241 / 295
イシス王国&ドルイド王国編
初めての来訪者
しおりを挟む
【一条建設】
「お父さん?…やっぱり、またお兄さんの部屋に来ていたのね」
「あぁ、その…つい、気になってな」
私の名前は【一条優香】地元の中学に通う3年生。お父うさんは、この三重県では高い評価と信頼を得ている一条建設の社長をしています。去年までは飛ぶ鳥を叩き落とす勢いって言うのかな?三重県の建設業に一条有り!とまで言われていたのだけど…今年の春、事件は起こったの…ちょうど、学校帰りのこの時間…だいたい16時の事だった
三重県では25年周期で神隠し事件が起きているらしいの。50年前、剣道でその名を全国…いえ、その道の人なら国外でも知る人が居るという【沖田道場】の長女の沖田小町さんが、ちょうどこのくらいの時間、轟音と共に落雷が道場に落ちた時、姿を消したらしいの!
市内のほぼ全員が知っている程の大きな音が鳴り響いたらしいの。けれど、そんな落雷だったにも関わらず道場は一切無傷だったし、火災も無く死傷者も居なかったらしいの。ただ沖田小町さんは、その時から行方不明となったの…
それから25年後…沖田さんの神隠しの事など市民の記憶から消えていた頃、この街に天才少女現る!と噂になっていた少女が居たらしいの
彼女は小学生のうちから、かなり成績優秀な少女だったらしいのだけど。その頃、両親が営むIT系企業の業績が大きく傾いたらしいの。悩み苦しむ両親を見て何かを感じたのか?ひとり娘の彼女はヤル気を出して、中学から伝説を残したんだって
なんと!中学在籍中の彼女は、全ての教科のテストにおいて100点満点で卒業したらしいの
最初はただ学校の噂程度に過ぎなかったのだけれど…途中から教師たちにカンニングを疑われ、彼女のクラスだけ試験中は2人の教員で監視…
正確に言えば、彼女がカンニングしないか監視を始めたらしいのだ。しかし、彼女は何事も無いように全てのテストで満点を出し続けた
彼女が2年生になった頃には彼女の学力は疑われなくなり、彼女の満点記録が何時まで続くのか?その話題で持ち切りになったの
そして彼女は、1度も満点以外を出さずに卒業した。そんな彼女はマスコミ報道を通じて世界にその名を轟かせたらしいの
なぜなら彼女は、中学2年生頃からIT系企業を営む両親にもその頭脳を買われその会社でアドバイザーとなり、両親の会社を完全に生まれ変わらせたからなんだって。ゆくゆくは彼女が社長となり、その会社を牽引して行くと期待されていたらしいの
けれど…沖田さんの事件からちょうど25年後、またも伊勢市に記録的な大きい落雷が落ちた
県外の優秀な高校に入る筈だった彼女【徳川有栖】も神隠しにあい、行方不明となってしまったらしいの
そして今年、25年が経過したこの街で、また誰かが神隠しにあうのでは?との噂が広まり街は騒然としていたの
15歳だった小町さん、同じく15歳だった有栖さん。2人とも女性だった事から、今年もそれくらいの年齢の何かに秀でた女性が神隠しにあうのでは?と思われていたの。けど…
私の兄の優輝は剣道で全国大会に出られるか?程度の腕前はあったのだけど…同級生の沖田さんの息子、宗一郎さんに負け中学最後の全国を逃したの…
学業は残念な兄だったのでその敗北から立ち直れず、高校に行かず引きこもりになってしまったの
数ヶ月後、お父さんからこっぴどく叱られ、学校に行かないのなら。と父の仕事の手伝いをしていた
私、優香は特に秀でた箇所は無い普通の中学3年生。それでも父は、万が一があるかも知れないからと、常に私の事を心配してくれていた
「今年も神隠しは起きるのか?」
「今年はどんな才女が消えるのか?」
街ではそんな話で持ち切りだった
「二度あることは三度あった」
今年の春も伊勢市内に響き渡る大きな雷が落ちた!当然、街は騒然とした。しかし今年消えたのは何故か、私の兄さんだった…それから父は変わってしまったの
今でも仕事の依頼は多いが、兄さんが神隠しに合うまでの勢いは無くなってしまったの。お父さんは毎日この時間になると、兄さんの部屋を訪れ兄さんの不在を確認している。私はそんなお父さんの背中が凄く寂しく見えた
「優香…優輝は明日には帰ってくるかなぁ?」
お父さんは毎日毎日、私にこの質問をする。何故今年に限って男であるウチの兄さんが神隠しに選ばれたのか?兄さんの行方不明から約4ヶ月がたった今も、街はまだその話で持ち切りなの
お父さんも私も、その話の渦中の人であり2人とも精神的に参っていたの。しかし、神隠しは25年毎に必ず起きているけれど…帰った者は1人も居ない。私が精神的にお父さんを支えなければならないの…
「しっかりしてよお父さん!なんで、お兄さんが神隠しに会ったのかは分からないけど…戻った人は居ないの!兄さんが居なくなったのは私も悲しいけど…それでも…頑張って生きていこうよ…」
私は感情が昂(たかぶ)ってしまい、お父さんの前で涙を流していた。そんな私を見つめてお父さんは、大きく深呼吸して私の肩に手を置いた
「すまなかった!…優輝の分もお父さんと頑張ろう、な!」
私の母は身体の弱い人だったらしく、私を産んだのが原因でこの世から去ったらしいの。その分、家族3人で幸せに!と頑張っていた中での予想外の兄さんの神隠し事件。お父さんも私も強がりを言ってみたが、精神的にはボロボロだったの
「お父さん、明日からはこの部屋に来るのは辞めるよ。その分、仕事頑張るからな!」
お父さんなりの私への気遣いなのだと思った。私は兄さんの部屋のドアを閉めた
「一条家、再スタート記念日だ。今日は久しぶりに何処か外食に行かないか?」
「うん!私もそんな気分だったの、美味しい店をお願いするね」
私は父の想いに応え、精一杯元気さを振り撒いた。私達は玄関に鍵をし、父の車で外食に出掛けようとした。まさにその時だった!
「ガラガラ…ビシャーンッ!!!」
伊勢市に4度目の事件が起きた!
車のエンジンを掛けたその直後、神隠し事件を合図する落雷が再び我が家を襲った!
「そんな…馬鹿な…どうしてまた…」
車から降りた私とお父さん、間違いなく落雷は我が家に落ちたハズなのに…またしても、我が家は無傷だった。お父さんは呆然とその場に立ち尽くしていたけれど、私は何か胸騒ぎがして兄さんの部屋へ駆け出した!
……………………………………………
「ガチャ!」私は恐る恐る、兄さんの部屋のドアを開けた
「だ、誰か居るの?」
「ふえぇぇぇ…ここ何処ぉ?貴方はだぁれ?」
兄さんの部屋に、見た事もない私と同じ年くらいの女の子が部屋の中央に座り、部屋の中を落ち着かない様子でキョロキョロ見渡していた
続く
「お父さん?…やっぱり、またお兄さんの部屋に来ていたのね」
「あぁ、その…つい、気になってな」
私の名前は【一条優香】地元の中学に通う3年生。お父うさんは、この三重県では高い評価と信頼を得ている一条建設の社長をしています。去年までは飛ぶ鳥を叩き落とす勢いって言うのかな?三重県の建設業に一条有り!とまで言われていたのだけど…今年の春、事件は起こったの…ちょうど、学校帰りのこの時間…だいたい16時の事だった
三重県では25年周期で神隠し事件が起きているらしいの。50年前、剣道でその名を全国…いえ、その道の人なら国外でも知る人が居るという【沖田道場】の長女の沖田小町さんが、ちょうどこのくらいの時間、轟音と共に落雷が道場に落ちた時、姿を消したらしいの!
市内のほぼ全員が知っている程の大きな音が鳴り響いたらしいの。けれど、そんな落雷だったにも関わらず道場は一切無傷だったし、火災も無く死傷者も居なかったらしいの。ただ沖田小町さんは、その時から行方不明となったの…
それから25年後…沖田さんの神隠しの事など市民の記憶から消えていた頃、この街に天才少女現る!と噂になっていた少女が居たらしいの
彼女は小学生のうちから、かなり成績優秀な少女だったらしいのだけど。その頃、両親が営むIT系企業の業績が大きく傾いたらしいの。悩み苦しむ両親を見て何かを感じたのか?ひとり娘の彼女はヤル気を出して、中学から伝説を残したんだって
なんと!中学在籍中の彼女は、全ての教科のテストにおいて100点満点で卒業したらしいの
最初はただ学校の噂程度に過ぎなかったのだけれど…途中から教師たちにカンニングを疑われ、彼女のクラスだけ試験中は2人の教員で監視…
正確に言えば、彼女がカンニングしないか監視を始めたらしいのだ。しかし、彼女は何事も無いように全てのテストで満点を出し続けた
彼女が2年生になった頃には彼女の学力は疑われなくなり、彼女の満点記録が何時まで続くのか?その話題で持ち切りになったの
そして彼女は、1度も満点以外を出さずに卒業した。そんな彼女はマスコミ報道を通じて世界にその名を轟かせたらしいの
なぜなら彼女は、中学2年生頃からIT系企業を営む両親にもその頭脳を買われその会社でアドバイザーとなり、両親の会社を完全に生まれ変わらせたからなんだって。ゆくゆくは彼女が社長となり、その会社を牽引して行くと期待されていたらしいの
けれど…沖田さんの事件からちょうど25年後、またも伊勢市に記録的な大きい落雷が落ちた
県外の優秀な高校に入る筈だった彼女【徳川有栖】も神隠しにあい、行方不明となってしまったらしいの
そして今年、25年が経過したこの街で、また誰かが神隠しにあうのでは?との噂が広まり街は騒然としていたの
15歳だった小町さん、同じく15歳だった有栖さん。2人とも女性だった事から、今年もそれくらいの年齢の何かに秀でた女性が神隠しにあうのでは?と思われていたの。けど…
私の兄の優輝は剣道で全国大会に出られるか?程度の腕前はあったのだけど…同級生の沖田さんの息子、宗一郎さんに負け中学最後の全国を逃したの…
学業は残念な兄だったのでその敗北から立ち直れず、高校に行かず引きこもりになってしまったの
数ヶ月後、お父さんからこっぴどく叱られ、学校に行かないのなら。と父の仕事の手伝いをしていた
私、優香は特に秀でた箇所は無い普通の中学3年生。それでも父は、万が一があるかも知れないからと、常に私の事を心配してくれていた
「今年も神隠しは起きるのか?」
「今年はどんな才女が消えるのか?」
街ではそんな話で持ち切りだった
「二度あることは三度あった」
今年の春も伊勢市内に響き渡る大きな雷が落ちた!当然、街は騒然とした。しかし今年消えたのは何故か、私の兄さんだった…それから父は変わってしまったの
今でも仕事の依頼は多いが、兄さんが神隠しに合うまでの勢いは無くなってしまったの。お父さんは毎日この時間になると、兄さんの部屋を訪れ兄さんの不在を確認している。私はそんなお父さんの背中が凄く寂しく見えた
「優香…優輝は明日には帰ってくるかなぁ?」
お父さんは毎日毎日、私にこの質問をする。何故今年に限って男であるウチの兄さんが神隠しに選ばれたのか?兄さんの行方不明から約4ヶ月がたった今も、街はまだその話で持ち切りなの
お父さんも私も、その話の渦中の人であり2人とも精神的に参っていたの。しかし、神隠しは25年毎に必ず起きているけれど…帰った者は1人も居ない。私が精神的にお父さんを支えなければならないの…
「しっかりしてよお父さん!なんで、お兄さんが神隠しに会ったのかは分からないけど…戻った人は居ないの!兄さんが居なくなったのは私も悲しいけど…それでも…頑張って生きていこうよ…」
私は感情が昂(たかぶ)ってしまい、お父さんの前で涙を流していた。そんな私を見つめてお父さんは、大きく深呼吸して私の肩に手を置いた
「すまなかった!…優輝の分もお父さんと頑張ろう、な!」
私の母は身体の弱い人だったらしく、私を産んだのが原因でこの世から去ったらしいの。その分、家族3人で幸せに!と頑張っていた中での予想外の兄さんの神隠し事件。お父さんも私も強がりを言ってみたが、精神的にはボロボロだったの
「お父さん、明日からはこの部屋に来るのは辞めるよ。その分、仕事頑張るからな!」
お父さんなりの私への気遣いなのだと思った。私は兄さんの部屋のドアを閉めた
「一条家、再スタート記念日だ。今日は久しぶりに何処か外食に行かないか?」
「うん!私もそんな気分だったの、美味しい店をお願いするね」
私は父の想いに応え、精一杯元気さを振り撒いた。私達は玄関に鍵をし、父の車で外食に出掛けようとした。まさにその時だった!
「ガラガラ…ビシャーンッ!!!」
伊勢市に4度目の事件が起きた!
車のエンジンを掛けたその直後、神隠し事件を合図する落雷が再び我が家を襲った!
「そんな…馬鹿な…どうしてまた…」
車から降りた私とお父さん、間違いなく落雷は我が家に落ちたハズなのに…またしても、我が家は無傷だった。お父さんは呆然とその場に立ち尽くしていたけれど、私は何か胸騒ぎがして兄さんの部屋へ駆け出した!
……………………………………………
「ガチャ!」私は恐る恐る、兄さんの部屋のドアを開けた
「だ、誰か居るの?」
「ふえぇぇぇ…ここ何処ぉ?貴方はだぁれ?」
兄さんの部屋に、見た事もない私と同じ年くらいの女の子が部屋の中央に座り、部屋の中を落ち着かない様子でキョロキョロ見渡していた
続く
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる


