引き籠もりVTuber 配信者編

龍之介21時

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【11月第2土曜日21:00】
「やぁ!みんな元気にしてたかなっ?こんロミー♪イングランド系ブイチューバーのロミーだよ」

✱「こんロミー」
✱「待ってたよ」
✱「こんばんわ」
✱「こんロミ」
✱「オフコラボ?」

「ん~。先週言った、基本土曜日の夜はオフコラボをするって話、覚えててくれたのね。そうです、呼んじゃうわね。ロミーが居候させてもらっている家の…女子高生ブイチューバー浅宮アミちゃんですっ!」

「ど、どうも~。AA(ダブルエー)ブイチューバーの浅宮アミです…ロミーちゃんのリスナーさん、こんばんは。お邪魔します…」

✱「こんばんは」
✱「オドオドしてる」
✱「元気ないの?」
✱「こんアミ!」
✱「ロミーちゃんにエッチぃ事された?」

「こらこら、いくらロミーでも配信前にエッチぃ事はしないって。配信後なら…分からないけどね~♪」

✱「わはは」
✱「やりそうで草」
✱「シャレになってない」
✱「アミちゃん逃げて」
✱「今夜は百合配信?」

流石にベテラン配信者のロミーは、配信開始直後からリスナー達とのトーク展開が手馴れている。すっかり場の空気を温めてくれたのだが…

「百合配信なんてしないからねぇ…」

しかし、せっかく良い感じの空気に乗れていない感じの亜沙美

✱「どうした?」
✱「元気ないやん」
✱「百合った後?」
✱「風邪ですか?」
✱「ちょっと心配やな」

ロミータのリスナーにも、亜沙美が元気が無いのがスグに察知されていた。上げた雰囲気を下げられるとやりにくくなるものだが…そこはロミータ。ちゃんとこうなる事も予想して、今夜の配信内容を考えていた

「そうなのよ…みんな聞いてくれる?来月にはさコンプリの行事【カウントダウンライブ】があるじゃん?先輩たちと一緒に歌うことに、アミったら今から緊張しちゃってるよね~。せっかくロミーが盛り上げてんのにさ」

「ご、ごめんねロミーちゃん。企業勢になったばかりだし…知らない人と歌う姿を、電波に乗せて歌うなんて…凄く緊張しちゃうの…」

確かにカウントダウンライブに緊張しているのもあるが、ロミーのリスナーに囲まれている状況にも、引き籠もり体質が発動しているようだ


「そこでね、ロミーも考えた訳よ。アミの緊張しぃなとこを克服させるには、どんな配信したら良いかな?ってさ」

「あっ!?もしかしてロミーちゃん。アミにエッチぃ事させて、恥ずかしい思いする配信する気なんじゃないのぉ?」

ロミータからの提案で、今まで散々恥ずかしい思いをさせられてきた亜沙美は、今回も何やらロミータがエッチぃ企みをしているのでは?と勘ぐったのだが…

✱「オォ(*˙꒫˙* )エロい配信きたか」
✱「百合展開でもイイんやで」
✱「BANされん程度にね」
✱「アミー水配布ですか?」
✱「エチエチなのオナシャス」

「今夜はアミに…【漢字でGood】をしてもらうわっ!」

✱「え?」
✱「マジっすか?」
✱「なんか普通」
✱「なんでやねん」
✱「俺のアミー水が…」

「ちょっとォ!誰よ今、アミー水を自分のモノみたいにィ…駄目なんだからねぇ!」

⚠【漢字でGood】とは、出題された漢字の読み方を答えるゲームである。いわゆる勉強系のゲームの為、アミとのエチエチな展開を期待していたリスナーは、肩透かしを喰らった気持ちになっていたが…

「チッチッチッ!漢字が読めたところで、カウントダウンライブの緊張を解せる訳ないでしょ?ロミーがそんな配信を、わざわざオフコラボでやると本気で思ってるの?もちろんアミには罰ゲームを課すに決まってるじゃない。んふふふふ♪」

✱「流石やで」
✱「俺らのロミーちゃんナイス!」
✱「ワクワクが収まらねー」
✱「これは期待大」
✱「アミー水、アミー水!」

「ε٩(๑>ω<)۶зもう!やっぱりロミーちゃんってばエッチぃ事を考えてるんだからぁ!…アミはヤルとは言ってないからねぇ!!」

またしても配信で恥ずかしい思いをさせられたくない亜沙美は、エッチぃ事ならヤリたくないと意思表示したのだが…

「ちょっと待ってよアミ。聞いて」

「な、なぁにロミーちゃん…」

「ロミーはイングランド人よね?そしてアミは日本人なのよ?漢字の読み書きでアミが負けたら恥よね?手始めにチュートリアルで勝負しようよ。そこでアミがロミーに負けるようなら…罰ゲーム付きでこのゲームをしてもらうのはどうかしら?」

「た、確かに日本語の読みでロミーちゃんに負けたら恥ずかしいかも…」

✱「ロミーちゃんに負けたらアカンやろ」
✱「流石に負けられんで」
✱「ロミーちゃん策士やな」
✱「でも普通アミちゃん有利」
✱「負けたら罰ゲームは仕方ないな」

亜沙美がエッチぃ罰ゲーム付きのオフコラボ配信など、簡単に引き受けてはくれない事は付き合いの長いロミータは当然、配信を始める前から分かっていた

それを踏まえても亜沙美が勝負を受けざるをえないゲームを持ってきて、ソレで勝負させて条件を飲ませようとしているのだ

「一応ね…ロミーは今年で日本滞在は7年目よ。アミは一体何年日本に住んでるのかしら?」

「ぐっ…16年目です…」

✱「めっちゃ有利やん」
✱「勝って当然だね」
✱「負けたら断れんよ」
✱「普通にアミ勝ちやろ」
✱「ロミーちゃん秘策有りか?」

「そ、そうだよ!ロミーちゃんはエッチぃ事をしてくる時は、決まって用意周到だもん!今回もこのゲームやり込んでるんじゃないのォ?」

「そんな卑怯な事はしてません!ロミーは勉強家だから、それでも勝っちゃうのよ。それにほら、ここ見なさいよ」

ゲーム画面にはプレイ回数が記載されており…プレイ回数は「1」を表示していた

「たったの1回なのぉ?」

「そうよ。いつかアミとこれで勝負しようと思って随分前にダウンロードして、動作確認の時に1回プレイしたっきりよ。どう?これでも勝負を受けれない根性無しなの?」

「ぐぬぬぬぬ…良いよ…やってやろうじゃないのォ!これだけ有利な状況なのに、流石に負けられないからねぇ!!」

……………………………………………

【15分後】
「くうぅ…ど、どうしてこんな事になっちゃったのォ!?おかしいよォ!!」

「みんなっ!アミにはパレオ、つまり水着姿になってもらいました。えっと確か…パレオのグラフィック有ったハズ…はい、みんなはコレでイメージしてね♪」

✱「ひゃっほう!」
✱「エッチぃねー」
✱「マジかよ。リアル見てー」
✱「ふーん、エッチじゃん」
✱「ロミーちゃん用意周到だ」

チュートリアルの勝負でロミータに負けてしまった亜沙美。一体何故なのか?実はこのゲームは、ロミータが高校に入る前にダウンロードしていた物で、3年ぶりに帰ってきた日本で上手くコミュニュケーションを取るために買ったゲームで、初回にこってりやり込んでいたのだ

しかも、ひたむきに努力している姿を梨香に見られ彼女の個人指導で、日本人のようにペラペラな日本語を話せるようになっていたのだが…

「ふぇ~ん。どうして私が負けちゃったのよォ!?意味分かんないよぉ!!」

そんなロミータの事情など知るハズもない亜沙美は、どうして負けてしまったのか?まるで分かっていないのだが…

「約束は約束よ。さぁアミ…罰ゲーム付きでこのゲームをやってもらうからね~(笑)」

「ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ すんごく嫌な予感しかしないよォ!アミーゴのみんな助けてよォ…」

✱「自業自得」
✱「とりま頑張れ」
✱「何故負ける」
✱「色んな意味で期待してる」
✱「国語で外国人に負けたアミw」

当然ロミータはこの流れを予想しており、更にはこの先アミにどんな恥ずかしい思いをしようか?も、ちゃんと画策していたのだ

ロミータの配信にゲスト出演した亜沙美は、今夜どんな恥ずかしい目にあわされるのだろうか?



続く
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