コーヒー挽きのテディ 第1巻

ぼくのりんご

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第1話 街外れのテディベア

第1話 街外れのテディベア

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あるところにちいさなまちがありました。
まちには、木箱きばこでできたような、ちいさな家々いえいえならんでいました。

まるで、おとぎのくに世界せかいまよんだような、そのまちはずれには、ちいさなちいさなおもちゃさんがありました。ショウウィンドウこそ見栄みばえのするものでしたが、おもちゃさんのかべは、でできた手造てづくりの建物たてものでした。
それを、「ふるぼけた建物たてもの」というひともいましたが、「あたたかみのあるおもちゃさん」というひともいました。そのおもちゃさんのショウウィンドウには、7ひきのテディベアが、かざってありました。

左端ひだりにいる、1ばんおおきなテディベアは、茶色ちゃいろくてツヤツヤした毛並けなみが、自慢じまんのテディベア。くびにはちょうネクタイをめていて、名前なまえはテディといいます。
そして、のこりのテディベアたちは、ちいさなあかちゃんベア。
いろとりどりのベアたちは、まるでマカロンのように、色鮮いろあざやかでまちひとたちは、いつしか、あかちゃんベアたちを、マカロンベアとぶようになりました。



そして、そのおもちゃさんのあるじは、おもちゃづくりの名人めいじんのおじいさんでした。

おじいさんは、なんでもつくりました。あさからばんまで、トントン、カンカン。
三輪車さんりんしゃに、おもちゃの飛行機ひこうき目覚めざまし時計どけい

ショウウィンドウにかざってあるテディたちも、もちろんおじいさんが、つくりました。



一見いっけん、なんの変哲へんてつもない、このおもちゃさん。
じつは、ある秘密ひみつがありました。
その秘密ひみつのできごとは、みせじまいをしたあとに、おとずれます。
夕飯ゆうはん準備じゅんびをする、おじいさん。
1人暮ひとりぐらしのはずなのに、大小だいしょう2つのマグカップと、6つの哺乳瓶ほにゅうびんならべてあります。
夕飯ゆうはん支度したくが、出来できましたよ。」
おじいさんが、かぼそこえでそういうと、おくほうから「わぁいー 夕飯ゆうはんだー!」「ミルクだミルクー!」と、さまざまなこえきここえてきます。
そのこえともに、テディベアたちが一斉いっせい食卓しょくたくあつまりました。
そう、このテディベアこそ、ショウウィンドウにかざられていた、テディたちなんです。

なんとテディたちは、本物ほんまのののクマのように…
いいえ、まるで本物ほんものの人間にんげん子供こどもたちのように、自分じぶんたちであるいたりおはなしたりできるのです。

おじさんはとテディたちは、毎晩食卓まいばんしょくたくかこたのしくだんらんの一時ひとときすごごしました。
みんな、こんなしあわせな日々ひびが、いつまでもつづくとしんじていました。

ところが、ある、テディたちが夕飯ゆうはんが、出来できるのをたのしみにしていると、キッチンのほうから、ガラガラガッシャーンと、おおきな物音ものおとがしました。
テディたちが、あわててキッチンにほうると、そこには、おじいさんがたおんでいました。

出来できたてのお料理りょうりは、ゆからばり、コーヒーのはいったマグカップも、ころがりちていました。
心配しんぱいそうに、おじいさんのかおのぞむテディたちに、おじいさんは、微笑ほほみかけ「大丈夫だいじょうぶだよ。さぁ。せきについてっていなさい。」と言いました。 

テディたちは、おじいさんにわれるまませきについてっていましたが、おじいさんは、いつものようにお料理りょうりってることは、ありませんでした。
つぎも、そのまたつぎも、食卓しょくたくに、おじいさんのお料理りょうりが、ならぶことはありませんでした。
それどころか、おみせみせじまいをしたまま。掃除そうじもしないまま。


おもちゃさんは、どんどんホコリをかぶってくすんでいきました。
そうです。あのよる、おじいさんは、天国てんごくってしまったのです。


「おなかすいたよー!」
マカロンベアたちは、きじゃくります。
「そんなこと#言_い__#ったって、ぼくだってはらぺこさ。」
テディは、そうこたえることで、せいいっぱいでした。

「おじいさん、どうしちゃったんだろ…」
そういながら、こまったかおで、グーグーるおなかさすっているテディのかおが、きゅうにパァッとあかるくなり
ました。


「そうだ!まえに、おじいさんが、コインや紙切かみきれとえに、ミルクやパンをもらっているのをたことがあるぞ!!

なんてったかな? そうだたしか、おかねだ! 
かねがあれば、美味おいしいものが、たくさんたべべられるぞ! ぼく、おかねってくる!」


そうさけぶとテディは、はしし、屋根裏部屋やねうらべやからキッチン、納戸なんど、おじいさんの寝室しんしついたるまで、ドタバタとはしまわりました。


そして、いきらしながら、マカロンベアたちのもともどってきていました。

「おかねって、どこにあるんだっけ?」




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