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いなくなった少女
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ある心霊スポットがあった。行方不明者の多い心霊スポットで地元では近づいてはいけないとさんざん噂がたっている所だ。
そのそれほど遠くも近くもない場所に仲の良い姉妹が住んでいた。心霊好きの姉妹で、もともと姉の趣味に妹が興味をもち、影響された形だった。
しかし、あるときから姉の元気がなく、様子がおかしい。
それも無理はないか、と妹はおもっていた。というのもある夜に件の心霊スポットにいってから、彼女はある友達を置き去りにしてしまったのだ。その子は今も行方不明。
長髪でパッツン、お姫様のようなかわいらしい少女だった。それは丁度一か月前の事で、姉はずっと、そのことを悩んでいるようだった。
現にそのことを話すと
「そのことはいわないで、気味が悪いから」
と話す。しかし妙だった。姉は根っからの優しい性格で、友人の事を心配するならわかるが気味が悪いなどというようなタイプではない。
しかし、いつまでたっても姉の元気がなく、ふさぎ込んでいるので、今度は夜ではなく明るいうちに心霊スポットにいき、姉の友人を探し、そしてそこでのトラウマをいくらか解消しようと妹がさそった。最初は嫌がっていたあねだが。妹が好きなものでつったり、遊びに誘ったついでに話をしたり、姉の機嫌を伺いつづけていると、さすが仲の良い姉妹、姉のほうが折れた。
そしてその数日後に心霊スポットへの凸が決行された。行方不明になった以外の3人の姉の友人もなぜかいきたがらないので、妹は仕方なく姉と一緒にいった。
そこは廃屋で、小さな宿だった。特段何もなく散策する。昼間みると別に普通の廃墟という感じで怖さも何も感じなかったのだった。姉はここにくるまで根っからのオカルト好きだったのに変わってしまった。以前、自分が心霊スポットにきたせいで、病気になったり怪我をしたことがあっても
「やった、お化けに会った」
と喜ぶタイプだったので、どうしてここをそんなに恐れているのかわからなかった。まあ、行方不明者がでたというだけで十分恐ろしいが、もしかしたら、妹の心配をしているのかもしれないとおもった。
しばらく漁っていると、姉が
「あっ」
と何かに気づいたようだった。彼女はすぐにばれないように口をおおいそっぽを向くが、妹は何かあるのだと気がついて自分の周囲をさぐる、違和感を感じて自分の足元をさぐると、どうやら地下通路への入り口らしきものが落ち葉に埋もれているのを発見した。キィイ、とあけると地下にも、少し部屋があるようだった。姉はふとめをそらした。
(ここか、お姉ちゃんのトラウマの原因は)
妹は姉が制止するのもきかず、ずかずかと地下通路の階段を下った、こんなこともあろうかと懐中電灯をもってきていたので、迷わずにすんだが、2部屋ほどみまわったあと、最奥に三つ目の部屋の扉をみつけたのだが、そこは子供の背丈ほどしかない扉があるだけだった。
「お姉ちゃん」
と呼び止めると、姉は狂ったように
「その部屋にはいかないで!!」
と叫ぶ。しかし妹は、姉の為をおもって、自分がここでその部屋に入ろうとおもった。姉が少し自分から目を離したすきに、急いでその部屋にはいった。そこで、妹は絶句した。
「どうして……どういうこと?」
言葉を失う妹。そこには、失踪したという姉の友人に瓜二つの人形があった。妹がいう。
「どうして?人形になっちゃったの?」
姉は、妹においつき、妹のてをぎゅっと抱きしめると、しぶしぶといった形で話だした。
「たしかに一か月前私たちは、この心霊スポットにきた、けれどだれも“行方不明”になんてなっていない、それどころか、私はだれかをおきざりにしてなんていない、それどころか、私は最後まで誰もかけないように最後尾をあるいていたのに、皆が突然変なことを言い出したのよ」
姉は、気味悪そうにガタガタ震えて続ける。
「家に帰ってから、ずっと皆の様子がおかしかった、私は何もいっていないのに“あの子”行方不明になったんでしょ、いなくなってかわいそうねえ、落ち込まないでという、私がくわしく“誰?”ときいても誰もはっきりと答えない、誰からきいたと質問してもぼーっとするだけ、その時わかったの、私が呪われたんじゃない、私の周囲があの人形に呪われたんだって」
そのそれほど遠くも近くもない場所に仲の良い姉妹が住んでいた。心霊好きの姉妹で、もともと姉の趣味に妹が興味をもち、影響された形だった。
しかし、あるときから姉の元気がなく、様子がおかしい。
それも無理はないか、と妹はおもっていた。というのもある夜に件の心霊スポットにいってから、彼女はある友達を置き去りにしてしまったのだ。その子は今も行方不明。
長髪でパッツン、お姫様のようなかわいらしい少女だった。それは丁度一か月前の事で、姉はずっと、そのことを悩んでいるようだった。
現にそのことを話すと
「そのことはいわないで、気味が悪いから」
と話す。しかし妙だった。姉は根っからの優しい性格で、友人の事を心配するならわかるが気味が悪いなどというようなタイプではない。
しかし、いつまでたっても姉の元気がなく、ふさぎ込んでいるので、今度は夜ではなく明るいうちに心霊スポットにいき、姉の友人を探し、そしてそこでのトラウマをいくらか解消しようと妹がさそった。最初は嫌がっていたあねだが。妹が好きなものでつったり、遊びに誘ったついでに話をしたり、姉の機嫌を伺いつづけていると、さすが仲の良い姉妹、姉のほうが折れた。
そしてその数日後に心霊スポットへの凸が決行された。行方不明になった以外の3人の姉の友人もなぜかいきたがらないので、妹は仕方なく姉と一緒にいった。
そこは廃屋で、小さな宿だった。特段何もなく散策する。昼間みると別に普通の廃墟という感じで怖さも何も感じなかったのだった。姉はここにくるまで根っからのオカルト好きだったのに変わってしまった。以前、自分が心霊スポットにきたせいで、病気になったり怪我をしたことがあっても
「やった、お化けに会った」
と喜ぶタイプだったので、どうしてここをそんなに恐れているのかわからなかった。まあ、行方不明者がでたというだけで十分恐ろしいが、もしかしたら、妹の心配をしているのかもしれないとおもった。
しばらく漁っていると、姉が
「あっ」
と何かに気づいたようだった。彼女はすぐにばれないように口をおおいそっぽを向くが、妹は何かあるのだと気がついて自分の周囲をさぐる、違和感を感じて自分の足元をさぐると、どうやら地下通路への入り口らしきものが落ち葉に埋もれているのを発見した。キィイ、とあけると地下にも、少し部屋があるようだった。姉はふとめをそらした。
(ここか、お姉ちゃんのトラウマの原因は)
妹は姉が制止するのもきかず、ずかずかと地下通路の階段を下った、こんなこともあろうかと懐中電灯をもってきていたので、迷わずにすんだが、2部屋ほどみまわったあと、最奥に三つ目の部屋の扉をみつけたのだが、そこは子供の背丈ほどしかない扉があるだけだった。
「お姉ちゃん」
と呼び止めると、姉は狂ったように
「その部屋にはいかないで!!」
と叫ぶ。しかし妹は、姉の為をおもって、自分がここでその部屋に入ろうとおもった。姉が少し自分から目を離したすきに、急いでその部屋にはいった。そこで、妹は絶句した。
「どうして……どういうこと?」
言葉を失う妹。そこには、失踪したという姉の友人に瓜二つの人形があった。妹がいう。
「どうして?人形になっちゃったの?」
姉は、妹においつき、妹のてをぎゅっと抱きしめると、しぶしぶといった形で話だした。
「たしかに一か月前私たちは、この心霊スポットにきた、けれどだれも“行方不明”になんてなっていない、それどころか、私はだれかをおきざりにしてなんていない、それどころか、私は最後まで誰もかけないように最後尾をあるいていたのに、皆が突然変なことを言い出したのよ」
姉は、気味悪そうにガタガタ震えて続ける。
「家に帰ってから、ずっと皆の様子がおかしかった、私は何もいっていないのに“あの子”行方不明になったんでしょ、いなくなってかわいそうねえ、落ち込まないでという、私がくわしく“誰?”ときいても誰もはっきりと答えない、誰からきいたと質問してもぼーっとするだけ、その時わかったの、私が呪われたんじゃない、私の周囲があの人形に呪われたんだって」
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