私説、日蓮聖人

ロコ

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世界情勢

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この時、支那大陸では、モンゴル人が跋扈していた。
モンゴル大帝国。
西は、西ヨーロッパ。
東は、朝鮮半島を席巻して次の、餌食は
神国日本に、照準を当てている。
鎌倉幕府は、戦々恐々として、対応に追われていた。
国軍の、八割を北九州地方に集めて、迎撃しようと言うのである。
この際、対馬は、見殺しにする、計画で進行している。
そんな時、蒙古からの、使者が訪れた。
軍門に降るか、蹂躙されたいか。
使者は、言う。
殺戮は、本意ではない。大人しく属国となれ、と。
鎌倉幕府は、上を下への大騒ぎ。

どうする!
幕僚監部は、連日の議論を、闘わす。
蒙古からの使者が、九州へ到着した。
九州土着の、豪族の一党が幕府のへっぴりごし
対応を、見兼ねて凶行に及んだ。
蒙古軍の使者を、暗殺したのである。

一報は、鎌倉幕府に届いた。

な、何を!
幕閣は、天を仰いだ。
もう、お仕舞いだ。

戦争の、火蓋は切って落とされた。
そんな時、街で辻説法する、若者がいた。

神国日本は、必ず勝つ。
皆で、お題目を唱えよう。
南無妙法蓮華経
南無妙法蓮華経
南無妙法蓮華経
1人1人が、百万回を唱えれば、怨敵退散する。
日蓮宗の、登り旗を片手に、日蓮は熱く語り説く。
鰯の頭も信心から。
日蓮に、同調する者たちが出て、お題目の効用を、
口真似して説いている。
日蓮宗の鎌倉支部が、発足した。
学校の、講堂を借り切り信者は、集まり、お題目を
日がな一日唱えている。
その数、500人。
日蓮の、オーラに惹かれて来た面々。
鉢巻に、日蓮宗と書いて、街を太鼓を鳴らしながら
練り歩く。
既存の大教団は、その策が、無かった。
忽ち、日蓮宗は、鎌倉を席巻する。

蒙古軍襲来

知らせを受けた。
対馬が、落城した。九州に、上陸か!?

その時、フィリピン沖で、発生した大型の台風が近づいてきていた。
南九州地方は、暴風域に入り、そのまま北上の、
軌跡を辿り、朝鮮半島を直撃する。
蒙古軍の船は、嵐に揉まれる葉っぱの、如く上下左右に、激しく揺らぎ次々に、転覆した。

ほうほうの程で、朝鮮半島迄逃げ帰った。

嵐は、朝鮮半島に上陸し、街々を荒らしまくり
やがて、温帯低気圧になった。
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