天真爛漫な転生

佐伯 翠

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幼少期編

12.近くで見守りし者たちの話し合い

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「陛下、リアン様のことでお話があるのですが聞いていただけないでしょうか…」
「ここは、私たち以外誰もいない。そんなにかしこまらなくていいぞ」

アシュトンの執務室には、リリアーヌの他にカローナとジークもいた。

「ありがとうございます」
「それで、なんだ話とは?」
「お話なんですが、リアン様は魔力を多く持っています」
「1歳前後にしてはということか?」
「いえ、詳しくはわかりませんがすでに大人と同じぐらいは持っているかと…」

リアンの失踪事件(のちにつけられた)があった日リリアーヌが部屋から離れたのは、カローナにこのことを相談していたのだった。
リリアーヌはずっとリアンのそばに専属メイドとしており、リアンが保有している魔力が多いことに気がついた。どのくらい多いかまでは分からないが…

「リアン様は王子という非常に狙われやすい立場です。魔力を多く持っていることもあり、これで魔法が使えたら少しでも自分の身を自分で守ることが出来ると思います」
「自衛のための魔法というわけか…」
「そしてリアン様は魔法にも興味を持っておられました。陛下もご覧になられましたよね?」
「あぁ、あれは可愛かった」

アシュトンはその姿を思い出し、顔をほころばせている。

「アシュトン?あの日急にいなくなったと思ったら何も言わず会いにいっていたのか?仕事もたまっていたのに」
「あれは、リアンがいなくなったっていうから…」
「報告からいくと、リアン殿下の安全はすぐに確保されていたよな」
「うぐっ」
「それなら、危険がないと判断出来た時点で戻って来ることもできよな?」
「うっ」
「リアン殿下のことはとてもとても大切だが、国のことも大事なんだぞ。急に仕事をほったらかして親バカに走るな!」

ジークはすごい剣幕でアシュトンに迫った。いつもは立場をわきまえて話しているが、誰もいないということもあり、口調が元に戻っている。怒られたアシュトンは冷や汗をかいている。

「そうよ、あなたは私の分の仕事をしていればいいの。だから、あなたの分もリアンと触れあいますからね~」
「それは、ひどい!」
「王妃様そうですよ、あなたはあなたでやっていただかなくてはいかないことがたまっているのです。今は産休ということになっていますが、リアン様も歩けるほど大きくなられました。これで何の心配もなく、お仕事に戻ることが出来ますね」
「うぐっ」

カローナも冷や汗をかきだした。ジークはカローナに対してはきちんと敬語を使っていた。しかし、それが逆に怖いのだが…

「そ、そうだ。それでリアンのことなんだが、魔法を教えた方が良いということか?」
「はい、そうです。リアン様は物分かりがよく、自分で魔導書を探しにいくなど魔法に興味を持っており、魔法を扱えるだけの魔力があります。リアン様自身のためにもお教えした方が良いと思い、ご相談に伺ったまでです」
「それは、もう始めた方が良いということか?」
「私はリリと話して少なくともそう思った。愛する我が子が危険に侵されるなんか嫌ですもの。リアン自身が魔法を学んでくれたら少しは安心でしょ」
「でも、さすがに早いのではないか?」
「いつ危険が迫るか分からないのに悠長なことは言ってられないわ。だってまず魔力を感じるところから始めないといけないのだから」
「そうか…」
「だから、あなたの許可を取りに来たの」
「分かった、ではリアンに魔法を教えよう。私も愛する我が子を失いたくはないからな」

これでリアンへの魔法の教育方針は決まったようだ。

「それで、誰に頼むか?私が直々に教えたいところだが…」
「国の仕事がたまっているので無理だ」
「うっ」
「じゃあ、誰が適任か…」

しばらく考えているとジークが手をあげてニヤリとした。

「あいつはどうだ?」


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