恋愛小説家になる方法

遠藤円

文字の大きさ
上 下
2 / 2

小説

しおりを挟む
小説を書き始めて一年目

新人賞に応募したが

結果は一次審査落ちだった

新人賞に応募し続けて三年が経った

流石にそろそろ気づいた

自分には才能が無いことに

ずっとファンタジー小説が好きで

ファンタジーを書き続けてきたが

好きな物を書いて評価されるとは限らない

好きな物を好きな様に書いて人気になるのは

天才だけなんだ……

そこからは色々なジャンルの作品を書き始めた

SF.ミステリー.サスペンス.ホラー等

小説家になる為には

手段を選ばない位の勢いで

書き続けたが新人賞入選には届かなかった

落ち込んだ俺は親友に連絡する事にした

飲みに行って気を紛らわせよう

♢♢♢

「待たせたな」

「いや、俺も今来たとこ、どう?書いてるか?」

「書いてるよ」

「だよな、賞は取れそうなのか?」

「また駄目だったわ」

「そうか残念だったな」

「色々ジャンルとか変えて書いたりもしてるんだけど、どれも当たらないんだよな」

「どんなジャンルの小説書いたの?」

「ファンタジー.SF.ミステリー.ホラー..現代ドラマとか色々書いてはみたんだけどな」

「なんで大道の恋愛小説書いてないんだよ」

考えたことがなかった
もう恋愛の事は考える事を辞めるのが
当たり前になり過ぎて小説でも
恋愛というジャンルがあるのを忘れていた

「書いてみるか恋愛小説」



しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...