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…っパァンッパァンッ…!!
外では空砲が何発か鳴っている
城の中でも広い庭でも訓練場でも
人が溢れ、騒々しい。
昨晩、予定よりだいぶ遅れて
残りの従者二人が城に帰ってきた。
1人は遠隔魔術を得意とする
弓使いのジル。
小柄な体格を生かし、
小回りがよく効くそうだ。
成人しているとの事だが、どうしても13、4歳位の男の子達にしか見えない。
そしてもう一人は
本当の大聖女のクリスタル。
想像通り淑女の代表といった感じの
お淑やかな若い女性だ。
偽大聖女をやっていたマリアンヌはと言うと
「あーあ、バレちゃったわ。せっかく楽しんでたのに~!!あっでもジャンの事は本当に愛しているのよ?」
なんて意外にもアッサリとした態度だった。
勇者一行が揃ったとなれば
王が民衆にお披露目として
町にパレードに出よう!というので
今日は朝からその支度で大忙し。
先程の空砲は町の皆に、
知らせるための空砲だったと言うわけだ。
歴代の勇者一行もこのように
送り出されて、
魔王討伐へと挑んだそうで、
伝統ある物なのだという。
「ママ~っ、もう着替えるの疲れた~ぁ」
めいっぱい着飾られる
カイトはグダーっと
私に寄りかかってくる。
まるで七五三の衣裳みたい。
本来なら聖剣を
腰にぶら下げるそうなのだが、
カイトの背丈程あるので
床をひきづってしまう。
なので
勇者一行に同行する
騎士団長のジャスティンが
持つ事となった。
正装しているジャスティンと他の隊員達。
それにエマとライナー王子も
着かざっている。
王族もパレードに出るので全員集合した。
衝撃の事実でエマは、側室の1人だったらしく他にも王妃が数人
王子王女が十数人
その中でもエマが、1番若い王妃だった。
そりゃ、そうだよね。
王様初老のおじいちゃんだもん。
「なにやってんだ?お前もさっさと着替えろよ!」
いつもの格好をした
私にジャスティンが声をかけてきた。
「え?私も出るの!?いいよ~私は見てるだけにする」
正直、あの噂のせいで皆の前に立ちたくない。
それにこんな煌びやかなドレスなんて持っていない。
こちらで過ごすようになって
色々用意されてきたのだが、
シンプルで動きやすい服しか
選んで来なかった。
拒否しているとエマが
「あら?では私のドレスを貸してあげますわ!」
と一声かければ、エマ付きの侍女にあっという間に着替えさせられ、メイクアップさせられる。
さすがプロだった。無駄のない動き、感心する。
コツン…コツン…
と普段履き慣れないハイヒールで歩く、
裾の長いスカートって事もあって歩きにくい。
「…ハハ、お待たせ。」
と嬉しい様な恥ずかしい様な気分。
皆の前に恐る恐る姿を現した。
「ママ~!お姫様みたいだよ!すんごいかわいいよ!」
カイトが
目をキラキラさせて褒めてくれる。
「ぴったりのドレスね!すごくお似合いよ」
とエマ。
いえ、ぴったりじゃないんですよ~
めっちゃコルセットキツく締めてやっと入ったんですよ~
なんて言えずに少し苦笑い。
エマとライナー王子と少しお喋りをする
パレードには出たく無いなぁ
と話をしたら、
馬車には勇者一行と王族だけで充分なので、
城で待っていて大丈夫だと言うことだ
その後のパーティーにだけ
顔出ししてくれればいいとの事。
一応護衛を兼ねて騎士団長の、ジャスティンの隊だけ参加するらしい。
「一緒に乗ろうじゃないかカイト!」
「うん!ライナー君と一緒に乗る」
子供二人はこのお祭りに
文字通りお祭り騒ぎだ。
「あら。忘れていたわ。コレを咲に」
とエマから渡されたのは
ピンク色のバラが一輪だった。
カイトの胸ポケットにも
レインボーのバラが刺さっている。
「自分で選んだんだよー!カラフルで綺麗でしょー!」
とニッコリ笑うカイト。
親しい友人だったり家族、
恋人だったりと
この行事の際には渡すのが習わしだと教えてくれた。
「へぇ、そうなんだ!じゃあ私もカイトとライナー王子に!もちろんエマにも!」
と花瓶に刺さっていた
赤いバラを、一輪ずつ3人にあげた
カイトとライナー王子は
見合って照れた様にクスクス笑う。
その姿がとても可愛らしい。
「お!咲さんも、ドレスアップ?綺麗だね~ジャンが見たら喜ぶんじゃない?」
「わあ、本当にお綺麗ですよ!それにバラもエマ妃から貰ったんですね~!」
正装しているロジャーとアダムがやってきた。
やはり貴族出身の二人
教養が備わっている、社交辞令が上手だ。
正装姿も様になっていた
「それじゃ、俺から咲さんにこのバラを、プレゼント」
と言ってロジャーから渡されたのは黄色のバラ
「では、僕も。こちらを」
アダムからはオレンジのバラを
一輪ずつ受け取る。
「ありがとう。二人とも!こんな色のバラあるんだね~!!」
カイトのレインボーにもびっくりしていたが、この色が濃く出ている黄色とオレンジにもびっくりだ。
私の中のバラのイメージは
赤かピンク、それに白だけだった。
「そう、俺の髪の色がイメージ!」
「ハハ…僕もです」
そういえば言われれば二人の髪色に、
似ている気がする。
もちろん二人はカイトにも渡し、
他にも挨拶があるからとココを
後にした。
その次来たのはシヴァだった。
「シヴァー!!」
彼を見つけるとすぐに抱きつくカイト。
そのカイトを軽々と抱えて、
「これを咲殿に…」
と言って渡されたのは
まっ赤なバラ7本だった。
綺麗にラッピングもされていて
あきらかにプレゼント用だろう。
「え?これ私にいいの?」
花束を、貰うなんて人生初めての事だ
それにこんなにも大きく咲いた花が
7本も。
「もちろんだ。ぜひ受け取ってくれ」
そう言われたのでシヴァから花束を、
受け取る。
「ありがとう!とっても嬉しい!」
シヴァは少し笑みを浮かべて、
こっちを見る。
でもすぐにカイトとライナー王子を連れて、挨拶回りへと行ってしまった。
本当カイトはシヴァに懐いているな~。
カイトを抱っこしたまま城中歩くのかな?
ライナー王子は手繫いでるし、
片手で抱っこは
疲れそう…
「よう!支度が終わったってロジャーから聞いたからどんな感じか見にきた…なにその花束?」
正装の時は前髪をあげるジャスティン
いつもより一層凛々しく見える。
花束をみるやいなや固まってしまった。
「みて~!シヴァに貰ったのー!花束なんて初めてだよー!」
すぅ~とバラの香りを堪能しながら
ジャスティンにも見せた。
「…ふ~ん。ちょっと待ってろ」
と
くるっと曲がれ右して何処かへ行ってしまった、
なんだろ?
「ふふ.分かりやすい方達ね」
楽しんでいるのはエマ1人だけだった
バラには色々な花言葉があるのだと
エマが教えてくれた。
国旗に使っているのは白いバラは純潔
と言う意味があるらしい。
勇者の証も白いバラのアザだ
勇者によって助けられたこの国は
その恩を忘れないためにに勇者の証を、
国旗にしたのだという
対して黒バラは魔王軍があげてある旗にかかげている
白バラを敵対する意味を込めて黒バラらしい。
「へぇ、タメになる~さすがエマだね!」
子供達がいない
母親達はティータイムと
お喋りを楽しんでいた。
この世界に来てから
色々な知識や情報はこのエマから教わっている
王妃と言うこともあり、
たくさんの情報が彼女の耳に入る。
それを、私に教えてくれるのだ。
大変助かっている。
「…ハァハァお待たせ。」
と息を切らしてジャスティンが戻ってきた
手には顔が隠れる位の大きな花束を持って。
しかも全てバラだ。
「うわあ!凄い!これどうしたの?」
と聞くと、
ジャスティンはまだ整っていない呼吸をそのままに
「こっちもみろ」
と廊下の方を案内する。
なんだろう?
まだあるのかな?
部屋から出て、
廊下見た瞬間、
本当にびっくりした。
一面紅いバラで覆い尽くされている。
床にも壁にも天井にも、
彼の眼の色と同じ、
紅いバラが見渡す限り飾ってあった。
「…キレイ」
無意識に出た言葉だった
バラの花畑にいるようで
本当にキレイだったから。
やっと呼吸が整ったジャスティンは
「1000本集めたんだけど途中でマリアンヌに見つかって逃げてたら1本落としちまった」
と、言った。
せっかくの正装姿も
汗だくになってしまって
髪の毛も、若干乱れている
あちーって言いながら
首元を緩める彼は、
一生懸命コレを集めたんだと思うと
うれしかった。
ううん、嬉しいどころじゃない
凄くとてもめっちゃうれしい。
「こんな贈り物初めて!!ありがとう!ジャン!」
魔術で枯れない様に
バラの時を止めて貰って
ジャスティンとエマに手伝って貰いながら部屋に1本1本大切に飾る。
ベットにもソファーにも壁にも床にも。
部屋中バラで埋まった。
まるでバラ園の様だ。
「ふーんふーん♪」
自然と鼻歌がでてくる。
その、姿に
「大げさだな。いつでもやるよこんくらい」
なんて言う彼もどこかしら誇らしげな表情だった。
「あ!皆から貰ったやつも、もちろん枕元に!」
と1人ベットへと向かう。
「999本のバラですわね。凄くステキ」
「…」
とエマがジャスティンに、話しかけたのに彼は何も返事をしなかった。
外では空砲が何発か鳴っている
城の中でも広い庭でも訓練場でも
人が溢れ、騒々しい。
昨晩、予定よりだいぶ遅れて
残りの従者二人が城に帰ってきた。
1人は遠隔魔術を得意とする
弓使いのジル。
小柄な体格を生かし、
小回りがよく効くそうだ。
成人しているとの事だが、どうしても13、4歳位の男の子達にしか見えない。
そしてもう一人は
本当の大聖女のクリスタル。
想像通り淑女の代表といった感じの
お淑やかな若い女性だ。
偽大聖女をやっていたマリアンヌはと言うと
「あーあ、バレちゃったわ。せっかく楽しんでたのに~!!あっでもジャンの事は本当に愛しているのよ?」
なんて意外にもアッサリとした態度だった。
勇者一行が揃ったとなれば
王が民衆にお披露目として
町にパレードに出よう!というので
今日は朝からその支度で大忙し。
先程の空砲は町の皆に、
知らせるための空砲だったと言うわけだ。
歴代の勇者一行もこのように
送り出されて、
魔王討伐へと挑んだそうで、
伝統ある物なのだという。
「ママ~っ、もう着替えるの疲れた~ぁ」
めいっぱい着飾られる
カイトはグダーっと
私に寄りかかってくる。
まるで七五三の衣裳みたい。
本来なら聖剣を
腰にぶら下げるそうなのだが、
カイトの背丈程あるので
床をひきづってしまう。
なので
勇者一行に同行する
騎士団長のジャスティンが
持つ事となった。
正装しているジャスティンと他の隊員達。
それにエマとライナー王子も
着かざっている。
王族もパレードに出るので全員集合した。
衝撃の事実でエマは、側室の1人だったらしく他にも王妃が数人
王子王女が十数人
その中でもエマが、1番若い王妃だった。
そりゃ、そうだよね。
王様初老のおじいちゃんだもん。
「なにやってんだ?お前もさっさと着替えろよ!」
いつもの格好をした
私にジャスティンが声をかけてきた。
「え?私も出るの!?いいよ~私は見てるだけにする」
正直、あの噂のせいで皆の前に立ちたくない。
それにこんな煌びやかなドレスなんて持っていない。
こちらで過ごすようになって
色々用意されてきたのだが、
シンプルで動きやすい服しか
選んで来なかった。
拒否しているとエマが
「あら?では私のドレスを貸してあげますわ!」
と一声かければ、エマ付きの侍女にあっという間に着替えさせられ、メイクアップさせられる。
さすがプロだった。無駄のない動き、感心する。
コツン…コツン…
と普段履き慣れないハイヒールで歩く、
裾の長いスカートって事もあって歩きにくい。
「…ハハ、お待たせ。」
と嬉しい様な恥ずかしい様な気分。
皆の前に恐る恐る姿を現した。
「ママ~!お姫様みたいだよ!すんごいかわいいよ!」
カイトが
目をキラキラさせて褒めてくれる。
「ぴったりのドレスね!すごくお似合いよ」
とエマ。
いえ、ぴったりじゃないんですよ~
めっちゃコルセットキツく締めてやっと入ったんですよ~
なんて言えずに少し苦笑い。
エマとライナー王子と少しお喋りをする
パレードには出たく無いなぁ
と話をしたら、
馬車には勇者一行と王族だけで充分なので、
城で待っていて大丈夫だと言うことだ
その後のパーティーにだけ
顔出ししてくれればいいとの事。
一応護衛を兼ねて騎士団長の、ジャスティンの隊だけ参加するらしい。
「一緒に乗ろうじゃないかカイト!」
「うん!ライナー君と一緒に乗る」
子供二人はこのお祭りに
文字通りお祭り騒ぎだ。
「あら。忘れていたわ。コレを咲に」
とエマから渡されたのは
ピンク色のバラが一輪だった。
カイトの胸ポケットにも
レインボーのバラが刺さっている。
「自分で選んだんだよー!カラフルで綺麗でしょー!」
とニッコリ笑うカイト。
親しい友人だったり家族、
恋人だったりと
この行事の際には渡すのが習わしだと教えてくれた。
「へぇ、そうなんだ!じゃあ私もカイトとライナー王子に!もちろんエマにも!」
と花瓶に刺さっていた
赤いバラを、一輪ずつ3人にあげた
カイトとライナー王子は
見合って照れた様にクスクス笑う。
その姿がとても可愛らしい。
「お!咲さんも、ドレスアップ?綺麗だね~ジャンが見たら喜ぶんじゃない?」
「わあ、本当にお綺麗ですよ!それにバラもエマ妃から貰ったんですね~!」
正装しているロジャーとアダムがやってきた。
やはり貴族出身の二人
教養が備わっている、社交辞令が上手だ。
正装姿も様になっていた
「それじゃ、俺から咲さんにこのバラを、プレゼント」
と言ってロジャーから渡されたのは黄色のバラ
「では、僕も。こちらを」
アダムからはオレンジのバラを
一輪ずつ受け取る。
「ありがとう。二人とも!こんな色のバラあるんだね~!!」
カイトのレインボーにもびっくりしていたが、この色が濃く出ている黄色とオレンジにもびっくりだ。
私の中のバラのイメージは
赤かピンク、それに白だけだった。
「そう、俺の髪の色がイメージ!」
「ハハ…僕もです」
そういえば言われれば二人の髪色に、
似ている気がする。
もちろん二人はカイトにも渡し、
他にも挨拶があるからとココを
後にした。
その次来たのはシヴァだった。
「シヴァー!!」
彼を見つけるとすぐに抱きつくカイト。
そのカイトを軽々と抱えて、
「これを咲殿に…」
と言って渡されたのは
まっ赤なバラ7本だった。
綺麗にラッピングもされていて
あきらかにプレゼント用だろう。
「え?これ私にいいの?」
花束を、貰うなんて人生初めての事だ
それにこんなにも大きく咲いた花が
7本も。
「もちろんだ。ぜひ受け取ってくれ」
そう言われたのでシヴァから花束を、
受け取る。
「ありがとう!とっても嬉しい!」
シヴァは少し笑みを浮かべて、
こっちを見る。
でもすぐにカイトとライナー王子を連れて、挨拶回りへと行ってしまった。
本当カイトはシヴァに懐いているな~。
カイトを抱っこしたまま城中歩くのかな?
ライナー王子は手繫いでるし、
片手で抱っこは
疲れそう…
「よう!支度が終わったってロジャーから聞いたからどんな感じか見にきた…なにその花束?」
正装の時は前髪をあげるジャスティン
いつもより一層凛々しく見える。
花束をみるやいなや固まってしまった。
「みて~!シヴァに貰ったのー!花束なんて初めてだよー!」
すぅ~とバラの香りを堪能しながら
ジャスティンにも見せた。
「…ふ~ん。ちょっと待ってろ」
と
くるっと曲がれ右して何処かへ行ってしまった、
なんだろ?
「ふふ.分かりやすい方達ね」
楽しんでいるのはエマ1人だけだった
バラには色々な花言葉があるのだと
エマが教えてくれた。
国旗に使っているのは白いバラは純潔
と言う意味があるらしい。
勇者の証も白いバラのアザだ
勇者によって助けられたこの国は
その恩を忘れないためにに勇者の証を、
国旗にしたのだという
対して黒バラは魔王軍があげてある旗にかかげている
白バラを敵対する意味を込めて黒バラらしい。
「へぇ、タメになる~さすがエマだね!」
子供達がいない
母親達はティータイムと
お喋りを楽しんでいた。
この世界に来てから
色々な知識や情報はこのエマから教わっている
王妃と言うこともあり、
たくさんの情報が彼女の耳に入る。
それを、私に教えてくれるのだ。
大変助かっている。
「…ハァハァお待たせ。」
と息を切らしてジャスティンが戻ってきた
手には顔が隠れる位の大きな花束を持って。
しかも全てバラだ。
「うわあ!凄い!これどうしたの?」
と聞くと、
ジャスティンはまだ整っていない呼吸をそのままに
「こっちもみろ」
と廊下の方を案内する。
なんだろう?
まだあるのかな?
部屋から出て、
廊下見た瞬間、
本当にびっくりした。
一面紅いバラで覆い尽くされている。
床にも壁にも天井にも、
彼の眼の色と同じ、
紅いバラが見渡す限り飾ってあった。
「…キレイ」
無意識に出た言葉だった
バラの花畑にいるようで
本当にキレイだったから。
やっと呼吸が整ったジャスティンは
「1000本集めたんだけど途中でマリアンヌに見つかって逃げてたら1本落としちまった」
と、言った。
せっかくの正装姿も
汗だくになってしまって
髪の毛も、若干乱れている
あちーって言いながら
首元を緩める彼は、
一生懸命コレを集めたんだと思うと
うれしかった。
ううん、嬉しいどころじゃない
凄くとてもめっちゃうれしい。
「こんな贈り物初めて!!ありがとう!ジャン!」
魔術で枯れない様に
バラの時を止めて貰って
ジャスティンとエマに手伝って貰いながら部屋に1本1本大切に飾る。
ベットにもソファーにも壁にも床にも。
部屋中バラで埋まった。
まるでバラ園の様だ。
「ふーんふーん♪」
自然と鼻歌がでてくる。
その、姿に
「大げさだな。いつでもやるよこんくらい」
なんて言う彼もどこかしら誇らしげな表情だった。
「あ!皆から貰ったやつも、もちろん枕元に!」
と1人ベットへと向かう。
「999本のバラですわね。凄くステキ」
「…」
とエマがジャスティンに、話しかけたのに彼は何も返事をしなかった。
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