上 下
150 / 464
第8章 現実と新世界と…編

…ザザ…こちらカナエ、対人戦強化の為… P…ザザ…ンに潜伏中…

しおりを挟む
キャンペーン期間中…… 眷属と親睦を深めました(ガチバトルで!)。

深めた後の食事会も楽しかったので、そろそろ…… スキル上げの為に行動を開始します!

(こちらカナエ、興奮を持て余す!)

(落ち着いて…… 待機だ)

(了解!)

今、私は…… ジノさんと二人で、PKクランに潜入捜索中です♪

きっかけは……

 ・
 ・
 ・

 ~ 数時間前の冒険屋 地下バーの個室 ~

「「「「「PKクランに潜入!?」」」」」

「ああ、運営とレオンからの依頼でな…… 極秘で頼む」

「運営からも…… ですか?」

「今回は、被害者からのたれ込みが有ってな…… 新規プレイヤーが騙されて、PKクラン入りしてるらしい。それの潜入調査と被害者の救出が依頼だ」

「なるほど、それで私達ですね?」

「ああ…… 今回は、先ず潜入しないと始まらない。レオンやデンライじゃあ…… 目立つからな」

「私なら【闇移動】で潜入できそうですね……」

「カナエちゃんなら、救出も何とかできるだろう? Lv上げに…… どうだい?」

「行きます♪」

 ・
 ・
 ・

 ~ とあるPKクランの拠点 ~

で、PKクランの物陰から…… だだいま、任務継続中です。

「おい、ボスは何処だ?」

「新入りのお守りと指導中だ」

ボス? クランリーダーかな?…… は居ないみたいだね。普通クランハウスに潜入は出来ないんだけどね……

今回のPKクランは拠点扱いで、クランハウスじゃないので…… 例外です。

明らかに拉致監禁の犯罪行為をしているし、今回は運営からの迷惑プレイヤーの断罪依頼なので…… 家宅捜索の警察扱いみたいなもの遠慮はしません!

「あいつ等は…… どうしてる?」

「地下牢の中だ。クランに入った時点で復活も此処だからな…… 逃げられんさ」

「だな。たく…… ミスったぜ。Lvアップアイテムにトラップがあるとは」

「あいつ等、どうするんだ?」

「ボスには内緒で、俺が育てるさぁ」

「そんなの可能か?」

「なぁにぃ…… 一度殺れば…… 目覚める奴も出るさ。俺達の様にな……」

「危ない奴だな…… せいぜい頑張んな、ボスに見つかって殺されない様になぁ」

「ああ…… 肝に命じとくぜ……」

「どうした?」

「…… いや、気のせいだ」

加害者発見! ボス…… クランリーダーは知らないみたいね? 被害者は地下牢か……

(ジノさん、加害者発見! 被害者は地下牢に居るみたいです)

(了解…… 加害者は俺が引き受ける。カナエちゃんは被害者の救出を頼む)

(了解です! 地下牢に向かいます)

(気を付けてな)

(はぁい♪)

私は、【闇移動】のまま地下に向かった。

 ・
 ・
 ・

 ~ 地下牢 ~

「こんにちは、みなさん」

「「「「「な!?」」」」」

地下牢の天井の影から、首を出して挨拶。

地下牢に居る人達が驚いて固まったので…… 今のうちに確認を…… なるほどなるほど……

「助けに来ました。今から脱出の準備をしますね」

「えっ…… 助け?」「救援?」「出れるの?」

地下牢の人達が困惑する中…… 私は【刻印術】で床に転移陣を刻む。

転移先は…… 王都の騎士練習場だ。

デンライ君達が待機してるので、問題ないだろうね。

「さあ、こちらへ」

繋がった証拠に、せっちゃん達が転移して来て誘導を開始……

ガッキ~ン!

「一応、聞くけど…… 何のつもり?」

地下牢の人達が転移し始めると…… その中の1人が攻撃して来たので弾く!

「邪魔しないでよ。せっかく捕まったふりをして、騙してたのに」

「貴女…… PKクランの人?」

「違うよ。私はソロ…… 私はねぇ…… スプラッターなサイコサスペンスホラーが大好きなの…… でもね…… 年齢的にグロ規制が掛かるの…… だから、全員騙して…… 驚いて恐怖する様を見たかったのに…… 邪魔しないでよ!」

おっと、被害者に紛れて…… ヤバイ子を発見してしまった…… ガン!

「させると思う?」

ヤバイ子が転移陣を狙ったので障壁で防ぐ!

「じゃぁまぁ~!」

ヤバイ子が力を込める! 私は避けて勢いを利用して、転移陣の反対側にヤバイ子を投げ飛ばす!

「(ジノさんには通じなかったけど……)うん♪ 上手く投げれた!」

「カナエさん! 全員、転移しました!」

「せっちゃん、行って…… 転移陣の破壊よろしく」

「…… 了解しました」

せっちゃんが…… 一瞬、心配そうに私を見たけど…… 返事をして転移陣に消えた。

「さぁ…… 続きをしようか?」

転移陣の光が消えたのを確認して、ヤバイ子に集中する。

「馬鹿にしてぇ~!」

ヤバイ子は…… 神眼で鑑定した結果はドワーフで、職業ジョブが戦士の女の子。

年齢は…… リンちゃん達より上かな? グロ規制の話から中学生ぐらいだと思うけど…… ドワーフにしては速い? スキルかな?

「ぐっ! この~!」

振りかぶったバトルアックスを受け流して、投げ飛ばす…… ヤバ! 楽しい~♪

身長が近いからかな? 投げやすく、体術が使いやすい♪

何より、よく知らないから先読みがしづらい!

「くっ!」

受け損なってダメージを受ける…… 追撃が来る!

「がっ!」

相手が大振りになったので…… カウンターで投げる!

「この~! 笑うな!」

私…… 笑ってるの? そう言えば…… こんなに動いた感じは久しぶりだ……

「やぁ! ぎゃあ!」

ムキになって向かって来るドワーフの女の子に…… 感謝を込めて投げ飛ばす!

「なんなのよ! もうぉ~!!」

そう言う攻防を繰り返している内に…… ドワーフの女の子の目が涙目に!?

あっ…… やり過ぎた。

ドッゴ~ン!

どうしようか困ったところに、天井が崩れ落ちた!?

「あっ、ごめん。巻き込んだか?」

崩れ落ちた時の粉塵が晴れると…… ジノさんが上に居たPKを踏ん付けて居た。

ちなみに、ドワーフの女の子は漫画みたいに逆立ちで埋まってました。

パンツの肉球マークが…… 可愛いです。

しおりを挟む

処理中です...