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浪費癖
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あるギャンブル依存症の男A。学生時代からそうで、仲間たちはそれをなんとかして正そうとした。ある霊感のある男が、何をしたか知らないが彼にこんな提案をした。
「それならボランティアにつかったほうがいいだろう」
彼はすんなり受け入れた。といってもただのボランティアではない。友人たちに金をばらまくのだ。友人たちは喜んだが、しかし不安でもあった。なぜあいつがいきなりそんな事をし始めたのだろう。そして、彼が急に善人になっていったことも、奇妙であった。
彼の友人Bさん。彼から一度も金を受け取ることはしなかった。学生時代から好きだったCさんに告白したが、すでに彼女はAさんと付き合っているという。
「ごめんね、気持ちはありがたいけれど、彼すごくいい人だから、私が喜ぶとなんでも喜ぶし」
悔しい思いもあったが、彼女が幸せならそれでいい。
しかし、その一年後彼女は事故にあってなくなってしまった。その葬式会場で、あのAは、ニタニタと笑っていた。つかみかかろうとしたが、彼は仲間たちにとめられた。
「Cはこうなりたがっていた、Cは心の病があったんだ」
「こうなりたがっていたって、どういう……」
「Aな、かなりの霊媒体質で、本当なら子供の頃に死んでいるはずなんだ、だけど彼の母親が拝み屋で……その、生き残る術をおしえていたんだ、それが……どこかの国の方法で、金に不幸をためて、人に渡すっていうやり方でな……初めはギャンブルだったんだが、ギャンブルなんかより、確実に人を不幸にする方がたのしいってさ」
Bはピンときた。初めにAにボランティアを進めた男をひっつかまえて、話をききだした。
「おまえ、何のためにこんな事……」
「彼から金をうけとったやつらをみて気づいたんだ、不幸になってるって、それで、彼女の事を考えたんだ、その頃には彼女の事を考えていた、俺のものにならいなら、どうにでもなれと思ってさ、奴は笑っていたさ、ギャンブルで不特定多数を不幸にするより、面白いって、彼女もすべてを知っていたのさ、彼女は……心を病んでいたから」
Bさんは彼をひたすら罵倒したあと、なんとかAとさらに仲良くなり、彼の“ボランティア”を受けることにした。こうする事で愛した女性に会える日が早くなれば、それでいいと思ったのだ。
「それならボランティアにつかったほうがいいだろう」
彼はすんなり受け入れた。といってもただのボランティアではない。友人たちに金をばらまくのだ。友人たちは喜んだが、しかし不安でもあった。なぜあいつがいきなりそんな事をし始めたのだろう。そして、彼が急に善人になっていったことも、奇妙であった。
彼の友人Bさん。彼から一度も金を受け取ることはしなかった。学生時代から好きだったCさんに告白したが、すでに彼女はAさんと付き合っているという。
「ごめんね、気持ちはありがたいけれど、彼すごくいい人だから、私が喜ぶとなんでも喜ぶし」
悔しい思いもあったが、彼女が幸せならそれでいい。
しかし、その一年後彼女は事故にあってなくなってしまった。その葬式会場で、あのAは、ニタニタと笑っていた。つかみかかろうとしたが、彼は仲間たちにとめられた。
「Cはこうなりたがっていた、Cは心の病があったんだ」
「こうなりたがっていたって、どういう……」
「Aな、かなりの霊媒体質で、本当なら子供の頃に死んでいるはずなんだ、だけど彼の母親が拝み屋で……その、生き残る術をおしえていたんだ、それが……どこかの国の方法で、金に不幸をためて、人に渡すっていうやり方でな……初めはギャンブルだったんだが、ギャンブルなんかより、確実に人を不幸にする方がたのしいってさ」
Bはピンときた。初めにAにボランティアを進めた男をひっつかまえて、話をききだした。
「おまえ、何のためにこんな事……」
「彼から金をうけとったやつらをみて気づいたんだ、不幸になってるって、それで、彼女の事を考えたんだ、その頃には彼女の事を考えていた、俺のものにならいなら、どうにでもなれと思ってさ、奴は笑っていたさ、ギャンブルで不特定多数を不幸にするより、面白いって、彼女もすべてを知っていたのさ、彼女は……心を病んでいたから」
Bさんは彼をひたすら罵倒したあと、なんとかAとさらに仲良くなり、彼の“ボランティア”を受けることにした。こうする事で愛した女性に会える日が早くなれば、それでいいと思ったのだ。
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