上 下
1 / 1

しおりを挟む
「何で、マリアお姉さまばかりが良い思いをするの?」

「ソフィア、落ち着きなさい、そんな風に取り乱したりするから良くないんじゃないかしら?」

「はぁ?私の何処が取り乱してるって?いつも、いつも最後はお姉さまのところに落ち着くの!婚約者のギーグ様 もそう、私との婚約を破棄して、お姉さまに乗り換えて……許せない!」

「ソフィア、落ち着いて聞きなさい、貴女がそんな風に気にくわない事があるとすぐに、怒るからじゃないかしら?」

「怒ってなんかないわよ!私はお姉さまなんかよりスタイルも顔立ちも良いのよ!なのになんで私を選ばずにあんたみたいなブスを!」

「姉にむかってあんたって、そして、ブスとまで………では、言わせてもらうけど、ソフィアは何でも人の物を欲しがって、てにしたかと思えば、すぐに、飽きてポイ捨て、そんなことばかりしているから貴女は誰からも敬遠されてしまうのよ。もう少し周りの事を考えて行動した方が良いわ。」

「あ~!もう!うるさい!うるさい!うるさ~~い!もうこんな思い通りにならない世界なんて、消してしまうわ!」

ソフィアは何処で手に入れたのか、宝玉を取り出し、無茶苦茶に魔力を込めて暴走させる!

「な、なにをしているの?貸しなさい!こ、これは……仕方がない!」

マリアは宝玉をソフィアから奪い取ると、人気のない洞窟に転移する!

「はぁ、あの娘を説得できなかった……こんなことをするなんて……なんとか宝玉を制御できないかしら………無理みたいね仕方がない、爆発が少しでも小さくなるように最後まで宝玉を制御するしかないみたいね…でもここなら被害も……」

「やあ、何か諦めたような事を言っているね?」

「あ、貴方は?」

突然背後から悪魔が顔を覗かせる!

「ああ、俺は悪魔のベルゼなんだかみんなを救って、死の覚悟までして、面白くないな。」

「はい?なにを、おっしゃっているのかわかりかれますが?」

「ふん、皆を助けるために死を受け入れた奴なんか面白味にかけると言っているのさ。命を助けるって言っても、何かを犠牲にはしないんだろ、おまえ?」

「はあ、まぁそうですね。」

「まったく、喚いたり騒いだり、意地汚くする様がみたいのにな……そうだ!」

悪魔はマリアの肩に手をのせると、マリアと、ソフィアがいれかわる!

「は?なに?ここどこ?折角用意した宝玉をあのアホが持って消えたかと思ったら、何で私の手に戻ってるの?」

「ぎゃははは!お前がそれを仕組んだんだな!面白い、ここで一人で爆死しろ!」

「え、なに?や、やだよ!みんなを巻き添えにするためにこの宝玉で…な、何で一人で死なないとけないんだ!こんなのは望んでな~~い!」

「いいぞ、いいぞ、喚き散らせ!」

「ふざけんな!お前はなんだ!」

「ああ、俺は悪魔のベルゼ、短い付き合いだが宜しく。」

「やだやだやだやだやだやだ、いや~~だ~~!」

そして、宝玉は物凄い爆音と共に、深い深い洞窟と辺り一帯を巻き込んで消滅した。もちろんソフィアもろとろ……








「やっぱり、死を覚悟した人間より、ああいう奴が死ぬ瞬間は面白いな。ぎゃははは!」

ベルゼは笑い、飛び去った








しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...