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第44話 目標達成
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週末、駅で両親と待ち合わせしていた。
私は河内さんと両親を待っていた。
すると、見覚えがある二人の姿が見えてきた。
数年ぶりに見た両親は、時の流れを感じさせる姿に見えた。
「河内さん、本日はありがとうございます」
両親は河内さんに深々と頭を下げた。
「初めまして、河内です。近々こちらから優美さんを連れてお会いしようと思ってました」
両親がキョトンとしている。
両親には、あの職場を辞めたことも北海道に行ったことも、河内さんと暮らしていることも何一つ言ってなかった。
「河内さん、一緒に行くってどういうことですか?」
私はコソコソ聞いた。
「そのままの意味だ」
その後、両親を含めレストランに行った。
見晴らしのいいレストランで、河内さんが予約した場所だった。
「お父さん、お母さん、話って何?」
両親は顔を見合わせて頷いた。
「残りの借金のお金、全部揃ったんだよ」
それを聞いた瞬間、頭が真っ白になった。
それを返すために私は何年もの間、ただただ仕事をこなしていた。
父の会社が倒産したから、私が頑張らないとって。
いつの間に……?
「今度、残債を全額振り込ませて頂きます。本当にありがとうございました」
深々と河内さんに頭を下げる両親。
「いえ、逆にその借金に救われました」
また両親はキョトンとしている。
確かに突然言われたら意味がわからない。
「あの……優美と河内さんはどういうご関係で……?」
お母さんが尋ねた。
私が何か言おうとした時、河内さんが遮った。
「僕は優美さんと結婚したいと思ってます」
私も両親もびっくりして固まった。
目的を果たした河内さんの顔は生き生きとしている。
私、まだ返事をしていないのに。
「そんな……優美は頑張るしか取り柄がない子で……」
お母さんが動揺して口走る。
私もそう思ってるけど。
「そういうところに惹かれました」
河内さんの瞳はとても優しい。
「優美、今も河内さんの部下なのか?」
お父さんが小声で聞いてくる。
「えっと……」
「ちゃんとお伝えしてませんでしたが、僕は会社の代表取締役です」
また両親が唖然としている。
「あの……上司じゃなくて、あの時河内さんは副社長だったの。びっくりすると思って言えなかったの」
「そうなんですか……」
父はたじろいでいる。
「私たちは優美に散々苦労をかけたので、もう自由にさせたいと思ってます。
優美が河内さんと一緒になりたいなら、ただ見守ります」
「優美は河内さんにお返事したの?」
お母さんが聞く。
「実はまだ……」
「僕は待つので、大丈夫です」
河内さんの目は真っ直ぐだった。
その後、両親は河内さんにまた頭を下げた。
「優美を宜しくお願いします」
「はい、幸せにします。絶対に」
外堀は埋められてしまった。
私は突然の展開に頭がついていけなかった。
借金完済、正式に両親の前でプロポーズ。
もう意地を張る理由もなくなった。
車の中で上機嫌な河内さんは私に尋ねる。
「優美の目標と、俺の目標が同時に達成できた日だ」
「はい……借金がやっと返せました……」
車は人気がない場所に停められた。
「で、返事は?」
ここまで外堀を埋められて、返事も何も!
でも——
「はい、河内さんと結婚します」
やっと、なんの後ろめたさもなく、言えた言葉だった。
私は河内さんと両親を待っていた。
すると、見覚えがある二人の姿が見えてきた。
数年ぶりに見た両親は、時の流れを感じさせる姿に見えた。
「河内さん、本日はありがとうございます」
両親は河内さんに深々と頭を下げた。
「初めまして、河内です。近々こちらから優美さんを連れてお会いしようと思ってました」
両親がキョトンとしている。
両親には、あの職場を辞めたことも北海道に行ったことも、河内さんと暮らしていることも何一つ言ってなかった。
「河内さん、一緒に行くってどういうことですか?」
私はコソコソ聞いた。
「そのままの意味だ」
その後、両親を含めレストランに行った。
見晴らしのいいレストランで、河内さんが予約した場所だった。
「お父さん、お母さん、話って何?」
両親は顔を見合わせて頷いた。
「残りの借金のお金、全部揃ったんだよ」
それを聞いた瞬間、頭が真っ白になった。
それを返すために私は何年もの間、ただただ仕事をこなしていた。
父の会社が倒産したから、私が頑張らないとって。
いつの間に……?
「今度、残債を全額振り込ませて頂きます。本当にありがとうございました」
深々と河内さんに頭を下げる両親。
「いえ、逆にその借金に救われました」
また両親はキョトンとしている。
確かに突然言われたら意味がわからない。
「あの……優美と河内さんはどういうご関係で……?」
お母さんが尋ねた。
私が何か言おうとした時、河内さんが遮った。
「僕は優美さんと結婚したいと思ってます」
私も両親もびっくりして固まった。
目的を果たした河内さんの顔は生き生きとしている。
私、まだ返事をしていないのに。
「そんな……優美は頑張るしか取り柄がない子で……」
お母さんが動揺して口走る。
私もそう思ってるけど。
「そういうところに惹かれました」
河内さんの瞳はとても優しい。
「優美、今も河内さんの部下なのか?」
お父さんが小声で聞いてくる。
「えっと……」
「ちゃんとお伝えしてませんでしたが、僕は会社の代表取締役です」
また両親が唖然としている。
「あの……上司じゃなくて、あの時河内さんは副社長だったの。びっくりすると思って言えなかったの」
「そうなんですか……」
父はたじろいでいる。
「私たちは優美に散々苦労をかけたので、もう自由にさせたいと思ってます。
優美が河内さんと一緒になりたいなら、ただ見守ります」
「優美は河内さんにお返事したの?」
お母さんが聞く。
「実はまだ……」
「僕は待つので、大丈夫です」
河内さんの目は真っ直ぐだった。
その後、両親は河内さんにまた頭を下げた。
「優美を宜しくお願いします」
「はい、幸せにします。絶対に」
外堀は埋められてしまった。
私は突然の展開に頭がついていけなかった。
借金完済、正式に両親の前でプロポーズ。
もう意地を張る理由もなくなった。
車の中で上機嫌な河内さんは私に尋ねる。
「優美の目標と、俺の目標が同時に達成できた日だ」
「はい……借金がやっと返せました……」
車は人気がない場所に停められた。
「で、返事は?」
ここまで外堀を埋められて、返事も何も!
でも——
「はい、河内さんと結婚します」
やっと、なんの後ろめたさもなく、言えた言葉だった。
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