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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

新製する双機神

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 ~ ナインアール王国内 荒野地帯のフェアリー工房の研究所 ~

「今日は、コックピットブロックと動力部の最終調整ね♪」

『『りょうかい!』』

その日モナ達は…… 消滅した試作型ジェミニオンのデータを検証し、回収した脱出用戦闘機にもなるコックピットブロックと動力部の心臓部を強化発展させた物の起動実験をしていた。

「新型機の機体が完成していないから、カノンくん達のフェアリータイプをカスタムしたけど…… 試作型で動かしたからか? 動力部が安定しているから、動作確認とシステムチェックだけだからね」

『は~い♪』

『了解、もう起動させて大丈夫?』

「うん、念の為に関節部には神力を貯めるバッテリーを増設してるから、コックピットまわりの神力の通しを見てみて」

『『りょうかい』』

カノンとカンナが起動させると…… 補助動力で待機中だったフェアリー型のカスタム機の関節部が徐々に発光し始める。

「起動を確認…… 試作型の時よりも動力部が安定している? なんで?」

『これ…… すごいよ!』

『うん…… 前のは無理にひっぱられる感じだったけど、今回はすんなりと流せるし…… 機体からも力が流れて来る?』

「循環して増幅してるのかな? カノンくんとカンナちゃんが持ってきた結晶を核にした炉心型の神力エンジン……〝神核エンジン炉〟も安定してるし…… このまま接続実験に入るよ?」

『この機体でやるの?』

『積み換えないで大丈夫?』

「改修型ジェミニオンの機体は、組み上がってるんだけど…… 各部のチェック中なの。このまま接続時のデータ検証に問題無ければ、コックピットブロックごと各機体に組み込んで動作確認の最終チェックすれば完成かな? だから、このまま接続実験もよろしくね?」

『『りょうかい』』

「じゃあ…… 2機の神核エンジン炉の接続を開始!」

試作型の時とは違い、2機の機神に別れて搭載された動力部を特殊な機械が接続すると……

『『うっ(あぅ)!?』』

「二人とも!? 大丈夫?」

『わたしは大丈夫……』『ぼくも……』

「良かった…… 本当に大丈夫?」

『うん……』『けど……』『『敵が来るよ』』

「えっ?」

モナが聞き直した時、突然警報が鳴り響く!

「な、なに!?」

「モナさん、所属不明の機神部隊が現れました! ほぼ間違いなく襲撃と思われますので、はやく避難を!」

フェアリー工房のスタッフが警報の原因を知らせながら、避難を促しに駆け込んできた!

「そんな…… 避難って言われても、ここにはチェック中のジェミニオンが……」

『モナちゃん、このこ…… 戦える?』

「えっ…… フェアリー型の通常武装なら使えるけど……」

『この施設にあるフェアリー型の武装は?』

「どうです?」

「は、はい! 非常用に各タイプの機神用ライフルと盾に近接用魔導ビームソードがありますが……」

『すぐに出して下さい!』『はやく!』

「は、はい!」

スタッフが急いで非常格納庫から武装を取り出す。

「カノンくん、カンナちゃん、その機体はコックピットブロックと神核エンジン炉の動作確認の為に強化してあるけど…… あくまで実験の為にだから、少しでも異常が出たらコックピットブロックを切り離して脱出して!」

『『了解!!』』

「此方でも本部に救援を求めていますので、本部の応援部隊が来るまで無理しないで下さい!」

モニター越しにカノンとカンナが頷くと、非常用の武装を装備した二人の機神が発進した。

 ・
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『例の反応があったのは…… あの施設か?』

施設に近付く機神部隊の隊長格が確認の声を上げる。

『はい、先程から急激にセンサーの反応値が高まりました。間違いありません』

『よし…… これより、あの施設を制圧する。各自、自己の判断で抵抗勢力に対する攻撃を認める…… 我等の行く手を阻む愚かさをその身に示してやれ…… 各機散開! この身に神星の加護を!』

『『『『『『この身に神星の加護を!』』』』』』

施設から防衛用無人機神が発進するが……

『防衛用とは言え…… 所詮は量産型』

『性能が違うんだよ』

迎撃にライフルを構えた瞬間、機神部隊が放った砲撃で吹き飛ぶ!

『例の物の状態が解らん以上、なるべく施設の建物を破壊するなよ』

『了解、センサーに反応! 施設から防衛用の無人機と思われる機神が…… 6!』

『了解、無人機なんかに撃墜されるなよ!』

『『『『『『了解!』』』』』』

散開した機神部隊が、施設の防衛用無人機機神に襲い掛かる!

『流石はフェアリー工房、量産型の無人機なのに中々手強い…… な!』

襲撃部隊の隊長格が操る機神が、建物の影から飛び出した防衛機神の胴体をすれ違い様に貫く!

『流石は隊長だ。その機体を持ち帰れば高く売れそうだな』

隊長格の機神が貫いた防衛機神を見て、襲撃部隊の隊員が呟く。

『やめておけ…… 全機、倒した機体に不用意に近付くなよ』

襲撃部隊の隊長が命令した瞬間、防衛機神のコアブロックが切り離されて飛び去ると…… 防衛機神の機体が爆発した!

『隊長!?』

『大丈夫だ…… 各機、状況を知らせろ』

『了解、こちら1班、自爆に巻き込まれたが損傷は…… 軽微、戦闘を継続する』

『こちら2班、防衛システムの砲撃を受けている! 誰か砲台を潰してくれ!』

『こちら3班、防衛機神の激しい抵抗を受けている…… 本命かも知れない』

『こちら4班、予定位置に移動を完了』

『こちら5班、予定通りに索敵を開始…… 施設の状況を送ります』

『了解した…… 4班、5班の情報を元に砲台を黙らせろ! 砲台を黙らせたら1班と2班は3班の側面に回り込め』

『隊長の部隊は?』

『俺達は無人機の頭を潰す…… 行動を開始しろ!』

『『『『『『了解!』』』』』』

隊長格の指示を受け、襲撃部隊の機神達が行動を始める。

『防衛システムの砲台の位置を送る』

『了解…… これより砲台に爆撃を行う。味方に誤爆するなよ!』

施設から離れた場所に待機していた遠距離攻撃型の機神部隊から、滑空砲撃とミサイルが上空に放たれた。

『接近する熱源探知…… 迎撃システムを作動…… 人員は速やかに避難して下さい。繰り返します……』

施設内に警報とアナウンスが鳴り響く中……

「急がないと!」

モナは、ミニマザーに跨がり組上がった機体がある格納庫に向かっていた。

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