74 / 74
更に数年後
終話5
しおりを挟む
結局あれは俺の早とちりだった訳で。東雲は俺のことが大好きだった。
嬉しいんだけど、ちょっと早まったような気がしなくもない。手遅れだけど。
どれくらい手遅れかっていうと、あれから結構日が経つのに朝から俺の好物が食べきれないくらい食卓に並ぶレベルだ。
毎朝家を出るときには、行ってらっしゃいのちゅー。今までそんなのなかったのに。気恥ずかしい。
そして、午後の「ちょっと疲れたな」って頃になると◯INEが届く。今日の夕飯のメニューが、下ごしらえの写真とともに。
それを見て「よし、もうひと頑張りするか」って気になって、午後を乗り切る。
夕飯のメニューを思い浮かべてニヤニヤしながら帰宅すると、美味そうな匂いに出迎えられる。ついフラフラとキッチンに寄ると、お帰りのちゅー。
どこのバカップルだよと思いつつも、幸せで仕方がない。手早くシャワーを浴びて、一緒に飯を食う。週末の予定とか、次の休みの計画とか、ちょっとだけ仕事の愚痴とかを話しながら。
食べ終わってお茶を飲んでまったりして。
…そういえば最近、東雲はお茶請けに和菓子まで作るようになった。俺が甘いものは和菓子派だから。「藤堂の身体に入るものは全部作りたい」って言って。
引いていいと思うんだけど、正直嬉しい。
…俺も手遅れだ。
で、お互い忙しくないときは、東雲のベッドで一緒に眠る。もちろん服は着ない。というか脱がされる。
そして毎回、東雲の俺への執着を思い知らされる。
つまり、俺たちはとても順調だ。
嬉しいんだけど、ちょっと早まったような気がしなくもない。手遅れだけど。
どれくらい手遅れかっていうと、あれから結構日が経つのに朝から俺の好物が食べきれないくらい食卓に並ぶレベルだ。
毎朝家を出るときには、行ってらっしゃいのちゅー。今までそんなのなかったのに。気恥ずかしい。
そして、午後の「ちょっと疲れたな」って頃になると◯INEが届く。今日の夕飯のメニューが、下ごしらえの写真とともに。
それを見て「よし、もうひと頑張りするか」って気になって、午後を乗り切る。
夕飯のメニューを思い浮かべてニヤニヤしながら帰宅すると、美味そうな匂いに出迎えられる。ついフラフラとキッチンに寄ると、お帰りのちゅー。
どこのバカップルだよと思いつつも、幸せで仕方がない。手早くシャワーを浴びて、一緒に飯を食う。週末の予定とか、次の休みの計画とか、ちょっとだけ仕事の愚痴とかを話しながら。
食べ終わってお茶を飲んでまったりして。
…そういえば最近、東雲はお茶請けに和菓子まで作るようになった。俺が甘いものは和菓子派だから。「藤堂の身体に入るものは全部作りたい」って言って。
引いていいと思うんだけど、正直嬉しい。
…俺も手遅れだ。
で、お互い忙しくないときは、東雲のベッドで一緒に眠る。もちろん服は着ない。というか脱がされる。
そして毎回、東雲の俺への執着を思い知らされる。
つまり、俺たちはとても順調だ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
【完結】腹黒王子と俺が″偽装カップル″を演じることになりました。
Y(ワイ)
BL
「起こされて、食べさせられて、整えられて……恋人ごっこって、どこまでが″ごっこ″ですか?」
***
地味で平凡な高校生、生徒会副会長の根津美咲は、影で学園にいるカップルを記録して同人のネタにするのが生き甲斐な″腐男子″だった。
とある誤解から、学園の王子、天瀬晴人と“偽装カップル”を組むことに。
料理、洗濯、朝の目覚まし、スキンケアまで——
同室になった晴人は、すべてを優しく整えてくれる。
「え、これって同居ラブコメ?」
……そう思ったのは、最初の数日だけだった。
◆
触れられるたびに、息が詰まる。
優しい声が、だんだん逃げ道を塞いでいく。
——これ、本当に“偽装”のままで済むの?
そんな疑問が芽生えたときにはもう、
美咲の日常は、晴人の手のひらの中だった。
笑顔でじわじわ支配する、“囁き系”執着攻め×庶民系腐男子の
恋と恐怖の境界線ラブストーリー。
【青春BLカップ投稿作品】
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
劣等生の俺を、未来から来た学院一の優等生が「婚約者だ」と宣言し溺愛してくる
水凪しおん
BL
魔力制御ができず、常に暴発させては「劣等生」と蔑まれるアキト。彼の唯一の取り柄は、自分でも気づいていない規格外の魔力量だけだった。孤独と無力感に苛まれる日々のなか、彼の前に一人の男が現れる。学院一の秀才にして、全生徒の憧れの的であるカイだ。カイは衆目の前でアキトを「婚約者」だと宣言し、強引な同居生活を始める。
「君のすべては、俺が管理する」
戸惑いながらも、カイによる徹底的な管理生活の中で、アキトは自身の力が正しく使われる喜びと、誰かに必要とされる温かさを知っていく。しかし、なぜカイは自分にそこまで尽くすのか。彼の過保護な愛情の裏には、未来の世界の崩壊と、アキトを救えなかったという、痛切な後悔が隠されていた。
これは、絶望の運命に抗うため、未来から来た青年と、彼に愛されることで真の力に目覚める少年の、時を超えた愛と再生の物語。
【完結】君を上手に振る方法
社菘
BL
「んー、じゃあ俺と付き合う?」
「………はいっ?」
ひょんなことから、入学して早々距離感バグな見知らぬ先輩にそう言われた。
スクールカーストの上位というより、もはや王座にいるような学園のアイドルは『告白を断る理由が面倒だから、付き合っている人がほしい』のだそう。
お互いに利害が一致していたので、付き合ってみたのだが――
「……だめだ。僕、先輩のことを本気で……」
偽物の恋人から始まった不思議な関係。
デートはしたことないのに、キスだけが上手くなる。
この関係って、一体なに?
「……宇佐美くん。俺のこと、上手に振ってね」
年下うさぎ顔純粋男子(高1)×精神的優位美人男子(高3)の甘酸っぱくじれったい、少しだけ切ない恋の話。
✧毎日2回更新中!ボーナスタイムに更新予定✧
✧お気に入り登録・各話♡・エール📣作者大歓喜します✧
【短編】初対面の推しになぜか好意を向けられています
大河
BL
夜間学校に通いながらコンビニバイトをしている黒澤悠人には、楽しみにしていることがある。それは、たまにバイト先のコンビニに買い物に来る人気アイドル俳優・天野玲央を密かに眺めることだった。
冴えない夜間学生と人気アイドル俳優。住む世界の違う二人の恋愛模様を描いた全8話の短編小説です。箸休めにどうぞ。
※「BLove」さんの第1回BLove小説・漫画コンテストに応募中の作品です
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる