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呪い返し
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A君が中学2年生のころ、クラスにある霊感少年B君がいた。二年生の一学期に転校してきた子で、彼はオカルト界隈の情報にくわしく、時折彼の言う事がその通りになる、いわゆる言霊現象の様な事さえ引き起こすことができた。
彼の人気は二学期で最高潮に達し、休み時間にはほかのクラスの生徒さえ訪れるようになった。誰にでも優しく気さくなB君は女子からの人気も高くなっていった。そして、あるときB君はクラスのマドンナ、Cちゃんから告白されたのだった。晴れて二人は付き合うことになったのだが、Cちゃん自体も学年で噂になるほどの美人で人気だったため、B君はやっかみをうけるようになった、小さないじわるをされるようになったのだ。しかし、それでもB君は気にも留めなかった。
そのB君でさえ耐えられなくなったのは、ある噂が立ってからだ。彼がCちゃんに暴力をふるっているという噂が立ち、そもそもCちゃんを脅して無理やり付き合っているという噂がたったのだ。そしてC君に嫌がらせをした人や悪口をいった人が不幸な目にあっているという噂も同時にたった。
もちろんB君はそんな事はしていない。皆にも説明したのだ。“人を呪わば穴二つ”呪いは帰ってくる、もし僕が人を呪うなら、呪い返しの方法をおしえてあげる、となんとか噂に対抗しようとした。しかし、ある時、噂に耐えかねたCちゃんはお互いを思ってと別れを切り出した。支えを失った彼は元気がなくなり、次第に他の人も彼に興味をうしなっていった。
それからしばらく彼はいるのかいないのかわからないような、一日中窓の外をぼーっとみているぼんやりとした人間になったのだが、あるとき授業中に突然たちあがり彼は叫んだ。
「もうたくさんだ!!!」
その翌日、彼は学校を休んだ。翌日ばかりではなく、それからしばらく彼は不登校になった。因果関係は不明だが、その翌々日クラスで突然咳がはやり始め、二日後にはインフルエンザで学級閉鎖になった。眼鏡でわりと美人の委員長にいたっては、事故にあい右足を骨折した。
クラスの皆は学級閉鎖中に話し合い“呪い返し”の方法をためそうかと思ったが、もし呪いじゃなければ、どうなるのかB君にきいていなかったし、本人に確認するわけにもいかず諦めた。
B君が休み始めて半月がたったころ、あるノートが発見された。それまで誰も彼の机の事を気にしていなかったが、クラスのある男子が彼の机の中にノートがあるのを発見した。そしてクラス全員騒然となった。
「何これ!!」
そこには、クラスの全員を呪うような文章が書かれていたのだ。
「B君……」
「ここまでするなんて……」
「呪い返し、しちゃおうか?」
と話し合っているときに、委員長がその話に加わり収集をつけた。
「私が話をつけてきます……」
そして、学校が終わると委員長はB君の家に向かった。委員長は皆に隠していることがあった。皆にだまって、自分が骨折して入院をしている時に“呪い返し”を試したのだ。それでもB君に不幸があったという話はきいていない。やはりB君は、人を呪うことのできるような人じゃないんだ、そうおもったのだ。
そして彼を信じて彼の家へ、思わぬ事にパジャマ姿の彼がでてきて、こういった。
「どうして?」
「あなたは人を呪うような人じゃない、そうでしょ?」
「でも……たしかに呪いは途中でやめた、だからインフルエンザですんだ……でも、知識をフル動員してある魔術によって“噂を流した犯人”を突き止めたんだ……彼女は本当に殺すつもりだった……でも今朝気がかわって止めようとしたら、すでに呪い返しをうけていて……」
要領を得ない話に首をかしげた瞬間だった。
《キキーー!!!》
《ズドォオオオンッッ》
B君宅に車が突っ込み、二人はそのままなくなった。
B君の死後、彼と親しかった別クラスの友人が、ある手紙をその両親から渡された。それは、彼の遺書だという。まず日付があり、それが彼が亡くなった日の日付だった。B君の手紙にはこう書かれていた。
「自分は人を呪い、そして今朝、呪い返しをうけた、それが帰ってくるのが“今日の夕方”になるだろう、殺さなかったとはいえ、クラス全員を人を呪ったことで地獄でひどい目にあうだろう、そして、ある人を殺そうとしたことで、自分は命を失う、もう自分を悪くいう噂を流した人間は許すし、自分は霊媒的に大きな力を持つので、呪い返しもひょっとすると周りを巻き込むかもしれない、だから友人や知り合いには、その日は近づかないように連絡をした、僕は、周囲を巻き込まずに死ぬ」
実際、彼が怖れた通りに巻き込まれて人が死んでしまった。しかし、委員長は巻き込まれて死んだが、クラスの皆は知っていた。噂を流した犯人を、B君が休んでいる間に突き止めたのだ。それこそが委員長本人だったのだ。委員長でありながらユーモアがある人で、皆の小さな変化にも目配せができ、気が利く人だった。B君が人気になるまで彼女こそがクラスの中心人物だったのだ。だからそんな噂を流したのではないか、という噂がひろまったが、その後しばらくして真相は明らかになった。
委員長は、知る人ぞ知るレズビアンであり、B君が付き合いはじめたというクラスのマドンナ、Cちゃんを密におもっていたのだった。
彼の人気は二学期で最高潮に達し、休み時間にはほかのクラスの生徒さえ訪れるようになった。誰にでも優しく気さくなB君は女子からの人気も高くなっていった。そして、あるときB君はクラスのマドンナ、Cちゃんから告白されたのだった。晴れて二人は付き合うことになったのだが、Cちゃん自体も学年で噂になるほどの美人で人気だったため、B君はやっかみをうけるようになった、小さないじわるをされるようになったのだ。しかし、それでもB君は気にも留めなかった。
そのB君でさえ耐えられなくなったのは、ある噂が立ってからだ。彼がCちゃんに暴力をふるっているという噂が立ち、そもそもCちゃんを脅して無理やり付き合っているという噂がたったのだ。そしてC君に嫌がらせをした人や悪口をいった人が不幸な目にあっているという噂も同時にたった。
もちろんB君はそんな事はしていない。皆にも説明したのだ。“人を呪わば穴二つ”呪いは帰ってくる、もし僕が人を呪うなら、呪い返しの方法をおしえてあげる、となんとか噂に対抗しようとした。しかし、ある時、噂に耐えかねたCちゃんはお互いを思ってと別れを切り出した。支えを失った彼は元気がなくなり、次第に他の人も彼に興味をうしなっていった。
それからしばらく彼はいるのかいないのかわからないような、一日中窓の外をぼーっとみているぼんやりとした人間になったのだが、あるとき授業中に突然たちあがり彼は叫んだ。
「もうたくさんだ!!!」
その翌日、彼は学校を休んだ。翌日ばかりではなく、それからしばらく彼は不登校になった。因果関係は不明だが、その翌々日クラスで突然咳がはやり始め、二日後にはインフルエンザで学級閉鎖になった。眼鏡でわりと美人の委員長にいたっては、事故にあい右足を骨折した。
クラスの皆は学級閉鎖中に話し合い“呪い返し”の方法をためそうかと思ったが、もし呪いじゃなければ、どうなるのかB君にきいていなかったし、本人に確認するわけにもいかず諦めた。
B君が休み始めて半月がたったころ、あるノートが発見された。それまで誰も彼の机の事を気にしていなかったが、クラスのある男子が彼の机の中にノートがあるのを発見した。そしてクラス全員騒然となった。
「何これ!!」
そこには、クラスの全員を呪うような文章が書かれていたのだ。
「B君……」
「ここまでするなんて……」
「呪い返し、しちゃおうか?」
と話し合っているときに、委員長がその話に加わり収集をつけた。
「私が話をつけてきます……」
そして、学校が終わると委員長はB君の家に向かった。委員長は皆に隠していることがあった。皆にだまって、自分が骨折して入院をしている時に“呪い返し”を試したのだ。それでもB君に不幸があったという話はきいていない。やはりB君は、人を呪うことのできるような人じゃないんだ、そうおもったのだ。
そして彼を信じて彼の家へ、思わぬ事にパジャマ姿の彼がでてきて、こういった。
「どうして?」
「あなたは人を呪うような人じゃない、そうでしょ?」
「でも……たしかに呪いは途中でやめた、だからインフルエンザですんだ……でも、知識をフル動員してある魔術によって“噂を流した犯人”を突き止めたんだ……彼女は本当に殺すつもりだった……でも今朝気がかわって止めようとしたら、すでに呪い返しをうけていて……」
要領を得ない話に首をかしげた瞬間だった。
《キキーー!!!》
《ズドォオオオンッッ》
B君宅に車が突っ込み、二人はそのままなくなった。
B君の死後、彼と親しかった別クラスの友人が、ある手紙をその両親から渡された。それは、彼の遺書だという。まず日付があり、それが彼が亡くなった日の日付だった。B君の手紙にはこう書かれていた。
「自分は人を呪い、そして今朝、呪い返しをうけた、それが帰ってくるのが“今日の夕方”になるだろう、殺さなかったとはいえ、クラス全員を人を呪ったことで地獄でひどい目にあうだろう、そして、ある人を殺そうとしたことで、自分は命を失う、もう自分を悪くいう噂を流した人間は許すし、自分は霊媒的に大きな力を持つので、呪い返しもひょっとすると周りを巻き込むかもしれない、だから友人や知り合いには、その日は近づかないように連絡をした、僕は、周囲を巻き込まずに死ぬ」
実際、彼が怖れた通りに巻き込まれて人が死んでしまった。しかし、委員長は巻き込まれて死んだが、クラスの皆は知っていた。噂を流した犯人を、B君が休んでいる間に突き止めたのだ。それこそが委員長本人だったのだ。委員長でありながらユーモアがある人で、皆の小さな変化にも目配せができ、気が利く人だった。B君が人気になるまで彼女こそがクラスの中心人物だったのだ。だからそんな噂を流したのではないか、という噂がひろまったが、その後しばらくして真相は明らかになった。
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