夏色リフレクション

劇団バスターズ

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7月27日

7月27日②

「おー。」

港へ着き、下船。
ついでと思い、これから世話になる島ということもあり、漁港を軽く見て行こうと思った。

小さな島のわりに、案外大きな漁港だと思った。
近くには市場もあり、荷物を持った観光客や、買い物かごを持った地元の人であふれている。

目ぼしいものもなく、俺はさっそく移動を開始する。
目的は、母親の実家であり、俺のこれからの住まいとなる場所だ。

港を出ると、すぐに田舎臭い、雑草が鬱蒼と茂った雑木道に出る。
歩いていると、とにかく蚊やカゲロウが、顔やら腕の露出しているところに張り付いてうざい。

特にカゲロウの大群に何度も顔を突っ込むのは、本当に苦痛でしかなかった。

「あー、くそっ」

マジでうざい。これは虫よけスプレー必須だなた、この夏は常備しようと決心した。

あと思ったのは、とにかく車が通らない。
以前住んでいた福島市内では絶対にありえない。
福島市も、決して都会のように栄えてるわけではないが、ここまでではない。
何より、ここまでで一軒もコンビニや、チェーン店などは見えない。
…そういえば自動販売機すら見てないような気がする。

(ここの人たちは、いったいどこで買い物しているんだろう)

そんなことを心配してしまう。

才羽島、ここは人口2万人ほどの離島。福島県沖に存在する、本当に小さな島ということを、この島出身の母親には事前に聞いていた。
最後に来たのは5年前…じーちゃんの葬式の時だ。
だが、その時の記憶もあまりない。

(それにしても…)

暑い。

「…自販機」

暑すぎて、事前に買っていた飲み物は、既に空になってしまい、ごみを捨てようと思っても、なかなかごみ箱が見つからず、という状況だった。

「……」

あたりを見渡しても、自販機どころか民家すらないこの田舎道。
周りには田んぼに、アスファルトで舗装はされているが草が道路脇を鬱蒼と生えた道が、蜃気楼の先にも永遠に続いているように見える。

まずいな…。のどがカラカラだ。
ジリジリと照り付ける太陽も相まって、体感温度は外気以上だろう。
いよいよ辛くなってきた…。

「うー…」

滝のように流れる汗を拭きながら、目的の場所を目指して歩く。
知らない土地だ。誰も助けてはくれないのだ…。
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