荒く、学問を軽んずる風潮のあるクラン公すら一目置いていた謎の多い人物。ジルの出生や吸血鬼化にも深く関わりを持つ本作のキーパーソンその2。
■■■
ジル:他にも中立的な立場にヨランド王妃などが居たり、それこそシーンごとに新しい人名が飛び出してくるような状態の話だが、とりあえず登場人物については上に紹介した面子をおさえておけば、充分かな。
史河:それでも10人以上ですから結構多いですね……
(※とか言ってますが、『エンハイ』も主要登場人物が余裕で10人超えてます・汗)
それにしても17歳の女の子の周りにいるのがみんな20代前半から半ばのハイスペック甲冑男子ばかりという……なんですかこのリアル『聖〇士星矢』。
ジル:ほぼ全員が既婚者だったのが残念なところではあるがな。
史河:え?あのジャンヌさんとつくものは全て追っかける勢いのアランソンさんもですか?
ジル:もちろん。現代ならばいざ知らず、この時代で私達ぐらいの年齢の貴族男子が独身でいるのはまずありえない話だ。私もカトリーヌとは16で婚礼を挙げた。戦争が傭兵にとってビジネスだったように、貴族にとって結婚は所領拡大の為の手段の一つだった。アランソン公も似たようなものだろう。
史河:僕らが思っているほど甘い世界ではなかったんですね……
ジル:まあね。本当ならば当時のフランスの情勢についても一緒に説明してしまうつもりだったが、記事が長くなってしまったので、今回は分割する事にしよう。
史河:なんか一部サラッと重要な設定が晒されていたりしますけど……大丈夫なんだろうか。
そんなわけで、色々このままツッコミたいところではありますが、本日はこれにて。
よろしければ引き続き次回もお付き合いください。
■■■
■登場人物■
王豹史河
……作者が自サイト上で発表している別の創作作品『エンペラーズ・ハイ』に登場する主要キャラクター。そちらの主人公殿下の地球における親友で『かおす本舗』宇宙の案内役。作者の創作物では数少ない、正真正銘の一般人。
ジル・ド・レイ
……『悠久のレゾナンス』もとい『還り着く場所』主人公。余所の作品だと性癖四重苦だったりインスマウス顔だったり、軒並み悪役ポジションにいることが多いが、作者の創作世界においては一、二を争う常識人でぐう聖キャラ。
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華麗なるツッコミその1
■歴史ものや戦記ものの宿命ですが、登場人物が多過ぎて、勢力図や個々の人間関係がよくわかりません
史河:うちの『エンペラーズ・ハイ』も他人の事を言えない話ですが、正直ジルさん達の話はヨーロッパ史に詳しくない僕には色々辛いです。
ジル:ああ、それについては大丈夫。作者も実は小説を書きながら勉強しているような状態だから。とても君の事を笑えるような立場ではない。
ちょうどいい機会だから、ここで『エンペラーズ・ハイ』や『ウルカヌスの柩』本編風に人物や世界情勢を整理してみようか。
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↓■『還り着く場所』簡易まとめ■↓
〈登場人物〉
・主人公・
ジル・ド・レイ(ジル・ド・モンモランシー=ラヴァル)
……24歳。フランス王国の男爵で王家に仕える騎士。広大な所領を持つ大貴族。オルレアン市解放の功績により後に王国軍最高司令官である元帥となる。既婚者であるが政略結婚した妻とは上手くいっておらず、シノンで出会った〈救国の聖女〉ジャンヌと恋に落ちる。これにより愛と正義のワンダリングロードを歩む事になったドラスティックマイソウルな『聖なる怪物』。性癖四重苦と青髭はログアウトしました。
実写イメージは最近正真正銘の女性になった『キング・オブ・アンドロジニー』の称号で知られる某パリコレモデル。そりゃラ・イールさんの奥方扱いされても仕方がない。
……どうでもいいが、このサイトのヴァンパイア・サーガ主人公ズに対するスク〇イド主題歌の親和性は異常である。
・ヒロイン・
ジャンヌ・ダルク
……17歳。窮地に陥った国を救うべく、神託を携えて宮廷に現れた、伝説に謳われる奇跡の乙女。〈神の声〉を聴き、負け続きだったフランス軍に勝利を齎す。軍を導く神託を受ける他にも不思議な力を持つ神秘的な美少女。後見人となったジルに惹かれ、相思相愛となる。世間知らずゆえか、ちょっと毒舌。別名:フランスの城〇沙織。ブログでは聖女様というより完全に女王様である。「ジル!馬になりなさい!」←
・主人公の仲間・
ラ・イール(エチエンヌ・ド・ヴィニョル)
……年齢不詳(イメージは45歳前後)。戦場にその名を轟かす勇猛果敢な傭兵隊長。ジルとは懇意。強面だが人心の機微に長け、乙女とその騎士の仲を取り持つ気の良い人。ちょっと言動がお下品なのが玉にキズ。実写イメージはウルヴァリンの人。
ジャン・ド・アランソン(アランソン公ジャン二世)
……22歳。王家の血を引く公爵でシャルルとは従兄弟にあたる。ジャンヌの予言にて命を救われて以来、彼女の熱心な支持者になる。穏やかな性格だが勇敢な騎士でもあり、軍における人望は厚く、シャルルに危険視されている。後にシャルルとは完全に袂を分かち、対立しあうようになる。晩年の闇堕ちっぷりが史実の元帥に負けない位凄い人。
実写イメージはレゴラスの人あたり。
ジャン・ド・デュノワ(デュノワ伯ジャン)
……26歳。虜囚の身であるオルレアン公に代わり、街の防衛にあたっていた若き司令官。オルレアン公とは腹違いの兄弟で、当時はもっぱら〈私生児(バタール)ジャン〉と呼ばれていた。ジャンヌの起こした奇跡に触れて彼女の支持者になった戦友の一人。後にアランソンと共にシャルルと対立する。ジャンヌの復権裁判時にいかなる理由からかアランソンを告発して逮捕していたりもする。よほど『パイ☆乙』発言が気に入らなかったのだろうか……
ジャン・ドーロン
……年齢不詳(イメージは25歳前後)。シャルルから直接ジャンヌの護衛に就けられた優秀な騎士。この作品ではオネエキャラでジャンヌの恋の相談役。ジルがジャンヌの傍を離れた後も、彼女の副官として最後の戦いまで付き従った。乙女の死後に行われた復権裁判でも出廷し彼女の名誉回復の一翼を担っている。
アルテュール・ド・リッシュモン(ブルターニュ公アルテュール三世)
……35歳。ジルをはじめ、多くの軍属から尊敬を集めるフランス最高の将軍。アランソンの叔父にあたる。前任の大元帥であり、政治にも明るく、その高い能力から宮廷に対し多大な影響力を持つ。物語開始時点では政敵であるトレモイユによってシャルルの下から遠ざけられている。最終的にフランスの勝利で百年戦争を終結させる事に成功した最大の功労者で、本作のキーパーソンその1。
・主人公の敵対者たち・
シャルル・ド・ヴァロワ(シャルル七世)
……25歳。フランス王国ヴァロワ朝第5代国王。ブルゴーニュ派貴族とイングランド軍の結託により王都パリを追われ、辛酸を舐める日々に耐えていたフランスの正当なる王位継承者。オルレアンの解放に始まるジャンヌが齎した奇跡的勝利により、晴れてランスの地で即位を果たす。しかし猜疑心の強い性格が災いし、そこを取り巻きの貴族やプレラーティに付け込まれ、ジャンヌやジルを窮地に追い込む。
ジャンヌ様を中心軸に据えた創作物ではヘタレにされがちだが、実際はこの人も十二分に物語の主役を張れるだけの波乱万丈人生を送っている。このサイトでは当然のようにイケメン設定。
伊達に本国でサブレにはされてはいない。
ジョルジュ・ドゥ・ラ・トレモイユ
……46歳。シャルル王の下で宮廷を牛耳る筆頭侍従官(事実上の宰相)。ジルの叔父(※従兄弟という説も有)。『水戸黄門』における柳沢吉保ポジションにいるキャラで、いわゆるステレオタイプの悪徳政治家。当時の宮廷における権力闘争の勝利者であり、政敵であるリッシュモン伯を追放後、彼の後任に甥のジルを据える事でより己の立場を強化しようとしていた。
フランソワーズ・プレラーティ
……18歳。教皇庁直属の退魔師であると同時に、当時でも最高位の魔術師の一人。魔術の才能に関してだけならばまさに神童と呼んで差し支えない逸材だった。ただし人間性に関しては言わずもがな。
主人公にとっては不倶戴天の怨敵。見た目は少年からようやく青年の域に足を踏み入れたような幼く柔和な印象の持ち主だが、内面は非常に嗜虐的で陰湿。このサイトでは珍しい直球型の血も涙もないヴィラン。美少年と美青年が大好きで、本人も美少年なので色々と性質が悪い。ジルを趣味と実益を兼ねた究極の獲物として付け狙う。その活動の一環としてジャンヌを罠に嵌め、火刑台送りにした。
・主人公の親族・
ルネ・ド・ラ・シュズ
……21歳。ジルの弟。文武両道の兄に対し、あらゆる面で平凡な才能しか持たなかった為、ジルに対し強いコンプレックスと対抗意識を持つ。祖父であるクラン公が亡くなった後、彼の所領を相続する。このサイトでは珍しくデレ要素が全くないどころか主人公に対して呪詛しか吐いてこない嫌な兄弟。
カトリーヌ・ド・トアール
……それ以上でもそれ以下の存在でもないジルの妻という役目を負った女性。裕福なトアール家の所有する城塞や領地を狙うジャン・ド・クランによって無理矢理輿入れさせられた。史実でも影の薄い女性だが、このサイトでも存在が示唆されるだけで実際の出番はない。しかし旦那を差し置き、その弟としっかりやる事はやっている。
ジャン・ド・クラン
……ブルターニュ産軍人系モーレツ毒ジジイ。ジルの母方の祖父にあたり、両親が亡くなった後、兄弟の後見人となる。軍人としても領地の経営者としても優秀であったが、その美点以上に強欲で粗暴な面が目立つ為、ジルからは煙たがれていた。
家庭教師の男
……ラヴァル(レイ)家にジルが生まれる前後から出入りしていた神学博士。彼の代親にして師父にあたる。気性が荒く、学問を軽んずる風潮のあるクラン公すら一目置いていた謎の多い人物。ジルの出生や吸血鬼化にも深く関わりを持つ本作のキーパーソンその2。
■■■
ジル:他にも中立的な立場にヨランド王妃などが居たり、それこそシーンごとに新しい人名が飛び出してくるような状態の話だが、とりあえず登場人物については上に紹介した面子をおさえておけば、充分かな。
史河:それでも10人以上ですから結構多いですね……
(※とか言ってますが、『エンハイ』も主要登場人物が余裕で10人超えてます・汗)
それにしても17歳の女の子の周りにいるのがみんな20代前半から半ばのハイスペック甲冑男子ばかりという……なんですかこのリアル『聖〇士星矢』。
ジル:ほぼ全員が既婚者だったのが残念なところではあるがな。
史河:え?あのジャンヌさんとつくものは全て追っかける勢いのアランソンさんもですか?
ジル:もちろん。現代ならばいざ知らず、この時代で私達ぐらいの年齢の貴族男子が独身でいるのはまずありえない話だ。私もカトリーヌとは16で婚礼を挙げた。戦争が傭兵にとってビジネスだったように、貴族にとって結婚は所領拡大の為の手段の一つだった。アランソン公も似たようなものだろう。
史河:僕らが思っているほど甘い世界ではなかったんですね……
ジル:まあね。本当ならば当時のフランスの情勢についても一緒に説明してしまうつもりだったが、記事が長くなってしまったので、今回は分割する事にしよう。
史河:なんか一部サラッと重要な設定が晒されていたりしますけど……大丈夫なんだろうか。
そんなわけで、色々このままツッコミたいところではありますが、本日はこれにて。
よろしければ引き続き次回もお付き合いください。
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