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151白い頭巾部隊
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七つの屋敷砦に、パトラはインデアンエルフ娘を伴ってやって来た。
「よく来た。うまく解決出来たようだね。」
「三人の長老は集落から追放されたわ。」
「そちらの娘さんは?」
「私の秘書、ナナです。百六十歳。」
と言って、パトラは娘を鹿島の前に押し出した。
「総督閣下様初めまして、ナナです。よろしくお願いします。」
と、はにかみながら頭を下げた。
「人として容認などできない変な習慣だったようだが、
無事でよかった。
でもパトラに会えたのは、
貴女にガイア様の加護があったのでしょう。」
「はい。ガイア様のお導きでした。」
と、満面の笑顔で答えた。
鹿島とパトラは向かい合いながら、
インデアンエルフ族の対策を話し合っていた。
「部族間の対立をどの様に、解消しようか?」
「共通の目的と共通意識を、持ってもらいましょう。」
「目的と共通意識?」
「インデアンエルフの大同団結。」
「出来るかい。」
「やります。
先ずは、奴隷や襲われて助かった人々に会って、協力してもらいます。」
「現地言葉はわかるのですか?」
「コーA.Iからの翻訳ソフトを使います。」
「もう翻訳ソフトが出来たのですか?」
「ナナの協力がありました。
間もなく、航空隊も来るようなので、
航空隊は私専用で使わせてもらいます。」
「護衛隊も編成してくれ。」
「それも、ハービーハンの部下から、間もなく選抜されるでしょう。」
その夜からパトラ達は七つの屋敷砦に居着いて、
奴隷とされた者達を集めると、
インデアンエルフの大同団結に専念しだした。
鹿島と近衛師団連隊長等は、
卓上地図にコマを動かしながら、兵棋演習を行っていた。
「この集落に誘い込むのですか?」
「奴らは、元々エゲレス国から追放された犯罪者だ。
人道的な接触などできまい。我らは、正義のヒーローになればよい。」
誰もがその状況を理解したようで、みんなは黙り込んでしまった。
「集落への突入のタイミングは?」
と、心配顔でシュワルル連隊長は尋ねた。
「俺が知らせる。」
と、鹿島は冷たく答えた。
レインジャーを名乗る部隊と、
エゲレス国軍にインデアンエルフ傭兵合わせて三十万の兵は、
七つの屋敷砦に向かって進撃しだしたと、
コーA.Iからの報告を鹿島は受け取ると、
迎撃作戦を各連隊長に通達した。
七つの屋敷砦内には、
多くのインデアンエルフ避難民が集まってきた。
戦闘が始まると、近衛師団は敵にかなりの被害を与えて、
有利な状態にもかかわらず後退しだした。
後退しながらも、突き出てきた敵の部隊をも捕縛した。
近衛師団は一キロ後退した後に、前線を整理し防衛線を固めた。
各連隊では捕縛した敵兵を一カ所に集めて、
三百人程の兵を囲いの中に入れて監視した。
「あそこの集落では、
川から砂金がとれるらしくて、かなり砂金をため込んでいるらしいぞ。」
「俺の聞いた話では、どの集落でも砂金を隠していると聞いたぞ。」
「いつも支払を砂金で払うのは、矢張り、そういう事なのか?」
と、歩哨番兵は捕虜収容囲いの外を巡回しながら噂し合った。
月明かりの中で、近衛師団のテントが炎に包まれると、
大きな爆裂が数ヶ所で起こった。
捕虜収容囲いの外にいた全ての歩哨番兵は、
炎に包まれているテントの方へ走り去ってしまった。
囲いの中にいた捕虜達の中から、
「おい。今なら逃げ出せるだろう。」
「みんな静かに、逃げ出そう。」
とあちらこちらで、
「静かに」、とささやきながら、粗末な囲いを壊して走り出した。
鹿島は朝露に濡れた草を踏みながら、
「うまく逃げてくれたようだな。」
「逃げてくれました。」
と、シュワルル連隊長は微笑んだ。
「では仕上げにかかるか。」
「はい。遠慮なくたたきます。そして、上手く追い込みます。」
と言って、シュワルル連隊長は、整列している師団の方へ駆け出した。
近衛師団の攻撃はこれまでの戦い方と違って、
かなりの激しさで攻めだした。
近衛師団はインデアンエルフ傭兵を孤立させると、囲んだままでその場を動けなくした。
レインジャー部隊とエゲレス国軍は、北へ北へと追い込まれ出すと、軍としてのまとまりをなくしてしまい、
我先にと北の林に逃げ込みだした。
戦場から北の林の先には、
インデアンエルフ傭兵を出した多くのインデアンエルフの集落が点在していた。
鹿島は、
レインジャー部隊とエゲレス国軍が北の林に逃げ込んだのを確認すると、
コーA.に、林からすべての兵が出たならば、報告するよう命じた。
コーA.Iから、全ての兵は林から出たとのと報告で、
インデアンエルフ傭兵を囲んでいた部隊に、
北側の前線を開けるように指示した。
インデアンエルフ傭兵は、
レインジャー部隊とエゲレス国軍を追う近衛師団の後ろを追うように、自分の集落を目指して林の中に駆け込み始めた。
鹿島の目論んだ結果はすぐに表れた。
レインジャー部隊とエゲレス国軍の浮浪兵は、
我先にとインデアンエルフ集落に殺到しだした。
インデアンエルフ集落では、
味方の兵が逃げ込んできたと思い歓迎したが、
その者等は突然に乱暴し出すと砂金を要求した。
砂金を要求すれだけでなく、種族特徴美人エルフに襲い掛かった。
浮浪兵による乱暴狼藉中に、近衛師団は集落に突入した。
近衛師団は集落の中央広場に、
乱暴狼藉を働いた浮浪兵すべてを集めた。
浮浪兵処置は集落住民に任せて、
近衛師団は無言のまま静かに集落から立ち去った。
近衛師団の無言の原因は、やはり後ろめたさからだろう。
同じような光景が各集落で行われていた。
近衛師団と入れ替わるように、
パトラに協力しているインデアンエルフは、
帰って来たインデアンエルフ傭兵によって惨殺された浮浪兵を眺めながら、
「亜人共和国では、全てのインデアンエルフが集合して、
お互いの利益を話し合うことにした。参加願いたい。」
と、呼び掛けた。
「我々は、亜人共和国に敵対しているが、歓迎されるのですか?」
「全ての部族は平等です。
乱暴狼藉を働く人種とは違い、亜人共和国人たちはガイア様の要請で、われらに手を貸しに来たのです。」
「ガイア様の要請?」
「はい。ガイア様のお告げだそうです。」
「どのようなお告げだ。」
「インデアンエルフは乱暴狼藉を働く人種によって、
滅んでしまいそうなので、助けろとのお告げだそうです。」
「確かに、こやつらに味方したが、
俺らを汚いものを見るように扱いやがった。
全部族の集合には参加しよう。」
「日程が決まったら、連絡します。」
と言って、
パトラに協力しているインデアンエルフは次の集落に向かった。
パトラはお冠気に、鹿島をにらみつけていた。
「集落が襲われる前に、逃亡兵をせん滅できたはずです。
何故それをしなかったのですか?」
「確かにできた。
だが、劇薬だったが、この方法が犠牲者は少ないと判断した。」
「犠牲者の気持ちは、考えなかったのですか。」
「思ったが、ほかに方法が思いつかなかったのだ。」
パトラは冷めた目で鹿島をにらんだ。
テントが赤く輝きだすと、二人はガイア女神が現れるのを感じた。
「わが半身、怒るな。
もしも犠牲者がいなかったら、もっと悲惨な結果が待っていた。」
と、
ガイア女神はパトラの怒りを鎮めるようにパトラを見つめた。
「もっと悲惨なこと?」
「レインジャー部隊の本来の目的は、
全てのインデアンエルフを大量虐殺する事が本来の目的だ。」
「遅かれ早かれ、惨殺は行われたと?」
「それを防いだ事は、正しいことだった。我が伴侶を理解してほしい。」
と、
申し訳なさそうに、ガイア女神はパトラに頭を下げた。
「ガイア様が頭を下げるなど、私の理解が至らなかっただけです。」
と、パトラは困惑しだした。
レインジャー部隊は服装を統一して、
白いマントに白い頭巾をかぶり、正義の浄化法執行官を名乗った。
正義の浄化法執行官集団はその数を増やして、
エゲレス国からの独立を宣言すると、
正義の浄化法執行官集団は、国名を新大陸共和国と名乗った。
新大陸共和国は勢いを増してエゲレス国軍を追い出すと、
新大陸共和国部隊によるエルフ集落惨殺行為があちらこちらで始まりだした。
もっとも残酷な行為は、
味方のはずのインデアンエルフ傭兵をだまし討ちすると、
味方のふりをしながら、
正義の浄化名の元にインデアンエルフ集落を襲い始めた。
ガイア女神の恐れていた、新大陸共和国軍の浄化が始まりだした。
新大陸共和国部隊は、亜人協力国軍のすきを潜り抜けながら、
インデアンエルフ集落を襲い、略奪を繰り返しだすと、
ようやく事態を理解した全インデアンエルフは団結した。
新大陸共和国内でも、
人々は正義の浄化に賛同しだしたのか、
軍への参加希望者は日ごとに列を増やし始めた。
新大陸共和国内では、
静かに反正義の浄化法執行グループも活動しだした。
反正義の浄化法執行グループのメンバーは、
ほとんどの構成員は国を持たない流浪の民組織であった。
鹿島とエポキシ.ボンドは、
テーブルを挟んで互いに向かい合っていた。
「で、我らに協力すると?」
「われらの故郷の地を、取り返していただけるのでしたら、
この新大陸では協力します。」
「しかしその故郷は今ではオスマス帝国の支配下であり、
既にほかの人が住んでいるようですが、
住んでいる住民とトラブルになるでしょう。」
「そこは元々われらの故郷でしたが、奪われてしまいました。
約束の地は、取り返さなければならないのです。」
「ほかの土地ではだめですか?」
「我らが民族を団結させるには、その地以外は考えられません。」
二人のいる部屋に地図を持ったパトラが現れた。
「何と、正確な地図だ。どこから手に入れたのでしょうか?」
「それは俺も知らない。」
と鹿島はとぼけた。
「どこまでを希望するか、教えて欲しい。」
と言って、
鹿島は赤いボールペンをエポキシ.ボンドに渡した。
エポキシ.ボンドは躊躇することなく、
赤いボールペンで地図上に線を引いた。
パトラは赤い線を見つめながら、
「三百万人が住んでいます。」
と鹿島に報告した。
「何でわかるのだ?」
とエポキシ.ボンドは怪訝そうに尋ねた。
「黄色い丸は、集落の人口を表していますから。」
と、コーA.Iからの報告を隠して、パトラもとぼけた。
「何で、この場所は人口密度が高いのだ?」
と、鹿島はパトラに声がけしたが、
答えたのはエポキシ.ボンドであった。
「この場所は、いろんな民族の聖地です。」
「だったら、なおの事、
この地を希望するのは、避けた方が良いのではないか?」
「われらの聖地でもあるのだから、譲れません。」
「何が原因で故郷を追われたのだ?」
「我らの信仰するガイア様は、
われらのご先祖様に加護すると約束しました。
しかしながら、ガイア様の加護をいただけなかった他の民族は、
われらに嫉妬したのか、
われらをうそつき呼ばわりしながら迫害しだすと、
われらのご先祖達を故郷から追い出したのです。」
「援助はしたいが、、、。少し考えさせてくれ。」
と、鹿島は深刻な顔になった。
「よく来た。うまく解決出来たようだね。」
「三人の長老は集落から追放されたわ。」
「そちらの娘さんは?」
「私の秘書、ナナです。百六十歳。」
と言って、パトラは娘を鹿島の前に押し出した。
「総督閣下様初めまして、ナナです。よろしくお願いします。」
と、はにかみながら頭を下げた。
「人として容認などできない変な習慣だったようだが、
無事でよかった。
でもパトラに会えたのは、
貴女にガイア様の加護があったのでしょう。」
「はい。ガイア様のお導きでした。」
と、満面の笑顔で答えた。
鹿島とパトラは向かい合いながら、
インデアンエルフ族の対策を話し合っていた。
「部族間の対立をどの様に、解消しようか?」
「共通の目的と共通意識を、持ってもらいましょう。」
「目的と共通意識?」
「インデアンエルフの大同団結。」
「出来るかい。」
「やります。
先ずは、奴隷や襲われて助かった人々に会って、協力してもらいます。」
「現地言葉はわかるのですか?」
「コーA.Iからの翻訳ソフトを使います。」
「もう翻訳ソフトが出来たのですか?」
「ナナの協力がありました。
間もなく、航空隊も来るようなので、
航空隊は私専用で使わせてもらいます。」
「護衛隊も編成してくれ。」
「それも、ハービーハンの部下から、間もなく選抜されるでしょう。」
その夜からパトラ達は七つの屋敷砦に居着いて、
奴隷とされた者達を集めると、
インデアンエルフの大同団結に専念しだした。
鹿島と近衛師団連隊長等は、
卓上地図にコマを動かしながら、兵棋演習を行っていた。
「この集落に誘い込むのですか?」
「奴らは、元々エゲレス国から追放された犯罪者だ。
人道的な接触などできまい。我らは、正義のヒーローになればよい。」
誰もがその状況を理解したようで、みんなは黙り込んでしまった。
「集落への突入のタイミングは?」
と、心配顔でシュワルル連隊長は尋ねた。
「俺が知らせる。」
と、鹿島は冷たく答えた。
レインジャーを名乗る部隊と、
エゲレス国軍にインデアンエルフ傭兵合わせて三十万の兵は、
七つの屋敷砦に向かって進撃しだしたと、
コーA.Iからの報告を鹿島は受け取ると、
迎撃作戦を各連隊長に通達した。
七つの屋敷砦内には、
多くのインデアンエルフ避難民が集まってきた。
戦闘が始まると、近衛師団は敵にかなりの被害を与えて、
有利な状態にもかかわらず後退しだした。
後退しながらも、突き出てきた敵の部隊をも捕縛した。
近衛師団は一キロ後退した後に、前線を整理し防衛線を固めた。
各連隊では捕縛した敵兵を一カ所に集めて、
三百人程の兵を囲いの中に入れて監視した。
「あそこの集落では、
川から砂金がとれるらしくて、かなり砂金をため込んでいるらしいぞ。」
「俺の聞いた話では、どの集落でも砂金を隠していると聞いたぞ。」
「いつも支払を砂金で払うのは、矢張り、そういう事なのか?」
と、歩哨番兵は捕虜収容囲いの外を巡回しながら噂し合った。
月明かりの中で、近衛師団のテントが炎に包まれると、
大きな爆裂が数ヶ所で起こった。
捕虜収容囲いの外にいた全ての歩哨番兵は、
炎に包まれているテントの方へ走り去ってしまった。
囲いの中にいた捕虜達の中から、
「おい。今なら逃げ出せるだろう。」
「みんな静かに、逃げ出そう。」
とあちらこちらで、
「静かに」、とささやきながら、粗末な囲いを壊して走り出した。
鹿島は朝露に濡れた草を踏みながら、
「うまく逃げてくれたようだな。」
「逃げてくれました。」
と、シュワルル連隊長は微笑んだ。
「では仕上げにかかるか。」
「はい。遠慮なくたたきます。そして、上手く追い込みます。」
と言って、シュワルル連隊長は、整列している師団の方へ駆け出した。
近衛師団の攻撃はこれまでの戦い方と違って、
かなりの激しさで攻めだした。
近衛師団はインデアンエルフ傭兵を孤立させると、囲んだままでその場を動けなくした。
レインジャー部隊とエゲレス国軍は、北へ北へと追い込まれ出すと、軍としてのまとまりをなくしてしまい、
我先にと北の林に逃げ込みだした。
戦場から北の林の先には、
インデアンエルフ傭兵を出した多くのインデアンエルフの集落が点在していた。
鹿島は、
レインジャー部隊とエゲレス国軍が北の林に逃げ込んだのを確認すると、
コーA.に、林からすべての兵が出たならば、報告するよう命じた。
コーA.Iから、全ての兵は林から出たとのと報告で、
インデアンエルフ傭兵を囲んでいた部隊に、
北側の前線を開けるように指示した。
インデアンエルフ傭兵は、
レインジャー部隊とエゲレス国軍を追う近衛師団の後ろを追うように、自分の集落を目指して林の中に駆け込み始めた。
鹿島の目論んだ結果はすぐに表れた。
レインジャー部隊とエゲレス国軍の浮浪兵は、
我先にとインデアンエルフ集落に殺到しだした。
インデアンエルフ集落では、
味方の兵が逃げ込んできたと思い歓迎したが、
その者等は突然に乱暴し出すと砂金を要求した。
砂金を要求すれだけでなく、種族特徴美人エルフに襲い掛かった。
浮浪兵による乱暴狼藉中に、近衛師団は集落に突入した。
近衛師団は集落の中央広場に、
乱暴狼藉を働いた浮浪兵すべてを集めた。
浮浪兵処置は集落住民に任せて、
近衛師団は無言のまま静かに集落から立ち去った。
近衛師団の無言の原因は、やはり後ろめたさからだろう。
同じような光景が各集落で行われていた。
近衛師団と入れ替わるように、
パトラに協力しているインデアンエルフは、
帰って来たインデアンエルフ傭兵によって惨殺された浮浪兵を眺めながら、
「亜人共和国では、全てのインデアンエルフが集合して、
お互いの利益を話し合うことにした。参加願いたい。」
と、呼び掛けた。
「我々は、亜人共和国に敵対しているが、歓迎されるのですか?」
「全ての部族は平等です。
乱暴狼藉を働く人種とは違い、亜人共和国人たちはガイア様の要請で、われらに手を貸しに来たのです。」
「ガイア様の要請?」
「はい。ガイア様のお告げだそうです。」
「どのようなお告げだ。」
「インデアンエルフは乱暴狼藉を働く人種によって、
滅んでしまいそうなので、助けろとのお告げだそうです。」
「確かに、こやつらに味方したが、
俺らを汚いものを見るように扱いやがった。
全部族の集合には参加しよう。」
「日程が決まったら、連絡します。」
と言って、
パトラに協力しているインデアンエルフは次の集落に向かった。
パトラはお冠気に、鹿島をにらみつけていた。
「集落が襲われる前に、逃亡兵をせん滅できたはずです。
何故それをしなかったのですか?」
「確かにできた。
だが、劇薬だったが、この方法が犠牲者は少ないと判断した。」
「犠牲者の気持ちは、考えなかったのですか。」
「思ったが、ほかに方法が思いつかなかったのだ。」
パトラは冷めた目で鹿島をにらんだ。
テントが赤く輝きだすと、二人はガイア女神が現れるのを感じた。
「わが半身、怒るな。
もしも犠牲者がいなかったら、もっと悲惨な結果が待っていた。」
と、
ガイア女神はパトラの怒りを鎮めるようにパトラを見つめた。
「もっと悲惨なこと?」
「レインジャー部隊の本来の目的は、
全てのインデアンエルフを大量虐殺する事が本来の目的だ。」
「遅かれ早かれ、惨殺は行われたと?」
「それを防いだ事は、正しいことだった。我が伴侶を理解してほしい。」
と、
申し訳なさそうに、ガイア女神はパトラに頭を下げた。
「ガイア様が頭を下げるなど、私の理解が至らなかっただけです。」
と、パトラは困惑しだした。
レインジャー部隊は服装を統一して、
白いマントに白い頭巾をかぶり、正義の浄化法執行官を名乗った。
正義の浄化法執行官集団はその数を増やして、
エゲレス国からの独立を宣言すると、
正義の浄化法執行官集団は、国名を新大陸共和国と名乗った。
新大陸共和国は勢いを増してエゲレス国軍を追い出すと、
新大陸共和国部隊によるエルフ集落惨殺行為があちらこちらで始まりだした。
もっとも残酷な行為は、
味方のはずのインデアンエルフ傭兵をだまし討ちすると、
味方のふりをしながら、
正義の浄化名の元にインデアンエルフ集落を襲い始めた。
ガイア女神の恐れていた、新大陸共和国軍の浄化が始まりだした。
新大陸共和国部隊は、亜人協力国軍のすきを潜り抜けながら、
インデアンエルフ集落を襲い、略奪を繰り返しだすと、
ようやく事態を理解した全インデアンエルフは団結した。
新大陸共和国内でも、
人々は正義の浄化に賛同しだしたのか、
軍への参加希望者は日ごとに列を増やし始めた。
新大陸共和国内では、
静かに反正義の浄化法執行グループも活動しだした。
反正義の浄化法執行グループのメンバーは、
ほとんどの構成員は国を持たない流浪の民組織であった。
鹿島とエポキシ.ボンドは、
テーブルを挟んで互いに向かい合っていた。
「で、我らに協力すると?」
「われらの故郷の地を、取り返していただけるのでしたら、
この新大陸では協力します。」
「しかしその故郷は今ではオスマス帝国の支配下であり、
既にほかの人が住んでいるようですが、
住んでいる住民とトラブルになるでしょう。」
「そこは元々われらの故郷でしたが、奪われてしまいました。
約束の地は、取り返さなければならないのです。」
「ほかの土地ではだめですか?」
「我らが民族を団結させるには、その地以外は考えられません。」
二人のいる部屋に地図を持ったパトラが現れた。
「何と、正確な地図だ。どこから手に入れたのでしょうか?」
「それは俺も知らない。」
と鹿島はとぼけた。
「どこまでを希望するか、教えて欲しい。」
と言って、
鹿島は赤いボールペンをエポキシ.ボンドに渡した。
エポキシ.ボンドは躊躇することなく、
赤いボールペンで地図上に線を引いた。
パトラは赤い線を見つめながら、
「三百万人が住んでいます。」
と鹿島に報告した。
「何でわかるのだ?」
とエポキシ.ボンドは怪訝そうに尋ねた。
「黄色い丸は、集落の人口を表していますから。」
と、コーA.Iからの報告を隠して、パトラもとぼけた。
「何で、この場所は人口密度が高いのだ?」
と、鹿島はパトラに声がけしたが、
答えたのはエポキシ.ボンドであった。
「この場所は、いろんな民族の聖地です。」
「だったら、なおの事、
この地を希望するのは、避けた方が良いのではないか?」
「われらの聖地でもあるのだから、譲れません。」
「何が原因で故郷を追われたのだ?」
「我らの信仰するガイア様は、
われらのご先祖様に加護すると約束しました。
しかしながら、ガイア様の加護をいただけなかった他の民族は、
われらに嫉妬したのか、
われらをうそつき呼ばわりしながら迫害しだすと、
われらのご先祖達を故郷から追い出したのです。」
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と、鹿島は深刻な顔になった。
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