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第12章 夢をほぼ叶えし混沌神な女神妖精は…… 新たなユメを見る!?編

擬似ハーレム? ヒーローに…… 天使な嫁が現れた!? カナエのサブアバター【ユメ】誕生

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「ジノさんも来てたんですか?」

「ああ…… とりあえず、服を着てくれ……」

「あれ? 裸だ。何で? 初期装備は?」

玉子型カプセルベッドから上半身を起こした【ユメ】の身体の【カナエ】は、ジノに気付いて話しかけたが……

その姿は…… 全裸でした。

「動じないのね?」

カナエが裸のユメの身体で、小首を傾げていると……

ジノにアバターとは言え、肌をさらして平然としているユメカナエに、麗華がちょっと驚く。

「現実で、いろいろ見られてますから…… ねぇ~ジノさん?」

「いや…… 身長以外は、ほぼ別人だから…… 早く服を着てくれ」

「え~っと、こちらをどうぞ……」

「ありがとう。せっちゃん、この姿の時には、ユメって呼んでね」

「わかりました。ユメ様」

身体が別人のサブアバター【ユメ】の裸体に、ジノが目のやり場に困っていると…… せつながユメに白いワンピースを渡した。

「ごめんごめん、所持品の引き継ぎでアバターの装備を誤認するバグだわ。もう修正したから大丈夫よ」

麗華の言葉の後、ユメの身体に着たワンピースの下に初期装備の衣服が現れた。

「重ね着になっちゃった……」

せつなに渡された白いワンピースを脱ぐと……

初期装備の【布のワンピース】と【布のハーフパンツ】に【サンダル】を装備した姿のユメは、玉子型カプセルベッドから降りる。

「あれ? 羽が消えた? 姿が人種族に安定したのかな?」

「混血とは言え、人種族だからね…… 飛行スキルを取得したでしょ? たぶん、飛んだりしたら現れるわよ」

「う~ん…… 仕草とかは一緒なのに、見た目が別人だから…… 不思議な感じだな」

「リアルの私とカナエにユメ…… 別の身体をした嫁の姿が3人ですからねぇ…… ジノさんの擬似ハーレム?」

「あら~♪ 良かったわね? ヒーローさん。可愛い嫁が増えたわよ♪ 姿が違うだけだから…… イメージプレイ? それともコスプレになるのかしら?」

「おい……」

「あっ、ど、動作確認も済んだし…… 私は戻るわね。もし、不具合があったら連絡してね」

「あ、ずるい! 逃げた!」

ジノの空気を読んだ麗華が逃げだし、ジノにユメとせつなが残された。

「さあ…… 旦那をからかう悪いお嫁さんにお仕置きの時間だな? 新しい身体のならしに、Lv上げを兼ねたモンスター狩りをしようか?」

「いや…… あの…… ですね……」

「ユメ様……」

「せっちゃん、たす……」

「ユメ様、旦那様、お気を付けて」

「うむ、行って来る」

「ノォ~~~!?」

ジノにドナドナされるユメを…… せつなは見送って、生徒達の監視に戻るのだった。

 ・
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 ~ 十神学園強化合宿キャンプ地 神魔の森 ~

「ぎゃあぁぁぁぁぁ!」

「だずげでぐれ~!」

森の奥から…… カタリナカナエに絡んだ問題児4人組が走って逃げていた。

『グゥ……ウォォォォォォォン!』

その4人を追う様にして、巨大な魔物達が現れる!

「何だ!」

「生徒が4人、巨大な魔物達に追われています!」

「馬鹿が! 彼奴等…… 奥の縄張りを荒らし回ったな?」

「ヤバイな…… あの先に騎士団の野営地があるぞ」

「止めるぞ。デンライ!」

「おう!」

ブオ~ン!
「「!?」」

「きゃあぁぁぁ!!!」

「「仮面ヒーローカオス!?」」

問題児4人組を追う巨大な魔物達に、バイクモードのバトラーに跨がったカオスジノが向かう……

「なあ…… レオン……」

「ああ……」

「今さあ…… カオスの前に誰かいたよな?」

「俺にも見えた……」

「「誰?」」

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 ・

「ぎぃやぁぁぁぁ!」

「喰われるぅぅぅ!」

「叫んでないで、走れ!」

「止まったら…… おわり!」

問題児4人が森を抜けて草原を走る! それを追う巨大な魔物達は、邪魔な樹木が無くなり加速した。

「「「「ぎゃあぁぁぁ!!!」」」」

ブオ~ン!
「『クラッシュブレイク!!』」「いっ!? やぁぁぁぁぁ!」

大口を開けた巨大な魔物達が問題児4人組を飲み込もうとした…… 瞬間!

超加速したカオスの跨がるバトラーが巨大な魔物達を、ユメの悲鳴と共に撥ね飛ばした。

「これは何事かな?」

その様子を見ていたレオンとデンライに話しかける女性が現れた。

「これは…… 貴女が神魔の森の〝ダンジョンマスター〟ですね? 御初に御目にかかる。私が現ナインアール王国国王のレオンです」

「うむ、分身体ですまぬが…… 私が、この神魔の森のマスター【アニマ】だ。で、王国よ。これは何事かな?」

「マスターアニマ、貴女の森騒がせてすまないが…… 最近物騒でな。新米達の訓練に貴女の森をお借りしていたのです」

「なるほど…… 古い盟約により、訓練に使うのは構わないが…… ほどほどにな?」

「今回は、予定よりも奥に行き過ぎましたからね…… 盟約を守る為にも、訓練を切り上げようと思います。森を騒がせて申し訳ない」

「巨大な魔物達も増えたから、間引いてくれる分には構わない…… ただ、今度はも少し静かにな」

「なるべくは、そうするとしよう」

「では、帰りはお気を付けて……」

「消えた……」

「あれが…… 神々の争いから生きると言うダンジョンマスターか……」

アニマが森に融ける様に消えるのを、レオンとデンライは見送って……

十神学園の強化合宿キャンプは、終了するのだった。

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