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本編
9 2日目の夜3
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胸や脚やお腹をあちこち触った後で、ザーク様の手が私の脚の付け根に触れた。昨夜のことを思い出してつい身を固くすると、宥めるようにキスされた。
「大丈夫だ」
まるで根拠のない言葉なのに、キスとともに何度もそう繰り返されると徐々に緊張が解れてくる。
「ザーク様…」
「ああ…大丈夫だ…」
名前を呼んで、返事が返ってくる。
たったそれだけのことで、安心してしまいそうになる。
「ザーク様…」
返事の代わりに頬にキスされて、ザーク様の指が中に入ってきた。
「っ…」
「ゆっくり呼吸をしろ。大丈夫だから」
反射的に身を強張らせた私に何度もキスをしながら、ザーク様が少しずつ指を動かす。
どうしてだろう、昨日とは全然違う気がする。昨日よりも怖くない。
ザーク様が、呼べば返事をしてくれるから?
それとも私が…昨日の今日でもう慣れた…のだろうか?
私の気のせいかもしれないけれど、ザーク様は昨日より落ちついて見える。そのせいかもしれない…。
それに、ザーク様がこんなにも色っぽく見えてしまうのは、どうしてだろう…
わからない。わからないけれど、昨日よりはずっと楽だった。
そのことにほっとして、また名前を呼んだ。
「…ザーク様」
するとザーク様は、何故か困ったように眉を下げて私を見た。
しまった。調子に乗って呼びすぎただろうか…
一気に冷静になって、顔を逸らして目を閉じた。
流石に新婚2日目で面倒くさい妻だと思われるのは悲し過ぎる。
その後は、ザーク様が何を言っても聞かない振りで、目を閉じたままやり過ごした。余計なことをしてしまわないように。
終わった後は、昨日よりも悲しくなった。
「大丈夫だ」
まるで根拠のない言葉なのに、キスとともに何度もそう繰り返されると徐々に緊張が解れてくる。
「ザーク様…」
「ああ…大丈夫だ…」
名前を呼んで、返事が返ってくる。
たったそれだけのことで、安心してしまいそうになる。
「ザーク様…」
返事の代わりに頬にキスされて、ザーク様の指が中に入ってきた。
「っ…」
「ゆっくり呼吸をしろ。大丈夫だから」
反射的に身を強張らせた私に何度もキスをしながら、ザーク様が少しずつ指を動かす。
どうしてだろう、昨日とは全然違う気がする。昨日よりも怖くない。
ザーク様が、呼べば返事をしてくれるから?
それとも私が…昨日の今日でもう慣れた…のだろうか?
私の気のせいかもしれないけれど、ザーク様は昨日より落ちついて見える。そのせいかもしれない…。
それに、ザーク様がこんなにも色っぽく見えてしまうのは、どうしてだろう…
わからない。わからないけれど、昨日よりはずっと楽だった。
そのことにほっとして、また名前を呼んだ。
「…ザーク様」
するとザーク様は、何故か困ったように眉を下げて私を見た。
しまった。調子に乗って呼びすぎただろうか…
一気に冷静になって、顔を逸らして目を閉じた。
流石に新婚2日目で面倒くさい妻だと思われるのは悲し過ぎる。
その後は、ザーク様が何を言っても聞かない振りで、目を閉じたままやり過ごした。余計なことをしてしまわないように。
終わった後は、昨日よりも悲しくなった。
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