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呪いの子
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Aさんの友人Bの話。友人はつい先日結婚したのだが、その結婚相手について詳しい話を教えてもらって驚愕したのだった。
もともと高校生のころ、二人とAさんは同学年で、その結婚相手の人CとBさんは同じクラス、Aさんが別クラスだった。しかし2年生の2学期にクラス全員が巻き込まれたある大事故があり、その奇跡的な生き残りがB、Cさんだったというのだ。そして二人はAさんと同じクラスに編入になった。
しかしCさんが編入されてからというもののクラスで妙な事が立て続けにおきた。物が紛失したり、骨折した人がいたり、病気にかかった人がいたり。二人のせいではないかという噂もたった。
そしてCさんが軽いいじめにあった。もともと病弱そうで、気弱なCさんは抵抗できずに小突かれたりものを隠されたりノートにいたずら書きをされたりしたのだった。しかしそこで明確に犯人をみかけてかばったのがBさんだった。二人は、件の事件をきっかけに仲良くなり、Bさんは過保護なほど彼女と一緒にいたのだった。
いじめが収まった頃、Aさんがなぜそうかばうのかと話すと詳しく聞かせてくれなかったが、ただひとつ
「あいつといると不幸な目には合わない」
と話す。事実、Cさんの悪口をいった人や、つめたく扱った人は良くない事がおきることがあった。次第にそういうことも無関係に事故の事や二人の編入のことを気にする事はいなくなって、学年が終わるころには平和なクラスに代わっていた。
編入をきっかけにAさんとBさんが仲良くなったので、それ以前の話は詳しくしらなかったが、結婚をした後に二人で話したいと呼び出され、AさんはBさんのかつての質問の答え、その真相をしった。
「彼女は以前のクラスでもいじめをうけていた、そしてその犯人が俺なんだ」
「え?どういう事?」
あまりの事にパニックになるAさん、落ち着いて聞いてくれとBさんが諭す。
「あの日、クラスの行事で皆バスに乗って出かけた、その日はなぜか気分がよくて、彼女(Cさん)にやさしくしたんだ、いつもはばかにしたりつついたりするのに、しかし俺がいつもと違う態度だからか皆は余計に彼女をおちょくった、もともとお調子ものの俺がある時期Cをいじりだしてからいじめが始まったし、俺はその止め方もしらなかった、俺だってキャラを演じるのに苦労したんだ、でそのいたずらが担任の目にもとまった、しかし担任は……見ないふりをした、そのすぐあとだったあの大事故にあったのは……バスは崖から転落して、意識をうしなった俺は気づいたときには、Cの胸にだかれていた、彼女はこういったのさ」
【まさか、私を一番いじめたあなたが生き延びるなんてね、でも運がいいわ、私にやさしくしたから、悪事が相殺されたのでしょう、けれど、今後は気を付けたほうがいいわ、知っているでしょう?私の母が拝み屋をやっていること、私お母さんにすべて話して、お願いしたのよ“悪意を持つ人間すべてを殺して”って、その願いをうけいれ、母は死んだ】
実際、事故の数日前にCさんの母はなくなってしまった。それ以後、Cさんには自分を不幸にするものを不幸な目にする“運”のようなものが身についたらしい。
Bさんは話す。
「俺は……あれからCの事が怖いんだ、怖くて怖くてたまらないんだ、周囲の人間は、俺が彼女に気に入られるためにやってきたことを、周囲はこういう“彼女思いなのね”違うんだ、あいつがもし気に食わないことがあれば不幸な目にあう気がして……付き合う事にしたのだってそう、あいつの言われるがままに……あいつ、俺と付き合うと決めたときなんて言ったと思う?」
【あなたは私の事が嫌いでしょう?なら、最高のいやがらせになるじゃない】
「俺はきいたさ、お前は好き嫌いはないのかってそしたら答えた」
「私は誰でも愛せるわ」
そしてAさんはCさんをいじめてしまった事に対して反省して、結婚をし罪を償い続ける事をきめたそうだ。彼は最後にこう話した。
「Cは貧乏で、そして彼女の母親も同じ目にあってきた、母親にもひどくいじめられてきたそうだ、しかし彼女が霊能力らしきものを持つといったそうだ“お前は私の宝だ”もしかしたら、Cにとってはすべてが世界への復讐なのかもな」
もともと高校生のころ、二人とAさんは同学年で、その結婚相手の人CとBさんは同じクラス、Aさんが別クラスだった。しかし2年生の2学期にクラス全員が巻き込まれたある大事故があり、その奇跡的な生き残りがB、Cさんだったというのだ。そして二人はAさんと同じクラスに編入になった。
しかしCさんが編入されてからというもののクラスで妙な事が立て続けにおきた。物が紛失したり、骨折した人がいたり、病気にかかった人がいたり。二人のせいではないかという噂もたった。
そしてCさんが軽いいじめにあった。もともと病弱そうで、気弱なCさんは抵抗できずに小突かれたりものを隠されたりノートにいたずら書きをされたりしたのだった。しかしそこで明確に犯人をみかけてかばったのがBさんだった。二人は、件の事件をきっかけに仲良くなり、Bさんは過保護なほど彼女と一緒にいたのだった。
いじめが収まった頃、Aさんがなぜそうかばうのかと話すと詳しく聞かせてくれなかったが、ただひとつ
「あいつといると不幸な目には合わない」
と話す。事実、Cさんの悪口をいった人や、つめたく扱った人は良くない事がおきることがあった。次第にそういうことも無関係に事故の事や二人の編入のことを気にする事はいなくなって、学年が終わるころには平和なクラスに代わっていた。
編入をきっかけにAさんとBさんが仲良くなったので、それ以前の話は詳しくしらなかったが、結婚をした後に二人で話したいと呼び出され、AさんはBさんのかつての質問の答え、その真相をしった。
「彼女は以前のクラスでもいじめをうけていた、そしてその犯人が俺なんだ」
「え?どういう事?」
あまりの事にパニックになるAさん、落ち着いて聞いてくれとBさんが諭す。
「あの日、クラスの行事で皆バスに乗って出かけた、その日はなぜか気分がよくて、彼女(Cさん)にやさしくしたんだ、いつもはばかにしたりつついたりするのに、しかし俺がいつもと違う態度だからか皆は余計に彼女をおちょくった、もともとお調子ものの俺がある時期Cをいじりだしてからいじめが始まったし、俺はその止め方もしらなかった、俺だってキャラを演じるのに苦労したんだ、でそのいたずらが担任の目にもとまった、しかし担任は……見ないふりをした、そのすぐあとだったあの大事故にあったのは……バスは崖から転落して、意識をうしなった俺は気づいたときには、Cの胸にだかれていた、彼女はこういったのさ」
【まさか、私を一番いじめたあなたが生き延びるなんてね、でも運がいいわ、私にやさしくしたから、悪事が相殺されたのでしょう、けれど、今後は気を付けたほうがいいわ、知っているでしょう?私の母が拝み屋をやっていること、私お母さんにすべて話して、お願いしたのよ“悪意を持つ人間すべてを殺して”って、その願いをうけいれ、母は死んだ】
実際、事故の数日前にCさんの母はなくなってしまった。それ以後、Cさんには自分を不幸にするものを不幸な目にする“運”のようなものが身についたらしい。
Bさんは話す。
「俺は……あれからCの事が怖いんだ、怖くて怖くてたまらないんだ、周囲の人間は、俺が彼女に気に入られるためにやってきたことを、周囲はこういう“彼女思いなのね”違うんだ、あいつがもし気に食わないことがあれば不幸な目にあう気がして……付き合う事にしたのだってそう、あいつの言われるがままに……あいつ、俺と付き合うと決めたときなんて言ったと思う?」
【あなたは私の事が嫌いでしょう?なら、最高のいやがらせになるじゃない】
「俺はきいたさ、お前は好き嫌いはないのかってそしたら答えた」
「私は誰でも愛せるわ」
そしてAさんはCさんをいじめてしまった事に対して反省して、結婚をし罪を償い続ける事をきめたそうだ。彼は最後にこう話した。
「Cは貧乏で、そして彼女の母親も同じ目にあってきた、母親にもひどくいじめられてきたそうだ、しかし彼女が霊能力らしきものを持つといったそうだ“お前は私の宝だ”もしかしたら、Cにとってはすべてが世界への復讐なのかもな」
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