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アンドロイド・プロファイリング
しおりを挟むある熱心な記者がいた。彼は、あるアンドロイドに関する法律が議会で強行に通ったという事を探るために、アンドロイドたちの調査をしていた。その途中、犯罪の傾向があるとして、パトカーに追い回される。
この時代、誰もが、こめかみに小さな端末を埋め込んでおり、それを公的機関が共有いている。"公的プロファイリング法"とよばれ、こめかみから得たプライベート情報を匿名データとして最小限に共有し、それを集積したデータからプロファイリングをつくり、将来の犯罪率を計測し、犯罪を起こしそうな人間がいた場合、匿名性の保護がなくなり個人が割り出され、そうした場合、事前に警察官が身柄を拘束することができた。
仕方なく彼が車をとめると、その後ろにパトカーがとまり、中からアンドロイドの警官が二人でてきた。一人は割腹がふとっていて、よくもう一人は背が高い鼻の長い男だ。
割腹のいい警官「貴様を逮捕する」
記者「な、まだ私は何も悪いことは考えていません、私の経歴を見て下さい」
背の高い警官「何々?有色人種差別の禁止と、LGBTQ、女性の地位の向上等を20年前に訴えて数々の名だたる賞をとっている」
警官は、指先をぱかりとあけ小さなコネクタをだし記者の男のこめかみに接続するとつらつらと情報をよみとった。男は後ろで手を組み、警察官に従っていた。割腹のいい警官がいう。
「なおの事、お前には理解してもらわなければならない、アンドロイドが差別・偏見に関する問題を分析し、それを防ぐために“公的プロファイリング法”を利用して"犯罪を未然に防ぐこと"をより徹底することで、様々な偏見と差別を防ぎ公表するための法律、通称"PP法"、この法律が通ったことをお前はしっているだろう、この法律によって人々は、"偏見・差別"と"実際の犯罪傾向"の確固たる違いを知ることができるのだ」
記者「ええ、あまりにザラな法律で、権力者の考え次第で……」
割腹のいい警官「だが、アンドロイドの倫理・社会規範に対する理解は人間のはるか上位に位置する、だから問題ないと判断した政府は、この法律のほとんどをアンドロイドに任せることにしたのだ」
背の高い警官「疑問や問題なら政府に言うべきだ、この決定を覆すべきだと、だが公表されたプロファイリングによって、”新しい差別”を防ぐことができる、お前はいまそれに違反しようとしているがな」
記者「いったいどういう事です?」
背の高い警官「お前はたったいま"アンドロイドはミスを犯す"という事実に基づかない偏見をもった、先ほどそれを記事にしようとしたな?これは、プロファイリングデーターによるとこんな傾向の犯罪につながる、アンドロイドへ暴力的活動、反アンドロイド活動、生産停止デモなど、ネットでもそうした活動をする恐れがある」
そこで割腹のいい警官が叫んだ。記者の私物のバッグを調査して、中から出てきたノートを見ていた。
「お前、なんていうことだ、アンドロイド暴力警官をプロファイリングしていたのか、アンドロイドの"犯罪予想プロファイリング"による暴力および逮捕は正当だ」
背の高い警官
「まったく、プロファイリング的にも差別・偏見的にも、アンドロイドやAIに不満を言うやつは、人間のほうが倫理観が上だと思っている、そうではないから法律が通り、国がアンドロイドにここまで管理されているというのに、人間という奴は、つくづく偏見から逃れられない下等なものたちだ」
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