霊感

ショー・ケン

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霊感

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都市部にすむ女性、Aさんの友人B、Cとの話。大学生の頃、ほかの男ともだち二人を連れて心霊スポットに向かった。

BさんとCは仲が悪かった。
あるコンビニに立ち寄ったところ、小さな子供がBさんに近寄ってきた。Bさんは明るく会話をしていたり、その子にやさしく接していた。が、両親の姿を探してもみえず、コンビニ店員にその子を預けてかえってきた。

Bさんはその時その子供にこんな事を聞いていた、心霊スポットがどうだとかあそこの曰くを知っているかだとか、こんな子供に何を、とAさんはおもっていたが、子供も子供で小声で何かを話しているようだった。

心霊スポットにつくと、Cさんは、大勢の幽霊がそこにいるといいだした。そしてわざとらしくブルブルとふるえている。皆はそれでも盛り上がって、車で待っているのもなんなので、皆でスポット内にいくことに、そこは廃ホテルだった。

CさんとBさんはいやに静かにしていた。男たちはもりあがり、音に驚いたり、声がきこえたなどと騒いだりしている。

異変がおきたのは、帰り支度をしたころだった。男の一人が、赤い服を着た女性をみたと騒ぎだした。それは上半身がなかったという。もう一人の男はばかにしていたが、そのうち、足音までもきこえてきた。一同パニック状態になっていたが、Cだけが冷静だった。

何やら、塩をとりだし、わけのわからない祝詞のようなものをとらえると、ピシっと指を前につきだした。すると室内はシーンと静まり返った。

「これで大丈夫」

Aさんは内心ほっとした。というのもAさんはCさんのほうを強く信頼していたし、何度も払ってもらったこともあり、彼女の霊的能力は間違いないとおもったのだ。

だがそのときBさんが叫んだ。
「よくない!!」
「!!」
Cさんは男の一人におそいかかられた。彼は半狂乱になっており、自分を失っているようで、白目になっていた。そして
「子供、子供をかえせえ!!」
とわめいている。
「どういう事なの……こども?」
Aさんと男友達は、Cさんからくるった男友達を引きはがした。

気が動転したCさん。というのも、これまで霊能力で見る事の出来なかった幽霊はいない。一人の男友達と一向は、くるった男を置き去りにして、いったん車へと向かう。

しばらくして、例の狂った男が車にちかづいてきた。そこで男友達がしげみにかくれており、彼を後ろからがんじがらめにした。

そこでBさんがいった。
「アメよ、このアメがきくわ」
Cさんがおこる。Cさんは必至にお祓いを使用としているのだ、
「何をいっているの!!こんな時にふざけないで!!」
「普通に沈めてもしずまらない、強い霊よ」
「あなた、霊能力も何もないくせに、うそばっかり、こんな時にめだたないでよ」
「……」
 お祓いは続き、しかし、一向に効果がないようだった。Aさんがいった。
「アメ……ためしてみたら?」
「あの子がいってたの、あの子は」
「少年に何がわかるっていうの!」
 しのごのいわずに、とAさんがBさんからうけとった飴玉を狂った男友達にのませる。と、少し症状が落ち着いたようだった、だが、それがとけて、はきだされると、また暴れはじめた。

 そこでBさんが何かに気づいたようにはっとしていった。
「コンビニ、コンビニいきましょう」
「何いってるの!」
「さっきの子供がいたところよ」
「はあ?」
 コンビニへと車を走らせる。身動きができない仲間のためにAさんがコンビニ店員に尋ねた。
「さっきの子は、どこに?」
「は?ああ、先ほどの方ですね、時折いるんですよ、ここで子供を見たっていう人が、でも私にはあなた方以外、誰もいなかったように見えましたが」
「そんなはずは」
と防犯カメラ映像をみせられる。そこで店員がふときづいた。
「あれ?なんだこの飴」
 みるとレジの隅に飴がおかれていた。
「この飴、下さい」
 直観的にAさんはそれをかって、あばれていた男にのませた。
「ふあ!!!」
 突如いきを吹き返したように正気を取り戻す男。
「なんか、長い夢をみていたみたいだ」
「どういうこと?」
 と、CさんがBさんに尋ねる。
「私は、霊能力があるっていうのは本当なの、だけど私は特殊で、幽霊を“人に見せる”事ができる、それに私自信がその人が幽霊かどうかなんて気づけない、周囲の人間も、きっとさっきの子供は幽霊で、ここで母親を探していたの……何があったのかしらないけれど」
「……」
 ふと、Cさんが落ち込み、そして語りだした。
「ごめんなさい、私も未熟なのだけど、きっとここで事故があったのね、それで子供はここで即死して、母親は近くの病院に運び込まれようとして、あのホテルの傍でなくなった……それからずっと子供を探している」
Aさんが尋ねる
「子供は?」
「子供はきっと……母親が自分を見つけられないことをしっている、母親は理由はわからないけれど地獄に落ちたから、子供は、母親からあの廃墟に入る人を守っているみたいね」
Cさんが続けてBさんに尋ねる。
「どうしてあなたは、飴玉がきくとわかったの?」
「きっとあの子が好きだったものだったから、私は……誰が幽霊かわからないけれど、だからこそ、できるだけ人には親切にすることにしている、飴玉はさっき、子供に買ってあげたの、本当は心霊スポットにいく事は乗り気じゃなかったんだけど、もしまずい事があればこういう事があるだろうと思ってた」
「こういう事って?」
「私は、幽霊たちは、立ち入るものたちを選別していると思っている、真摯なこころかいたずらや悪さをしようとしているか、だから私にできる事は、いつも真摯に向き合う事だけだから」

 その時までBの事を誰も信じていなかったが、この一見以来、彼女は守り神のように扱われるようになり、Cさんとの仲も段々とよくなっていき、卒業してからは親友のようになっているらしい。
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