【何カ所か18禁]女神の伴侶戦記

かんじがしろ

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115メイディとビリーの結婚

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 朝の四時ごろ妹太陽は西に沈む近くであるが、
月の明るさに助けられてコオル街はまだ明るい。

 夜通し続くコオル街からの、手榴弾と銃声音はまだ続いている。

 救助された耳長種族は、
コオル街から軽機動車輌やトラックでゲルまでの運搬は何度も繰り返されているが、
救助される耳長種族と比例するように、
捕縛された者共も増えていっている。

 朝六時ごろ、一際大きなゲルの中には、
鹿島とトーマス元帥に元陸戦隊参謀は、鱗甲冑姿で集まって居る。

 一際大きなゲルの前に、
ヒルルマ司令官は配下の連隊指揮官十人を伴って現れた。

 疲れ切ったメイディも聖騎士団を伴って現れると、
ジューベーも少し遅れて配下達を伴い、ゲルに入ってきた。

 夜中の0時を過ぎた頃着いた第五師団を指揮するヒビイ司令官も現れた。
 
 オトロシ国領土制覇に向けた、担当振り分けが行われ出している。

 第二師団は十の連隊に兵を分けると、
誘拐された耳長種族を救助する為に、聖騎士団と柳生里の忍者達には、
通訳としてパトラ配下耳長種族を加えた。
 
 コオル街の治安維持は第五師団が引き継ぐことにしたようである。
 
 作戦室ゲルにフィルノル国将軍メイドームが現れると、
メイディは、
「まだ居たの!もう出番はないでしょう。」
と、メイディはメイドームに怒鳴った。

 鹿島はニヤリと笑うと、
「メイドーム将軍殿。兵は引いてもらうが、貴方には残ってもらいたい。」

 メイディとメイドームの顔が恐怖顔を表した。
「メイドームだけ!残れと?」
と、メイディは狼狽するように尋ねた。

「結婚式に出席してほしい。
それまでは客か、若しくは観戦武官として歓迎しよう。」
「誰の結婚式に?」
「貴方の姉メイディとうちのビリー。」
「え~え。」

 メイディとビリーは驚きの声を発した。
「二人共いやか~、俺の勘違いか?」

 メイディとビリーはたがいに顔を見合わせると、
「結婚はしたいのですが、今はまだお互いに仕事が優先状態です。」
「ビリーはこの後、オトロシ国の知事に任命する予定だ。
さっさとプロポーズしろ!」
と鹿島は微笑むと、トーマス元帥と参謀たちから拍手が沸いた。

 ビリーはメイディに
「結婚してください。」
と片膝をついて申し込むと、メイディは涙顔で頷いた。

 総人口二億人と言われているオトロシ国を、
メイディとビリーであれば大丈夫であろう。
 
 鹿島はフィルノル国軍に過分な兵糧とフィルノル国王への白金貨十貨幣を与えた後に、
メイドームと供の三人を正式に観戦武官として許可を与え、
亜人協力国での自由行動をも許した。
 
 鹿島達元陸戦隊は救出救護していた騎士団の後を継いで、
其々に第五師団の中から五十人を引き連れながら、
コーA.Iの指示する家屋へ向かった。

 第五師団耳長種族の兵士を従えた鹿島は、
人の出入りを拒むかの様子の背丈ほどの土壁に囲まれた豪商屋敷に現れた。

 鹿島は土壁を力任せにけり壊すと、殺気を香らせながら庭にはいった。

 鹿島は屋敷のドアの前に立ち、
ノックするが内側からは何の反応もないので、
ドアの取っ手に手榴弾をブラ下げた。

 ドアは爆裂により吹き飛んで、
部屋の中は硝煙の匂いと煙に覆われている。
 
 鹿島達が屋敷に入ると、使用人と家族が一塊となって奥の部屋にいる。

「耳長種族を引き渡せ!」
と鹿島が叫ぶと、
使用人らしきいかつい男は、震えながらも鍵束を差し出した。

 耳長種族の戦士はいかつい男から鍵を受け取り、
いかつい男を先頭に地下の倉庫に向かった。

 救助された娘は二人であったが、
一人は吹き出物が全身に広がっていてやせ細っていた。

 万能薬と塗り薬の処置は既に為されてはいたが、
鹿島は両手一杯に赤い微粒子を集めて吹き出物を撫でまわした。

「女神様、力を貸して下さい。」
と懇願すると、
吹き出物が全身に広がっている身体全体を赤い微粒子が覆った。

 赤い微粒子は、身体に吸い込まれるように消えていくと、
傷一つないきれいな肌が現れた。

 鹿島は毛布にくるまれた二人の耳長種族に、
これまでの経過と待遇を訪ねると、
「草原の草を家畜に与えるために森から出たところで、
五十人の人種に襲われました。」

「家族は?」
「奴隷商人にバラバラに売られたので、わかりません。」

「ここでの待遇は?」
「最悪でした。取引の接待で夜伽を命じられて、
商取引がうまくいかなかった場合には、ひどい折檻をされました。」

「折檻した者共はどいつらだ。」
「この屋敷の家族全員に使用人たちです。」

「この屋敷にいる奴ら、全員捕縛しろ!」
と鹿島が叫ぶと、家主と思われる者と使用人はもちろんだが、
女、子供全員もが耳長種族戦士によって縛り付けられた。
 
 吹き出物が治った耳長種族娘は、戦士の腰の銃剣を引き抜くと、
縛り付けられているいかつい男に襲い掛かった。

 鹿島は襲い掛かっている娘に小声で、
「痛めつけるのはいいが、命は取らないように。
こいつは生きていたら、これから地獄が待っている。」

 銃剣を振り回すのを止めようとはしないで、
更に煽っている様子にも思える。

 こんな制裁はまだ軽い方で、最も悲惨な制裁を受けたのは、
奴隷商人と調査官等であった。 

 鹿島隊は十五人の耳長種族を助け出したが、
救助保護された総数は千人を超えていた。

 コオル街で保護された総数が千人を越えたので、
オトロシ国全体では、かなりの耳長種族が保護されるだろう。
 
 オトロシ国王に会うことを避けた鹿島は、
ヒルルマ司令官に全権を与えた。
 
 ヒルルマ司令官はオトロシ国王に対して命の保証を約束して、
亜人協力国との併合に合意したが、
併合調印式後に耳長種族の誘拐に関与した証拠をもって逮捕された。

 併合調印式場ではオトロシの罵倒する声が響いたが、
式に出席した者たちからは無視された。

 コオル街居るすべての貴族と家族全員は、全て逮捕されたようである。

 九つの徳を忘れた真ガイア教会関係者全員が、
神降臨街教会に送られた理由は鹿島と運営委員だけに説明された。

 鹿島にテテ教皇と老樹霊から知らされた理由は、
宗教言葉の餓鬼道に落ちた者達の原因と歴史を知る為にだとのことである。

 鹿島が感じた悪寒の原因は、
餓鬼道に落ちた者の発する悪念が原因との話もされた。

 オトロシ国王等と貴族達は、凍てつく針葉樹の森へ送られていった。
 
 鹿島はメイディとビリーを、空き家となったコオル街王宮に招いた。

「この空き家で二人の結婚式を挙げよう。」
「豪華すぎます。」

「どうせ、二人のものだ。」
「広すぎて寒いでしょうから、身の丈の家を建てます。」

「徳の節か。だけどここを何時までも空き家にはできないだろう。」
「美術館にしようと、メイディと話し合いました。」
「ま、前王の財産は全てお前らの物だ。
国の運営資金はマティーレと話し合ってくれ。」
 
 綺麗に掃除の終わったコオル街では、
華やかな結婚式が行われる事が決まると、
イアラ航空隊の上陸艦は大忙しである。

 戦略運営委員会の面々が揃うと、
メイディはいの一番にパトらに抱き着いて、
「お姉さま。結婚できます。します。」
と言って、パトラに抱き着いた。

「おめでとう!長い道だったね。」
「お姉さまの励ましで、やっとこさです。」

 パトラはビリーに向かって、
「あたしの妹分を泣かせたら、承知しないからね。」
とすごんだ。
 
 メイディとビリーの結婚式は、
全ての元陸戦隊が勢ぞろいして盛大に行われた。

 そして、メイディとビリーの新婚旅行先は、
メイディの両親が待つ北の国フィルノルである。

 二人の護衛には、
イアラの操縦するエアークラフトには女傑団が乗り込んでいた。

 エミュー騎士団三百人と耳長種族第六師団も同行した。

 第六師団を強く主張したのは勿論パトラであった。
 
 ヒルルマ司令官指揮する第二師団は、
二千人の耳長種族を保護した後には、
農地解放を行い多くの農奴を解放したが、かなりの数であった為に、
百万人農奴を皇帝ハン.パトラ領と、
モモハラ草原脇の森林地帯の開墾に向かわせた。

 流石に農奴の数において多くの農奴を所有できていたのは、
人口二億人国家オトロシ国であったためだろう。
 
 オトロシ州には第二師団と第五師団に第六師団が駐留する事となって、人口密度の高い西への侵攻に備えた。

 西の国々は文化も技術も樹海東側よりも進んでいるらしいが、
まだ火薬は製造されてはいないらしい。

 コーA.Iからの報告では、
硫黄を粉末にした火炎弾を製造している国があるらしいと、
聞いた鹿島は未知の兵器があるのではと嫌な予感を感じた。

 そしてさらに、オトロシ州南側では新興国家が出来て、
周りに侵攻しだしたとの報告もなされた。
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