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謎の果実
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ある人々、ある時から突然人には見えないものが見え始める。それは奇妙な植物で、らせん状の茎と、見るも美しい虹色の実を持っている、すぐにオカルト界隈でそれは噂になった。ある霊能力者は”それに触れてはいけない”といい別の霊能力者は"ふれるべき"という。都市伝説の中では、それを見る事ができるものは霊力が高く、また引き寄せられ果実をかじりたくなるのだという。神話の知恵の実と関連するものだと主張する宗教家も現れ始め、事態はさらに混乱した。
あるとき、我慢しきれなくなりそれに触れ、また実を食べたというものたちが現れた。その瞬間、一、二週間は変化が現れなかったが、徐々に変化が現れた。まず意欲、そして謎の力がわいてきて、実際平均の倍の力がでた。それに、もともとその実の目撃情報とは都市部に密集していたのだが、その時代どの都市、どの国でも人々の結婚、恋愛、家庭などへの意欲は薄まっていた。が身を摂取した彼らは非常に激しいそれらに対する意欲を持つようになり、かつ、知能レベルが極端に上昇したのだという。そしてそれぞれに夢をかなえ始める、あるものは歌手、あるものは画家、あるものは教授、あるものはタレントに。
彼らの暮らしはしばらく順調だったが、変化が訪れたのはある満月の番だった。満月の中で彼らは、妙な声をきいたのだ。その声で彼らはある種のさとりをえた。
「あなたたち……あなたたち……私はあなたたちの導き手、今までの事をおもいだしてごらんなさい、突然に欲のつよくなったあなたたち、突然に能力の向上したあなたたち、あなたたちは不思議な運命に導かれていた、あなたたちは気づいているのでしょう?あなたたちは"仲間同士"あなたたちはあなたたち同士がむらがり仲間をつくり、あなたたち同士で恋人をつくった、それはあなたたちが"実を食べたもの"を見分ける力があったから、あなたたちの頭の上には、綺麗な実が咲いている……見えない実が、その実はいつできた?生殖行為をしたときでしょう?それはあなたたちが恋人と契りを結んだ証拠よ、愛の証拠よ、あなたたちは私の仲間になったの」
彼らはその通りだとおもった。そして声のいう通りにしたがった。満月の番、各々の都市の中央部の廃墟に"見えない植物"が現れる、それらと"接触"しなさい。そうすればあなたたちは、より良い状態に導かれる。
彼らはいう通りにした。せざるを得なかったからだ、植物の実を食べた時のような不思議な魅力がその声にはあった。やがて彼らが各都市の中央に向かうと、巨大な廃墟と、そこには巨大なクレーターと植物があった。植物は、天辺に巨大なワニのような口がある。その下に花や茎、葉がある。みるからに昆虫をくらう食虫植物の、巨大版といった感じ。彼らは、そうして”声”がその植物から聞こえることにきづいた。
「あなたたちは、ここにくるために食物を運ぶための役割をしただけよ、十分たのしんだのだから、あなたたちを頂戴」
すると、頭から透明な実をならした人々が、植物の巨大な口の下の花に近づいた。どうにもその魅力的な植物にふれたくなった、そしてふれた次の瞬間、彼らは体をゆらゆらとゆらした……そして次第に異常な速度で震えだし、次の瞬間、彼らの頭にあるその透明な実が爆発した。爆発するとともに、花粉が飛び散り、花についた。それを確認すると植物の天辺のな巨大な口がその人々を丸のみした。そうして巨大な食中植物は花粉を摂取し、ついでに獲物を平らげた。
植物は思った。
「あの実は、この惑星の植物とは違い、花粉をためておくためのものだ、彼らは花粉を運ぶ役割しかない……それに、私はこの星の神話とは関係ない、ある時突然、宇宙から飛来し、ここを第二の住処にしようとおもった、私は人間に生殖の意欲を与え、かつ幸福をあたえ、そして人間を口減らしできるなんて、一石二鳥どころじゃないわ、罪であれなんであれ、私はこの星の人間たちの知恵を集約し、使役する、そして最後には捕食するのよ」
あるとき、我慢しきれなくなりそれに触れ、また実を食べたというものたちが現れた。その瞬間、一、二週間は変化が現れなかったが、徐々に変化が現れた。まず意欲、そして謎の力がわいてきて、実際平均の倍の力がでた。それに、もともとその実の目撃情報とは都市部に密集していたのだが、その時代どの都市、どの国でも人々の結婚、恋愛、家庭などへの意欲は薄まっていた。が身を摂取した彼らは非常に激しいそれらに対する意欲を持つようになり、かつ、知能レベルが極端に上昇したのだという。そしてそれぞれに夢をかなえ始める、あるものは歌手、あるものは画家、あるものは教授、あるものはタレントに。
彼らの暮らしはしばらく順調だったが、変化が訪れたのはある満月の番だった。満月の中で彼らは、妙な声をきいたのだ。その声で彼らはある種のさとりをえた。
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彼らはその通りだとおもった。そして声のいう通りにしたがった。満月の番、各々の都市の中央部の廃墟に"見えない植物"が現れる、それらと"接触"しなさい。そうすればあなたたちは、より良い状態に導かれる。
彼らはいう通りにした。せざるを得なかったからだ、植物の実を食べた時のような不思議な魅力がその声にはあった。やがて彼らが各都市の中央に向かうと、巨大な廃墟と、そこには巨大なクレーターと植物があった。植物は、天辺に巨大なワニのような口がある。その下に花や茎、葉がある。みるからに昆虫をくらう食虫植物の、巨大版といった感じ。彼らは、そうして”声”がその植物から聞こえることにきづいた。
「あなたたちは、ここにくるために食物を運ぶための役割をしただけよ、十分たのしんだのだから、あなたたちを頂戴」
すると、頭から透明な実をならした人々が、植物の巨大な口の下の花に近づいた。どうにもその魅力的な植物にふれたくなった、そしてふれた次の瞬間、彼らは体をゆらゆらとゆらした……そして次第に異常な速度で震えだし、次の瞬間、彼らの頭にあるその透明な実が爆発した。爆発するとともに、花粉が飛び散り、花についた。それを確認すると植物の天辺のな巨大な口がその人々を丸のみした。そうして巨大な食中植物は花粉を摂取し、ついでに獲物を平らげた。
植物は思った。
「あの実は、この惑星の植物とは違い、花粉をためておくためのものだ、彼らは花粉を運ぶ役割しかない……それに、私はこの星の神話とは関係ない、ある時突然、宇宙から飛来し、ここを第二の住処にしようとおもった、私は人間に生殖の意欲を与え、かつ幸福をあたえ、そして人間を口減らしできるなんて、一石二鳥どころじゃないわ、罪であれなんであれ、私はこの星の人間たちの知恵を集約し、使役する、そして最後には捕食するのよ」
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