新世界で… 妖精少女は、ロボットを夢見る

第１２章 夢をほぼ叶えし混沌神な女神妖精は…… 新たなユメを見る！？編

謹慎中の混沌神な妖精 外に出してくれないので…… 武装強化します

　～ フェアリーガーデン 実験プラント ～

「ユメの弱点は…… ＭＰの消費が激しいのに、回復する手段がアイテムしか無い事かな……」

「話に聞く感じだと…… その子は混血とは言え、主体が人だからな…… で、その弱点を補う為に…… 俺達を呼んだのか？」

実験的物を作る為に用意された一室に……【テッシン】【千鶴】その付き添いの【イズナ】【ガルジ】そして、【エミリー】【エナ】のカナエの眷属姉妹が居た。

「今の私は謹慎中…… なので、刻印とかはするけど、武器防具の製作を頼みたいの。テッシン君と師匠には、武器と防具のパーツを…… 千鶴ちゃんには、ユメの衣装の強化を頼みたいの」

「なるほど…… 複数の特性を持たせた専用武装を作るのだな？」

「で、具体的な設計図とかは？」

「これなんだ…… けど」

「「「「「「！？」」」」」」

「おいおい……」

「これりゃ…… 核のパーツとなる物は有るのか？」

「〝コレ〟です」

「よく手に入れたな…… 壊れた物は見た事があるが……」

「これを組み込んで作る形で、お願いします。報酬は……〝コレ〟とフェアリーガーデン製の特殊合金で「「やる！」」…… 頼みます」

「任せろ！」

「親父、刃は俺が作る。組み込む為の土台を頼む」

「おうよ！」

早速、製作手順の話を始めると…… ガルジとテッシン親子は、エミリーとエナを共にフェアリーガーデンの鍛冶場へと、出て行った。

「まったく、これだから男は……」

「大丈夫でしょうか？」

「設計データも、ちゃんと持って行ったから…… 大丈夫でしょう？ それよりも、衣装を作るならば採寸は勿論、その子のイメージに合わせないと…… 本人に会わせて！」

「わかりました。これから起こる事は…… まだ秘密にして下さいね？」

「「秘密？」」

千鶴とイズナの前で、カナエからユメにアバターをチェンジした。

「この姿では…… 初めまして、ユメです」

「え、あ、ユメちゃん？」

「まさか、もう実在していたのね…… サブアバター」

「千鶴さん、知ってるんですか？」

「最近ね。くじで謎のアイテムが出たって、噂になっているのよ。アバターを作る時に使用するって、書いてあるアイテムが…… でも、もう使った人が居るとは…… しかも、カナエちゃんがね……」

「あの…… ちょっと、きゃん！？ 胸を揉まないで下さい！」

「カナエちゃんの時より…… 小さいわね？」

「身長に合わせ、身長以外は平均体型に設定しましたから…… あッ、急に触らないで下さい！」

「アンダーと胴回りは、カナエちゃんの時の方が細い…… ちゃんと食べてる？」

「食べてますよ。それに今は…… リアルはお腹ポコリになってきましたから♪」

「そうだったわね…… 私も、あと少しで同じになるけど」

「「えっ！？」」

「こないだ…… 検診したら３ヶ月だって」

「千鶴ちゃん、おめでとう」

「お、おめでとうございます！」

「うふ、ありがとう。うちは、旦那が歳だし…… 早めにね♪」

「先輩の兄弟ですか…… １９歳差ですか？」

「そうね…… 貴女も早く……って、まだ学生だったわ」

「そ、そうです！ 卒業まで早いですよ！」

「「あらあらあら～♪」」

「テッシン君も角に置けませんね」

「まったくね。あの馬鹿の何処が良いのかしら？」

「そ、それよりも、衣装！ 早く採寸を済ませましょう！」

焦るイズナをからかいながら、採寸を済ませて…… 衣装の相談を開始した。

「で、何故？ 初心者シリーズのままなの？」

「それはね。ドロップ率を上げる為にね」

「ドロップ率？ そう言えば、初心者シリーズはボーナスが付いて居たわね」

「でも、その効果って…… Ｌｖ１０くらいまでだった…… はずですよ？」

「それは…… このユメの職業でＬｖ制限解錠してるの」

「そんな事が可能なんですか！？」

「凄いわね…… 何て職業なの？」

「…………イヤー……」

「「はい？」」

「だから…… コスプレイヤーだよ」

「コスプレ？」

「コスプレイヤーって、職業なの？」

「さあ～…… スキルでコスプレを覚えたら、無職からコスプレイヤーになったからね…… わかんないよ」

「そうなの？ でも…… 職業コスプレイヤーなら、遠慮は要らないわね♪」

「えっ…… ちょっ、ちょっと、千鶴ちゃん？ その手は…… 何かな？」

「大丈夫よ…… 可愛い衣装作るから～♪」

「い、いや～！ イズナちゃん、助けて！」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」

「あはん♪ 大丈夫、イズナも経験済みだから～♪」

「いやーーー！」

光の無い目で謝り続けるイズナの前で、千鶴にドナドナされるユメでした。

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「ヒドイ目にあった…… もうお嫁に行けない……」

神々の箱庭で、テーブルに倒れたカナエが愚痴る。

「何を行ってるのよ。既に人妻でしょう♪」

「そうでした」

「で、〝そいつ〟がもう一人のカナエ…… ユメの武器か？」

「そうなの？ 見せて見せて♪」

カナエが仕上げの刻印を施した〝新武装〟に、神々が集まる。

「手持ちの大型魔導銃か？ それにしては…… 色々と付いてるが？」

「槍の様に持つのかな？ 柄が付いてるよ？」

「どんな戦闘職でも使える様に、ギミック満載にしましたから♪」

「せっかくなんだし、ユメの姿で装備し見てよ」

「そうですね……」

カナエが、ユメにアバターをチェンジすると……

「「「「「「「「「おお……」」」」」」」」」

カナエから代わったユメは……

千鶴が作った藍色を主体にした衣装を着て、ガルジとテッシンが金属パーツを作った胸と胴回りに手甲と脚甲の部分鎧を着けていた。