【完結】あなた専属になります―借金OLは副社長の「専属」にされた―

七転び八起き

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第41話 魔除け

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急いで家に帰ってきた私は、エプロンをつけて気合を入れた。
今日は河内さんのために晩御飯を作る!

私は買ってきた具材を使ってパエリアを作っていた。
本当は料理はあまり得意じゃないけど、少しでも喜んでもらいたい。

料理を作り終わったタイミングで河内さんが帰ってきた。
私は玄関に直行した。

「おかえりなさい」

河内さんの疲れた表情が一変した。
突然抱きしめられた。

「早く結婚しよう。いつまで待たせるんだよ」

「すみません……」

「何を迷っている」

それは——

「まだ借金返せてないんで……」

河内さんの表情が曇った。

「まだ言うのかそれを」

だって、借金を肩代わりしてもらったまま結婚なんて、やっぱり無理だ。
親もきっといい気分じゃない。

「家賃がもうかからないので、前よりもっと多く返済できます!」

「だからいらないんだよ……」

落ち込んだ河内さんのジャケットを受け取って、料理を食べてもらった。
その後、不貞腐れた河内さんの肩を揉んでいた。

「強情なやつだ……」

「すみません」

振り返った河内さんにキスをされた。

「でも好きなんだよ」

胸がぎゅっとなる。

「ありがとうございます」

私はこんなに愛されて幸せ者だ。

「……そうか。もうこうなったら既成事実を作ろう」

「え?」

河内さんが距離を縮めてきた。

「既成事実って……」

嫌な予感がした。
ソファに倒され、襟元に河内さんの手が触れた瞬間、その手を掴んだ。

「それはダメです!!」

「いつかその日がくる。それが早まるだけだ」

「私はまだ決めてないです!」

この男恐るべし……!
押し問答をしてやっと解放された。

「待つって言ってたのに!」

「待ってるのに早く答えを出さないからだ」

その後気持ちを切り替えて、河内さんにウィスキーを用意して渡した。

「……あの男は今日どうだった」

秋月さんのことか……。

「プライベートで関わるつもりはないと言いました」

「それで大人しくなるといいが……。エスカレートするなら俺が出る」

河内さんが出てくるとあの会社にいづらくなる!

「大丈夫です。エスカレートしたら然るべきところに言うので」

その瞬間、河内さんの唇が首元に触れた。
少し痛みが走った。

まさか……。
私は急いで鏡を見に行った。
くっきりと、痕がついていた。

「なんでこんなことするんですか!」

「魔除けだ」

勝手に暴走する河内さんに疲れて、私はその後すぐ寝た。

この魔除けが逆効果になることとは知らずに……。
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