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本編
7 2日目の夜
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「あ…の…」
「どうした?」
「明かりを…」
夫の手が紐を引っ張っただけで、薄布の前は開いてしまった。煌々とした明かりの下で脱がされていくのは、酷く恥ずかしい。
「大丈夫だ。その手の節約するほど困窮してはいない」
そういう意味ではないのに…
今日は、昨日と違って中途半端に脱がされた状態で触られている。こんな格好をしっかり見られてしまっているのは恥ずかしいから、明かりを消して欲しいのに…
それに、少し身動きが取りづらい…
「あの…服…」
「ああ、よく似合っている。とても興奮する」
褒めてもらえるのは嬉しいけれど、そうではなくちゃんと脱がして欲しかったのに…
でも改めて考えたら「脱がせてください」と頼むのもとても恥ずかしいことな気がして、それ以上は言えなくなった。
「そうだ」
ふと、夫が何かを思い出したように呟いた。
「昨日は辛くなかったか?」
「あ…いえ…そこまで辛いというほどでは…」
つい何も考えずに反射的に答えてから、今はともかく、昨日の最中はかなりきつかったことを思い出した。
けれど
「そうか」
ほっと息をつく夫に、気遣われたようで少し嬉しくなってしまって、訂正する機会を失った。
「なら今日は、そこまで我慢しなくてもいいな」
でも直後の独り言のような呟きに、軽く血の気が引いた。
昨日あれでセーブしてたんですか!?
無言で青ざめた私の頬を、夫の大きな手が包んだ。
「大丈夫だ。私は妻に酷いことなどしない」
あなたと私で「酷い」の定義の擦り合わせが必要だと思います…
そんなことも言えず、キスを受け入れる。
そっと重ね合わされた唇。
ほんの少し開いた隙間から、夫の息を感じて鼓動が早くなる。
ふ…
男の人の吐息が、こんなに色っぽいだなんて想像していなかった。
鼓動がどんどん早くなってしまう。
「どうした?」
「明かりを…」
夫の手が紐を引っ張っただけで、薄布の前は開いてしまった。煌々とした明かりの下で脱がされていくのは、酷く恥ずかしい。
「大丈夫だ。その手の節約するほど困窮してはいない」
そういう意味ではないのに…
今日は、昨日と違って中途半端に脱がされた状態で触られている。こんな格好をしっかり見られてしまっているのは恥ずかしいから、明かりを消して欲しいのに…
それに、少し身動きが取りづらい…
「あの…服…」
「ああ、よく似合っている。とても興奮する」
褒めてもらえるのは嬉しいけれど、そうではなくちゃんと脱がして欲しかったのに…
でも改めて考えたら「脱がせてください」と頼むのもとても恥ずかしいことな気がして、それ以上は言えなくなった。
「そうだ」
ふと、夫が何かを思い出したように呟いた。
「昨日は辛くなかったか?」
「あ…いえ…そこまで辛いというほどでは…」
つい何も考えずに反射的に答えてから、今はともかく、昨日の最中はかなりきつかったことを思い出した。
けれど
「そうか」
ほっと息をつく夫に、気遣われたようで少し嬉しくなってしまって、訂正する機会を失った。
「なら今日は、そこまで我慢しなくてもいいな」
でも直後の独り言のような呟きに、軽く血の気が引いた。
昨日あれでセーブしてたんですか!?
無言で青ざめた私の頬を、夫の大きな手が包んだ。
「大丈夫だ。私は妻に酷いことなどしない」
あなたと私で「酷い」の定義の擦り合わせが必要だと思います…
そんなことも言えず、キスを受け入れる。
そっと重ね合わされた唇。
ほんの少し開いた隙間から、夫の息を感じて鼓動が早くなる。
ふ…
男の人の吐息が、こんなに色っぽいだなんて想像していなかった。
鼓動がどんどん早くなってしまう。
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