チート魔王に転生したので勇者を育ててみることにしました。

快夜ハレ

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パーティー

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「・・・・・・ん・・・・・・うっ」
 
ここは・・・・・・ 

「あっ起きた!」

少しだけ聞き覚えのある声が横から聞こえた。
確か、勇者と一緒にいた中の一人・・・・・・ということは作戦は成功か。
寝心地がいいとは言えないベッドの上にいた。

「ここがどこかわかる?・・・・・・ってわかるわけないか。初めての場所かもしれないし、何より目が見えてないん・・・・・・だよね?」

ああ、そうか。
視界制御のためにつけている布のせいで目が見えないと思っているのか。
実際には目は見えるし、布をしていても魔法道具だから見ることができる。
でもそのことは秘密にしておこう・・・・・・。

「いや、大丈夫です。気配察知は得意なので」
「どうして倒れていたのか聞いてもいい?」
「はい」

俺は偽りの設定を話した。

話終わった後、どうして俺がここにいるのか教えてくれた。

魔物の討伐依頼を受け、達成し森から帰る途中に道に傷だらけで倒れている俺を見つけて今宿泊しているこの宿まで運んだ。
そして手当てまでしてもらった・・・・・・ということだった。
大体の話が終われば、勇者である人物が他の仲間とともに戻ってきた。

「テレスタ、様子はどうだ?」
「おかえり、リアト。目を覚ましたよ」
「そうか」

テレスタと呼ばれた女性は勇者、リアトに俺と話していたこれまでの事情を話している。

「助けてくれたこと感謝する。これを礼としてもらって欲しい」

日本円で換算して10万円くらいの量の貨幣を相手の目の前に差し出す。

「礼なんていらないさ。困っていたら助けるのが当たり前だ」
「今そのお金どこから出したの?」

横で驚いたような声を出すもう一人の女性。
さらにお金を出して見せる。

「収納魔法が使えるんだ」
「すごいなーっ、仲間になってよ。そしたら重い荷物なんて運ばなくてすむよ」
「そうだなぁ、俺も賛成だが彼はどうだろうか」

願ったり叶ったりだな。


「いいんですか?」
「ああ」
「ありがとうございます」

とりあえずは順調に進んでいるが、うまく行きすぎている気がする。
それともこのパーティーはあまり考えず行動しているのか・・・・・・。

「それじゃあ自己紹介でもしようか。俺はリアト19歳。勇者になったからには魔王を絶対に倒して見せる」

リアトは藍色の髪に黄金に輝く目。
背中には父に傷を負わせたであろう、勇者しか使うことのできない大剣を身につけている。

「私はテレスタ。同じく19歳、よろしく」

テレスタは濃い緑色の目に白髪のポニーテール。
背中にはかっこよさげな槍を身につけている。

「俺はトリスト20歳。ここにいるオルガの兄だ。よろしく」

トリスとは茶色の髪に青色の目。
盾と片手剣を持っている。
それにトリストは1番歳上でしっかりしているためか、俺に疑うような目をずっと向けている。
まともなのか、それともこの中だからこそそうしなければならないのかはわからない。
まぁ要注意だな。

「私はオルガ、18歳です。よろしくお願いします」

オルガは茶色の髪に紫色の目。
弓と背中に矢を身につけている。

「俺はヘイト18歳。よろしくお願いします」

「よろしく。でも当分はヘイトは留守番だろうか」
「その傷では一緒にはまだ行けないよね」

この怪我なら全然大丈夫なくらいだな。

「それなら大丈夫です。回復ヒール

全身にあった傷が一瞬で癒えていく。
丁寧に巻かれてあった包帯をとる。
傷は一つも残っていない。

「あんなに酷かった傷が一瞬で・・・・・・何者なんだ」
「すごいな~」
「これで動けます」
「そうだな。明日次の目的地に移動しようか」

自分で気絶してからあまり時間が経っていなかったみたいで、解散をしたのが夜だった。
何があるかわからないので、一応自分の周りだけ結界を張っておく。
明日はどのようなことが起こるのか・・・・・・楽しみだ。

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