流刑の人

ロコ

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出船

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ジュリアーノは、待ち札28番を、手にその日を指折り数えている。
思いは、募る。大金叩いて買った券である。
明日、お昼出船で、ドーバーの港に向かう啓太。
もう、今日しかない。
ジュリアーノと二人して、赤線地帯に向かう。
途中、馬車とすれ違った。

あれっ!
今の!
あれは、確かに、胡蝶蘭!

えっ!
ジュリアーノの言葉に反応する啓太。
まさか!

いや、今のは確かだ!
港の方に行ったぞ!

予定変更。
二人は、馬車を追った。
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