9 / 29
第一章 スキル授与
旅人
しおりを挟む
腰に剣を収め、男のわりには長い方までの前髪をゆらしながら、リュックを背負いフードをかぶった黄色いコートの旅人らしき男が村に入る。その後ろを、ロッドをもった同じく灰色のフードをかぶった軽装の女がおいかける。
「じゃあ、いっちょやるか」
男は、振り返りニコリとわらう。
「ユラン……くれぐれも」
「大丈夫だって、無茶はしないよ」
「そうでなくあの、私はあなたの力量をわきまえて……そういっているのです」
「わーったよ、あんたも、無茶しないようにな、ネーラ」
「わ、わかっています、私の問題は、ひとつだけですから」
ユランは、彼女の頭にてをのばした。ネーラは、それだけで驚き、距離をとった。
「なななな、なんですか!!」
「何って、頭をなでるだけさ」
フワフワとなでられると、フードが半分さがった。かわいらしいボブヘアーに、猫目、泣きボクロのあり、凛々しくさっぱりとした、まるで蝶のような美しさをもつ女性の顔が現れた。
「ででで、ですから、あなたは“特別な人”ですから、こういう事を許してはいるものの、人前で」
「人って、どこにいるの、人って」
「私たちはいつも監視されています!!き、気を付けてください!!だってそうでしょう?私たちは」
「しっ」
口に手を当てると、ユランは歩きだした。
「じゃあまたあとでな、この街に“混乱を起こしたあとで”」
ユランが去ると、ネーラはフードをまた深くかぶってつぶやいた。
「なんなんですか」
昼すぎごろ、冒険者ギルド前で、ケローネを含んだ調査隊5人ほどが用意を進めていた。それを影で、ヘリオはみていた。ふと、背後に気配を感じて振り返ると、先ほどの男ーユランーが同じ姿勢でギルドをみていた。
「なっ!!」
ヘリオは、身を守ろうと背中の愛用の剣に手をかける。なんてこともない、刃も入ってない練習用の鋼の剣をとりだし男の首にあてようとした。が、男はそのずいぶんまえ、確かにヘリオが手に取ったとおもった剣の柄をヘリオの手の甲を抑えて、制止していた。
「何なんだ、あんたは!!」
男は、ギルド証をみせる。フォームリングから投影されるホログラム映像だが、フォームリングの加工は違法であり、高度な技術が使われているため十中八九本物である。
「何の用、あんた、冒険者なんでしょ?」
「いやあ、俺“冒険者育成”に興味があってさ、あんた、本当はすごい奴なんじゃないか?」
「は?何が?水スキルを授かったばかりの子供だし、最弱スキルよ」
「いーや……あんたは隠しているね……例えばあんたは……自分の人格の前、自分の記憶の後ろにもう一つの“顔”を隠している……そうだな、あんたは……自分を偽っている」
「じゃあ、いっちょやるか」
男は、振り返りニコリとわらう。
「ユラン……くれぐれも」
「大丈夫だって、無茶はしないよ」
「そうでなくあの、私はあなたの力量をわきまえて……そういっているのです」
「わーったよ、あんたも、無茶しないようにな、ネーラ」
「わ、わかっています、私の問題は、ひとつだけですから」
ユランは、彼女の頭にてをのばした。ネーラは、それだけで驚き、距離をとった。
「なななな、なんですか!!」
「何って、頭をなでるだけさ」
フワフワとなでられると、フードが半分さがった。かわいらしいボブヘアーに、猫目、泣きボクロのあり、凛々しくさっぱりとした、まるで蝶のような美しさをもつ女性の顔が現れた。
「ででで、ですから、あなたは“特別な人”ですから、こういう事を許してはいるものの、人前で」
「人って、どこにいるの、人って」
「私たちはいつも監視されています!!き、気を付けてください!!だってそうでしょう?私たちは」
「しっ」
口に手を当てると、ユランは歩きだした。
「じゃあまたあとでな、この街に“混乱を起こしたあとで”」
ユランが去ると、ネーラはフードをまた深くかぶってつぶやいた。
「なんなんですか」
昼すぎごろ、冒険者ギルド前で、ケローネを含んだ調査隊5人ほどが用意を進めていた。それを影で、ヘリオはみていた。ふと、背後に気配を感じて振り返ると、先ほどの男ーユランーが同じ姿勢でギルドをみていた。
「なっ!!」
ヘリオは、身を守ろうと背中の愛用の剣に手をかける。なんてこともない、刃も入ってない練習用の鋼の剣をとりだし男の首にあてようとした。が、男はそのずいぶんまえ、確かにヘリオが手に取ったとおもった剣の柄をヘリオの手の甲を抑えて、制止していた。
「何なんだ、あんたは!!」
男は、ギルド証をみせる。フォームリングから投影されるホログラム映像だが、フォームリングの加工は違法であり、高度な技術が使われているため十中八九本物である。
「何の用、あんた、冒険者なんでしょ?」
「いやあ、俺“冒険者育成”に興味があってさ、あんた、本当はすごい奴なんじゃないか?」
「は?何が?水スキルを授かったばかりの子供だし、最弱スキルよ」
「いーや……あんたは隠しているね……例えばあんたは……自分の人格の前、自分の記憶の後ろにもう一つの“顔”を隠している……そうだな、あんたは……自分を偽っている」
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる