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魅了
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プロローグ 魅了
15歳くらいだろうか
君は踊っていた
小さな舞台で
真っ赤な花柄の着物を来て
真っ黒な艶のある長い髪
真っ白の肌に
真っ赤な口紅をし
大きな真っ黒な瞳で
男を誘うように
君は踊っていた
ふと俺と目が合う
君は笑った
可愛らしい表情で
俺を見て微笑んだ
そして俺を誘うように
君はまた踊って歌っていた
俺は少し興奮した
息子と年の変わらない君に
俺は少し興奮した
そこで城山は目が覚めた
「そうか、あれは紅部だったのか…」
初めて君と会った時
初めて会ったとは思えなかった
どこかで会った事がある
俺はこの子を知っている
そう思っていたが思い出せなかった
けど今はっきり思い出した
10年前、酷くもがき苦しみ
酒に溺れていた俺が仕事で巡回した
酷く寂れた村で訪れた小さな遊宮屋
そこで君は踊っていたんだ
俺は水を飲もうと
洗い場に移動する
紅部の仕事場の襖が少し開いている
俺は隙間から部屋を覗く
紅部はすやすや居眠りをしていた
その横顔を俺は暫く眺める
泣いてはいない
涙は流していないが
どこか悲しそうであった
15歳くらいだろうか
君は踊っていた
小さな舞台で
真っ赤な花柄の着物を来て
真っ黒な艶のある長い髪
真っ白の肌に
真っ赤な口紅をし
大きな真っ黒な瞳で
男を誘うように
君は踊っていた
ふと俺と目が合う
君は笑った
可愛らしい表情で
俺を見て微笑んだ
そして俺を誘うように
君はまた踊って歌っていた
俺は少し興奮した
息子と年の変わらない君に
俺は少し興奮した
そこで城山は目が覚めた
「そうか、あれは紅部だったのか…」
初めて君と会った時
初めて会ったとは思えなかった
どこかで会った事がある
俺はこの子を知っている
そう思っていたが思い出せなかった
けど今はっきり思い出した
10年前、酷くもがき苦しみ
酒に溺れていた俺が仕事で巡回した
酷く寂れた村で訪れた小さな遊宮屋
そこで君は踊っていたんだ
俺は水を飲もうと
洗い場に移動する
紅部の仕事場の襖が少し開いている
俺は隙間から部屋を覗く
紅部はすやすや居眠りをしていた
その横顔を俺は暫く眺める
泣いてはいない
涙は流していないが
どこか悲しそうであった
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