ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─

七転び八起き

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第一章 再会

第18話

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 今日は志穂さんにお願いされて、テーマパークに行くことになった。

 正直、あまり好きじゃない。
 ジェットコースター、苦手。
 キャラクターにも興味がない。

 ガールズバーに行ってた方が、百倍楽しい。

 でも我慢。
 とりあえず、表面だけ取り繕っていればいい。
 志穂さんが満足すればいい。

 ──そう思っていたのに。

 なんで、水島がいる。
 しかも、なんだそのふざけたヘアバンド。
 そのサングラス。
 そのダサい服。

 今までとまるで違う雰囲気に、ただただ戸惑う。

 誰と来てるんだ?
 周りに誰もいない。

 志穂さんと面識があるってことは、正直怖い。
 この関係がバレることはないとは思うが。

 それでも、こんな形で鉢合わせするなんて想定していなかった。
 水島は必死に俺たちの関係を否定していた。

 なのに、否定されると腹が立つ。
 また、俺の中の“何か”が疼いた。

 結局、誰と来てるのかもわからないまま、水島は逃げた。

 男か?
 あいつ、もう男がいるのか?
 俺と寝たのに?

 あの時、「好きだ」とか「行くな」とか言ってただろ……?
 そんなもんなのかよ。

 負の感情が湧き上がってくる。

「夏雄さん、どうされましたか?」

 志穂さんが天女のような微笑みで俺を見る。

「いえ、ちょっと疲れが出ただけです」
「じゃあ今日は早く帰りましょう!」

 俺に気を遣ってくれている。
 いい婚約者じゃないか。
 あんなガキと違って。

 * * *

 その後、俺と志穂さんはテーマパーク併設の有名ホテルの部屋にいた。
 窓からは、テーマパークが一望できる。

 水島は、もう帰ったのか?
 気になって仕方がない。

「夏雄さん、お風呂どうしますか?」
「お先にどうぞ」

 俺は仕事スマイルで返した。
 志穂さんといる時は、いつもこうだ。

 あれが最後だと思ってたのに、なんでまた現れるんだよ……。

 ──夜が深まり、

 俺は志穂さんを抱いていた。

 でも、そこに感情は何一つなかった。
 義務感だった。
 衝動も、欲も湧かない。

 ただ、水島のことを思い出していた。
 あいつの、嫌がってるくせに欲しがってる姿。
 それを思い出すとゾクゾクして、志穂さんを水島に重ねて終えてしまった。

 そしてあの日、俺を本気で欲してた水島の姿が浮かんで、心が軋んだ。

「夏雄さん……私のこと、どう思ってますか……?」

 志穂さんが、静かに尋ねてきた。

「どうされたんですか?」
「あなたは私を見てるようで、心は別のところにある気がするんです……」

 勘づかれてる。

「ちょっと仕事で色々あって……それが、ふと頭をよぎってしまって」

 これで誤魔化せるかはわからない。

「いつも頑張ってらっしゃいますからね」

 志穂さんは、俺の仕事を見たことなんて一度もない。
 まあ、そんなもんだろ。
 とりあえず、こうやって誤魔化してやってくしかない。
 もう後戻りはできない。

 ——本当、俺ってクズだな。
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