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第12章 夢をほぼ叶えし混沌神な女神妖精は…… 新たなユメを見る!?編

ふぁんとむドリームのお茶会

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「あらあら…… 私の目に狂いは無かった様ね♪」

ふぁんとむドリームの後ろから…… 普段の鬼の角では無く、獅子の耳を生やした千鶴が現れる。

「やはりですか……」

「千鶴姉ちゃんが、何でいるの!?」

「まさか…… このドレス作ったの?」

「はい、私です♪」

「千鶴さんが…… ケーキ泥棒の共犯者!?」

「だから、ケーキは盗んでないからね」

「でも、ふぁんとむって……」

「そのふぁんとむは、12、3年前に流行った少女向け特撮の大人気敵役の名前だから」

「じゃあ…… 犯人は…… 姉?」

「正解」

「ちょっと待て、何で…… エルの事情を知っている?」

ラズリの言葉に、みんなが一斉にふぁんとむドリームを見た。

「あなたは…… だれなの?」

「私は…… ね」

マコを膝から降ろして、カードを取り出すと……

『チェンジモード! 武器を手にして、魔法を使う…… その名は【魔法戦士マジックファイター】』

『チェンジモード!【藍戦天衣】』

普段のユメの姿になるが…… その頭とお尻には、ドラゴンの角と尻尾が生えていた。

「この姿では…… 初めまして、ユメです。そして……」

アバターをチェンジして、カナエの姿に戻る。

「カナ姉ちゃん!?」

「えっ! 変装系スキル?」

「変身系アイテム?」

「違うよ……」

「あ、ミィナさん…… その格好は?」

「聞かないで…… 思い出すから……」

アバターをチェンジしたカナエの後ろから、疲れた顔のミィナが現れるけど……

その格好は体操服にブルマ姿で、頭とお尻には…… 猪の耳と尻尾が生えていた。

リン達が、ふぁんとむドリームに襲われる前に…… 千鶴によって、先にミィナは捕まり…… ふぁんとむドリームの犠牲になっていたのだった。

「みんなも知っていると思うけど…… 新世界のカードゲーム【NEWWORLD】が、現実世界での販売が開始になりました。そのカードゲームにの製品の中には、新世界で使えるアイテムが当たる事があるの…… そのアイテムの中に〝アバター生成器〟って言うアイテムがあってね……」

カナエは、これまでのユメが生まれた経緯を、リン達に説明した。

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「つまり、特殊なアイテムを使うと…… 新世界で遊べる身体が増えるって事?」

「そう言う事♪ だから…… この姿ユメの時も、よろしくね♪」

カナエから再び、ユメにアバターをチェンジし改めて、ユメが自己紹介をした。

「職業は、コスプレイヤーです」

「こすぷれいやー?」

「え~と…… その職業の格好をすると、その職業のスキルが使える職業の事…… かな? 新世界の中だけだけどね♪」

「それって…… 強くない?」

「でも、称号やスキルに衣装が無いと…… 弱いけどね」

「前提条件が…… 中々に酷しいですね。初心者には、衣装を揃えるだけで辛いでしょうに……」

「それで…… ユメの紹介の為に、私達を呼んだの?」

「それもあるけど…… この子達の為に呼んだの」

「「「「「「きゃ~♥ かわいい~♥」」」」」」

ユメがマコを前に出すと…… マコが抱いている〝ある物〟にリン達が黄色い悲鳴を上げた。

「何、この可愛い子犬は!? この子犬…… 羽がある!?」

「こっちには、子猫もいるよ♪」

「この子達は【精霊獣】…… 元は、あのピンクの赤ちゃんモンスター達のドロップアイテムの…… 毛皮なの……」

「アレね…… でも、そのドロップアイテムをどうしたら…… こんな可愛い子達になるの?」

「それは…… この姿が関係してるの」

ユメの背中に、白い翼が現れる。

「羽が…… ユメは天使族なの?」

「いいえ、ミィナと同じで…… 天使と精霊の因子を持つ人族よ」

「なら……〝血統覚醒〟?」

「私の場合は……〝天使化〟と〝精霊化〟で、血統覚醒では無いの。この天使の力で毛皮を浄化し…… 精霊の力を与えるかたちになってね…… そしたら、毛皮から精霊獣が生まれたの」

「獣の身体をした精霊…… 初めて見る……」

「かわいい♥ でも…… すごい集まって来るよ? なんで?」

「称号の【愛でる者】の効果だね。マコちゃんにも、直ぐになついたから…… この事を教え様と思った時にね……」

「みんなの衣装を作った私がいたの♪」

「それで…… この格好ですか……」

「まぁ~ね♪ で、ユメの事は、ないしょにして精霊獣の事を男子に教えてね」

「ないしょに?」

「私がユメなのは、ジノさんしか知らないからね。しばらく秘密にしてね」

そう言って…… ユメが悪戯っ娘の顔で笑う。

しかし、他の女子メンバーも似た顔で微笑むのだった。

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 ~ トイボックスのクランハウス 冒険屋 ~

「「「「「かわゆぃ~♥」」」」」

冒険屋のカフェレストランは…… 動物カフェと化していた。

リン達になついた精霊獣は、リン達にくっ付いて冒険屋に住み着く様になり……

カナエの連れて来たメイド系と執事系に進化したモンスターや、日ノ本のぼうけん屋から来た座敷童などの妖怪達に、住み込みの緑人のメイド達が……

自分達の姿に確信したアンが、ユメから譲り受けたアバターアクセサリーで……

それぞれのけもミミを生やして、接客するので……

「良い…… 俺…… 連泊する!」

男性客はメイド達に、女性客は精霊獣達に殺到するのだった。

そして……

「いらっしゃいませ。ご主人様♪」

「いらっしゃいませ。お嬢様」

「なぁ…… ジノさん……」

「何だ…… デンライ……」

「アレは…… 良いのか?」

「それは…… 本人達と国のお偉いさん達の問題だな……」

執事とメイドの格好をしたレオン王とセルフィナ王妃が……

希に…… 笑みを浮かべて、接客しているのだった。

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