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イシス王国&ドルイド王国編
古の獣神VS消去の魔女
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【ケイベイス洞窟跡前】
「後は私たちが何とかするから、あんた達は邪魔になるないようにアドル達の所で見てなさいな」
そう言うと有栖は転移用の魔法陣を展開した。ミンクやアリス達4人は、その中に入れられた
「そーよ、邪魔なのよ!」
「エーデ貴方もよ!私達の強さを見てジックリ研究しなさい」
「えっ?えぇ、そんなぁ!」
有栖はカルーア達4人と一緒に、エーデもアドル達の方に転移させた
「それじゃやろうか?フュール!」
「貴方と一緒に戦うのって、そう言えば初めてね」
「足、引っ張んないでよ♪」
「はっ!誰が?ふふふ♬」
2人は起き上がるマルバァスを見つめながら、魔法力を溜めフワリと宙に舞い上がった
【3km離れた山の上】
「ドシン!」有栖に転移させられた5人が、アドル達の前に現れた
「あいたぁ!」
「不死の魔女!?」
「どうしたんだい、キミは向こうに居るんじゃないのかい?」
「アンタ、うっさいわね!」
「ゲシッ!」また迂闊に余計な事を言った優輝は、今度はエーデに蹴られてしまう
「あ、あれよ!…その、激しい戦いになるから、えっと…流れ弾がコッチに飛んできて、アンタらが怪我しないようにしてあげる為よ!」
「そうか、ありがとう【不死の魔女】」
「アドル・クリスニッジ…アンタ変わってるね、エーデと何度も殺し合いしたのにさ…」
「でも…今は敵じゃないんだろう?」
「ふんっ!知らない!」
アドルの素直な感謝の言葉に妙に照れくさくなったエーデは、赤くなった顔を見られない様にそっぽを向いた
「みんな…始まるよ」
ミクイの言葉に全員、マルバァス達の方を凝視した
【マルバァスVS2人の魔女】
「【天陣(テンジン)】」
有栖は両手それぞれで、Boost魔法の天陣を描き出した。その2つの天陣を両手首に装着した!そして【浮遊進行(レベテート)】の魔法を掛けることで動きを増し華麗に空中を舞う。フュールも浮遊魔法を使った
「さーて、魅せてもらいましょうか?伝え聞く古の獣神の強さというものを!」
「どうするの?有栖」
「私が牽制とヤツの生命を削るから、フュールがトドメを刺してちょうだい!」
「あら?見せ場を譲ってくれるなんて…いつの間にか優しくなったのね(笑)」
フュールはクスリと笑う。対して有栖は、雄叫びをあげるマルバァスに対して不敵に笑った
有栖は右手をマルバァスに向けると、詠唱どころか呪文の名も口に出さずに巨大な雷の矢と、灼熱の炎の槍を放った
「バジンっ!」マルバァスの魔法防御が、雷の矢の威力を半減させたが、立て続けに向かって来た灼熱の槍の魔法力を削りきれず、マルバァスの頭部に突き刺さった!
「ギョボエェ!!」
ダメージを受けたマルバァスは、口から炎の弾丸を有栖に向けて吐き飛ばし反撃する
「バキンっ!」またも有栖は魔法の名さえも口に出さずに天陣を携えた手で、平手打ちを放つ感じで弾き飛ばした
「行くよ、マルバァス!その強さで私を満足させてみなさい!世界を彩る七精霊よ!その魔法力(チカラ)を古の獣神に叩き込め!【七精守護霊(ハーロウィーン)】」
有栖もフュールやカルーアの様に、この超極大魔法を使った!それもそのはず、この魔法はハイエルフ族の口伝の魔法なので本来、他種族は使えないのだが…
有栖の研究と調査でハイエルフ族の口伝を解明し使えるようにしたものを、彼女が直接フュールに教えてあげた魔法だからだ
「ギョブォォ!」流石に有栖が放つ【七精守護霊(ハーロウィーン)】は、マルバァスに確実なダメージを与えた
「なぁんだ…超極大魔法程度でダメージ、モロ喰らいしちゃうわけ?つまんない!つまんないなぁっ!…もっと私を楽しませない!!」
有栖はマルバァスの身体の中心のほぼ真上に移動した。そして、ソコを中心に円を描くように回転し始めると…
「【七精守護霊(ハーロウィーン)】【七精守護霊(ハーロウィーン)】【七精守護霊(ハーロウィーン)】【七精守護霊(ハーロウィーン)】【七精守護霊(ハーロウィーン)】…」
こともあろうに有栖は超極大魔法を右手から、左手からと交互に何度も打ち出し連射し始めた!
「ギョグアァァッ!!!」
高い魔法耐性と高い回復の術を持っているマルバァスと言えども、超極大魔法…しかも有栖が放つ高い威力で連射されては、背中の貯蔵タンクによる回復も全く追いつかなかった…
その隙にフュールは有栖よりも更に高い位置まで上昇し、長い詠唱を始めて魔力を高めている
「ほらほら、どうしたの?古の獣神さんっ!息が上がってきてるわよ!」
マルバァスを圧倒する有栖だが、マルバァスは数百メートルイッキにジャンプして距離を取ると魔力を溜め始めた
「何をする気?」
有栖はソッと目を閉じた。そして周囲の空間に意識を接続(リンク)する
「なぁるへそ!雷撃の雨あられってヤツね!」
有栖は大気中の残像思念を読んだのだ。先程、マルバァスがドレイク達に放った時の、ソレを見たミンク達の考えた思考の残りを読み取ったのだ。攻撃していた両腕の魔法力をキャンセルし、別の色を放つ魔法力を溜め始めた
【消去障壁(ソロモンフィード)!】
すると、有栖の目の前に幅2メートル、縦5メートルの眩く輝く光の盾が現れた
マルバァスは先程、広範囲に放った雷の嵐を今度は、有栖に一点集中する形で範囲を極小にして彼女を狙い放った!
のだが…雷の嵐は、有栖が出した魔法の盾に触れると、何もなかったかの様に消えていく
【山の上】
「なに、アレ?雷の嵐が…勝手に消えていく?」
ミクイを始め見ているワイバーン姉妹も、何がどうなっているのか?理解が全然追い付かなかった
「アレが徳川有栖を【消去の魔女】と言わせる彼女のオリジナル魔法。世界でタダ1人、彼女だけが使える最強の盾にして最強の武器よ…エーデも見るのは初めてだけど…」
とは言え、エーデもレベルが高過ぎる戦闘になんとか呑まれる事なく、解説するのが精一杯だった。エーデの顔の側面を冷や汗が絶えず流れ落ちている
まもなく、かつて【最強】と【最高】と言われた2人の魔女が、古の獣神を仕留めにかかろうとしている
続く
「後は私たちが何とかするから、あんた達は邪魔になるないようにアドル達の所で見てなさいな」
そう言うと有栖は転移用の魔法陣を展開した。ミンクやアリス達4人は、その中に入れられた
「そーよ、邪魔なのよ!」
「エーデ貴方もよ!私達の強さを見てジックリ研究しなさい」
「えっ?えぇ、そんなぁ!」
有栖はカルーア達4人と一緒に、エーデもアドル達の方に転移させた
「それじゃやろうか?フュール!」
「貴方と一緒に戦うのって、そう言えば初めてね」
「足、引っ張んないでよ♪」
「はっ!誰が?ふふふ♬」
2人は起き上がるマルバァスを見つめながら、魔法力を溜めフワリと宙に舞い上がった
【3km離れた山の上】
「ドシン!」有栖に転移させられた5人が、アドル達の前に現れた
「あいたぁ!」
「不死の魔女!?」
「どうしたんだい、キミは向こうに居るんじゃないのかい?」
「アンタ、うっさいわね!」
「ゲシッ!」また迂闊に余計な事を言った優輝は、今度はエーデに蹴られてしまう
「あ、あれよ!…その、激しい戦いになるから、えっと…流れ弾がコッチに飛んできて、アンタらが怪我しないようにしてあげる為よ!」
「そうか、ありがとう【不死の魔女】」
「アドル・クリスニッジ…アンタ変わってるね、エーデと何度も殺し合いしたのにさ…」
「でも…今は敵じゃないんだろう?」
「ふんっ!知らない!」
アドルの素直な感謝の言葉に妙に照れくさくなったエーデは、赤くなった顔を見られない様にそっぽを向いた
「みんな…始まるよ」
ミクイの言葉に全員、マルバァス達の方を凝視した
【マルバァスVS2人の魔女】
「【天陣(テンジン)】」
有栖は両手それぞれで、Boost魔法の天陣を描き出した。その2つの天陣を両手首に装着した!そして【浮遊進行(レベテート)】の魔法を掛けることで動きを増し華麗に空中を舞う。フュールも浮遊魔法を使った
「さーて、魅せてもらいましょうか?伝え聞く古の獣神の強さというものを!」
「どうするの?有栖」
「私が牽制とヤツの生命を削るから、フュールがトドメを刺してちょうだい!」
「あら?見せ場を譲ってくれるなんて…いつの間にか優しくなったのね(笑)」
フュールはクスリと笑う。対して有栖は、雄叫びをあげるマルバァスに対して不敵に笑った
有栖は右手をマルバァスに向けると、詠唱どころか呪文の名も口に出さずに巨大な雷の矢と、灼熱の炎の槍を放った
「バジンっ!」マルバァスの魔法防御が、雷の矢の威力を半減させたが、立て続けに向かって来た灼熱の槍の魔法力を削りきれず、マルバァスの頭部に突き刺さった!
「ギョボエェ!!」
ダメージを受けたマルバァスは、口から炎の弾丸を有栖に向けて吐き飛ばし反撃する
「バキンっ!」またも有栖は魔法の名さえも口に出さずに天陣を携えた手で、平手打ちを放つ感じで弾き飛ばした
「行くよ、マルバァス!その強さで私を満足させてみなさい!世界を彩る七精霊よ!その魔法力(チカラ)を古の獣神に叩き込め!【七精守護霊(ハーロウィーン)】」
有栖もフュールやカルーアの様に、この超極大魔法を使った!それもそのはず、この魔法はハイエルフ族の口伝の魔法なので本来、他種族は使えないのだが…
有栖の研究と調査でハイエルフ族の口伝を解明し使えるようにしたものを、彼女が直接フュールに教えてあげた魔法だからだ
「ギョブォォ!」流石に有栖が放つ【七精守護霊(ハーロウィーン)】は、マルバァスに確実なダメージを与えた
「なぁんだ…超極大魔法程度でダメージ、モロ喰らいしちゃうわけ?つまんない!つまんないなぁっ!…もっと私を楽しませない!!」
有栖はマルバァスの身体の中心のほぼ真上に移動した。そして、ソコを中心に円を描くように回転し始めると…
「【七精守護霊(ハーロウィーン)】【七精守護霊(ハーロウィーン)】【七精守護霊(ハーロウィーン)】【七精守護霊(ハーロウィーン)】【七精守護霊(ハーロウィーン)】…」
こともあろうに有栖は超極大魔法を右手から、左手からと交互に何度も打ち出し連射し始めた!
「ギョグアァァッ!!!」
高い魔法耐性と高い回復の術を持っているマルバァスと言えども、超極大魔法…しかも有栖が放つ高い威力で連射されては、背中の貯蔵タンクによる回復も全く追いつかなかった…
その隙にフュールは有栖よりも更に高い位置まで上昇し、長い詠唱を始めて魔力を高めている
「ほらほら、どうしたの?古の獣神さんっ!息が上がってきてるわよ!」
マルバァスを圧倒する有栖だが、マルバァスは数百メートルイッキにジャンプして距離を取ると魔力を溜め始めた
「何をする気?」
有栖はソッと目を閉じた。そして周囲の空間に意識を接続(リンク)する
「なぁるへそ!雷撃の雨あられってヤツね!」
有栖は大気中の残像思念を読んだのだ。先程、マルバァスがドレイク達に放った時の、ソレを見たミンク達の考えた思考の残りを読み取ったのだ。攻撃していた両腕の魔法力をキャンセルし、別の色を放つ魔法力を溜め始めた
【消去障壁(ソロモンフィード)!】
すると、有栖の目の前に幅2メートル、縦5メートルの眩く輝く光の盾が現れた
マルバァスは先程、広範囲に放った雷の嵐を今度は、有栖に一点集中する形で範囲を極小にして彼女を狙い放った!
のだが…雷の嵐は、有栖が出した魔法の盾に触れると、何もなかったかの様に消えていく
【山の上】
「なに、アレ?雷の嵐が…勝手に消えていく?」
ミクイを始め見ているワイバーン姉妹も、何がどうなっているのか?理解が全然追い付かなかった
「アレが徳川有栖を【消去の魔女】と言わせる彼女のオリジナル魔法。世界でタダ1人、彼女だけが使える最強の盾にして最強の武器よ…エーデも見るのは初めてだけど…」
とは言え、エーデもレベルが高過ぎる戦闘になんとか呑まれる事なく、解説するのが精一杯だった。エーデの顔の側面を冷や汗が絶えず流れ落ちている
まもなく、かつて【最強】と【最高】と言われた2人の魔女が、古の獣神を仕留めにかかろうとしている
続く
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